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◎福島県の入札制度改革
福島県は、10月から原則全面的に、条件付一般競争入札を導入することを決定した。
前福島県知事が談合事件に絡む不祥事で逮捕された事が、そもそものきっかけであったが。
それにしても後述するように、業界どころか地方の崩壊まで予想される「競争入札制度」
を全国に先駆けて「首実検」することになったのはなぜなのであろうか?
今回の不祥事では、前知事の逮捕にとどまらず、県OBまで(当時の現職)もが捜索を受け、
県民からは官製談合の疑いが県庁そのものにも向けられるところとなった。
これに狼狽した県は、県民の信頼回復を第一に見据え、全国トップレベルの入札改革を断行することで
県民の非難を押さえ込もうとしたのが実態なのであろう。
そうした事は、入札制度のあり方を審議する過程を見てもわかる。
庁内に「入札制度改革部会」と「プロジェクトチーム」を設置して制度の検証を開始し、
僅か3ヶ月弱で競争入札の基本方針を決定したと胸を張った。
検証委員会の委員6名の大半は公共工事の入札に関しては素人で、議論を傍聴した人は
「この人達の議論で決まってしまうのか」と大きな不安を覚えたという。
競争によりどんな弊害が生ずるのか、従来の入札とどちらが公共工事には最善であるのか、
そうした議論がどれだけ十分に論じれたというのだろう。
県民感情を意識する余り、「基本に競争入札ありき」での議論だったのではないだろうか。
今回の制度改革にあたり、建設業界の意見や要望は、聞くというどころか、
発信する雰囲気でさえもなく、ほぼ無視されたに等しいというのが業界の率直な実感だという。
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