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自然の最たるものは、なんといっても宇宙だろう。
わたしは自然の中で、宇宙が一番好きだ。
草には包まれてる暖かさは感じないが、星には感じる。
ところがである。宇宙ステーションの完成まで、あと2年だが、これなどは、人工の最たるものと言っていい。
2020年には月に滞在型ステーションが建ち、2030年には、火星に人間が降り立つ。
こうなると、人が、どれだけ、宇宙滞在に耐えられるか、が一番の問題になる。なにせ、火星まで片道5年はかかる。今まで、一番宇宙に滞まったロシアの『438日間』が、人類の限界なのだ。
そこで、『人間は宇宙滞在にどのようにして耐えて行くか』という実験をしたのは、アメリカだった。
半年を3人で、密室で過ごしてもらう。適当に仕事も与える。最初は良かった。だが、だんだん、ぎぐしゃくしてしまう。
そんなとき、部屋の片隅に、プラスチックに囲われた、数本の「麦」のまわりに、3人は集まり出すのだ。
これも、実験の一環で、ストレスと植物との関係を見るものだった。
三人は、2ヶ月もすると、入れ代わり、立ち代わり、麦のまわりに来ては、プラスチックを撫で回し、眼を潤ませ、麦の成長に一喜一憂するのだった。
この映像を見た時、草花に興味の持てない私でさえ、こうなるかもしれない。なにせ、殺風景な機械だらけのその狭い部屋での、数本の麦の葉の美しさは強烈で、生命の美しさに満ちていた。
来年、若田光一さんが、宇宙ステーションの日本の実験棟「きぼう」完成の任務を果たしに、3ヶ月宇宙に滞在する予定だ。
わたしと同じ、ムーンフェイスと骨粗鬆症と闘いながらの、苛酷な任務だ。
人事ではない。
麦の栽培も、是非、メニューに入れて欲しい。うさぎなんか居たら、わたしも3ヶ月くらいなら、喰っちゃ寝はできるんだが、、、。
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