日々悩んでおります。

Quid enim stultius quam incerta pro certis habere, falsa pro ver

シンポジウム

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水利権 2



A. 八ッ場ダムどうする(その2)

すべてのダムはけしからん、だから、八ッ場ダムも中止だという筋道の論理展開をしてはいけないと思う。ダムの必要性は、場所により異なる。必要な場所もあるが、必要でない場所もある。環境影響の少ない作り方、使い方もあれば、そうでない場合もある。

しかし、利水(水道水や農業用水)のためのダムについては、我が国では、おしなべて新しく作る必要性が低い。多くの場所でそうだ。治水はやや状況が異なる。

利水の必要性が低いのは、八ッ場ダムでもそうだ。それは、日本の特殊性である。

我が国では、水田を広げるために、あらゆる努力をはらって、農業用水確保が図られた。ともかく、利用できる水があれば、ひいてきて水田が作られた。既に、明治になる前である。その後も、新しい技術を使って水利工事が行われているが、水利権などは、明治になる前からのものが受け継がれている。

この農業用水用のダム、水路、水利権が日本中に張り巡らされている。しかし、水田の面積はどんどん縮小している。それにとって替わって、都市ができている。しかも、面積当たりの農業用水の使用量と都市の使用量を比べると、圧倒的に農業用水が多い。つぶれた水田の分の農業用水のほんの一部を、都市用水に転換すれば、都市が水に困ることはない。

都市は水を使わない!

私は、このことを「水の環境戦略」(岩波新書)に書いた。「1ヘクタールの水田に設定される水利権は1日約200トン、一方東京近郊の多くの市の居住地の人口密度は1ヘクタール当たり50人ほどで、その人たちの使う水道水の量は、大きく見積もっても1日15〜20トンにすぎない。つまり、農業用水の10分の1ほどである」(37頁)と。

この本を出したのは1994年で、この説を私が主張し始めたのは、さらにその2年くらい前だったように思う。

我が国で、農業用水の都市用水への転用が、非常に進んだ時期があった。それが成功して、新たなダムを造ることなく、大きな成長を遂げた市として、倉敷市を挙げることができる。しかし、その後水利転用は急に止まってしまった。勿論、止めたのは役所である。

それから暫くしてから、また、少しずつ転用が行われることになった。利根川水系でも行われているが、この工事に時間がかかり、どういうわけかえらく費用がかかるようになってしまった。ということで、現実には進んでいない。

水利権の転用なので、地元が反対すると想像されるかもしれないが、実は違う。地元の水利組合の中には、水路の維持費を賄うのが大変というところもあり、実は、水利権を売りたがっている。

ところが、旧建設省(今の国交省)は、水は公水だから、水利権の処分はまかりならん、不要なら建設省に戻せと主張する。しかし、こういう条件で、はい、いりません、というところがあるだろうか?(このことについては、雑感259(2004.05.18)に少し書いた)。ことほどさようである。

千葉県には同情するが、埼玉県の渇水はおかしい

こういう様々な要因で、農業用水の都市用水への転用が進んでいない。八ッ場ダムの目的の一つに、埼玉県の渇水を解決することが挙がっていた。地形を見てほしい、広大な水田が広がっていた所である。この埼玉県で渇水問題が起きる筈がない。要するに、水利転用ができないから起きている渇水である。

水がほしいと言っている東京も必要ないし、茨城県などは余っている。やや、同情できるのは最下流の千葉県だけである。これも上流県での水利転用が進めば解決するが、不利な立場にあることは事実だ。

水田が広がっている地域であれば、水不足はほとんど農業用水の水利転用で解決できる。地図を見れば、判断できる。

香川用水も水利転用で改善できる

四国の香川用水(早明浦ダム)の取水制限が報道されている。ここは、そもそも雨量の少ない地域である。それでも、下流徳島の農業用水の水利権を適正に(必要量に)制限すれば、香川用水の渇水問題は相当改善される。
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/social/article.aspx?id=20090928000080

引用開始

香川用水35%取水カット/2次制限スタート
2009/09/28 09:46

イメージ 1


早明浦ダム貯水率
 吉野川水系水利用連絡協議会(会長・足立敏之四国地方整備局長)は27日午前9時、香川用水への供給量を35%カットする2次取水制限を開始した。2次制限入りは6月14〜22日以来、今年2回目。


 8月中旬にいったん100%に回復した早明浦ダムの貯水率は、27日午後8時現在45・5%と、再び平年値(86・7%)を大きく下回っている。ダム上流域の9月の降水量は26日現在29・7ミリで、平年値(481・8ミリ)の約6%と極端に少ない状況が続いている。

 四国地整局の25日現在の試算では、今後まったく雨が降らず、夏場と同様の取水制限を段階的に行った場合、11月9日にも貯水率がゼロになる見通し。

 ただ、農業用水の需要減により、10月11日以降は香川、徳島両用水への供給量が減少する。このため同協議会は28日に幹事会を開き、今後の取水制限について、夏場と同じカット率で実施するかどうかなどを検討する。

 2次取水制限に入った同日、丸亀市が渇水対策本部を立ち上げ、香川県内で対策本部を設置した市町は6市2町となった。また、高松市は合併前旧市域の減圧率を7・4%から18・5%に強化した。

 高松地方気象台によると、向こう1週間の四国地方は気圧の谷や前線の影響で雲が広がりやすく、前半は降雨が見込まれるものの、降水量は平年並みか平年より少ないという。

引用終了


ここは、民主党の仙谷由人内閣府特命担当大臣(行政刷新)、公務員制度改革担当の選挙区である。ぜひとも、ここで、この問題に取り組み、日本の水問題解決の先鞭を付けてほしい。



  怖いことを、さすがに平然と言われます。 

多目的ダムは、必要ないし、ダムは、防災か用水か、用水なら、都市部に供給のためか、農業用水なのか、工業用水なのか。 目的をはっきりさせるべきです。 農業用水なら農林水産省管轄です。 沢山作られています。こちらはどうなのか?。

 治水(災害)用ダムなら、たえず減水しておく必要があります。仮にダム不要との事でした、水害地域の住民の立ち退きまで、含めた議論が必要です。 

 利水(用水)なら、できるだけ水を溜めておく必要がります。
水利権の売買、使用料の支払い、を認める必要があります。 水利組合は、明治政府設立より以前から、確立されたものです。 ただで、渡せは、無理があります。

多目的は、無理だと思いますので、利水か治水かの用途での運用のダムが必要です。 







http://wwwsoc.nii.ac.jp/jdf/Dambinran/binran/TPage/TPageMokuji.html
河川・水利用 水利権とダム 参照


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ま、もともとの計画の段階でかなり適当だった可能性が…。かつての黒部ダムのようなものならお金を出すかもだけど、もはや現在の状態が以前とは違いますし。

そういえば、とある県で新幹線の駅がモッタイナイでナシになりましたが、高速道路は作ると言うてた。なんだかなと。

しかしヤンバの場合、一応凍結と言うのだから事実上中止のつもりでも凍結と言い張るならアリかなと。実際、経済が上向いてきたら仕事があるというのも景気良さそうな話になりそうです。

2009/10/7(水) 午後 2:51 すず

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すず さん。

元の計画ですと、水の貯水、利用ですから、無茶くちゃ、無理がともいえないのですが、他のダムがたくさん作られてしまいましたので、 価値がなくなってしまいましたね。

ダム本体は、中止でしょう、回りの工事をしていくというかたちですから。 公共事業は失業対策の面もありますから。 建設、土木を簡単に、職業変更もできませんし、作ったものの保守メンテナンスも必要ですから、技術の継承も考えませんと。 いざ災害がの普及、復興工事の場合もありますし。

2009/10/7(水) 午後 4:58 [ おみぞ ]


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