日々悩んでおります。

Quid enim stultius quam incerta pro certis habere, falsa pro ver

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かつおまぐろ類漁業に関する主な規制
大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の場合

保存管理措置
􀁺􀁺 西クロマグロ、東クロマグロ、メバチ等に対する最大漁獲可能量(TAC)及び各国割当漁獲量の設定
􀁺 漁獲能力制限(漁船隻数制限)

クロマグロ蓄養勧告
􀁺 蓄養場正規許可制度
􀁺 データ報告制度及びサンプリング実施規定

クロマグロ、メバチ及びメカジキ統計証明制度
􀁺 漁獲した漁船の旗国による統計証明書の発行
􀁺 統計証明書の添付義務
􀁺 統計証明書のICCAT事務局への提出義務

貿易制限措置
􀁺 特定国からのクロマグロ、大西洋メバチ及びメカジキに対する国際取引の禁止

正規許可船登録制度
大型はえ縄船を含む24m以上の全てのまぐろ漁船の登録義務

IUU漁船リスト対策
􀁺 リスト掲載船の入港拒否、漁獲物の輸入禁止、チャーター禁止等


これは、国際管理措置についてまとめたものです。ご存知の方が多いのでハイライトだけお話しします。
ICCAT でやった措置の中で、非常に大きいステップというのが幾つかあります。さっき言った通り、TAC を200
海里内外に決めて、それを皆で分けあう国別割り当てを成功させているのはICCAT だけです。完全な国別割り当
てです。畜養場の規制については後で説明します。大きいのは貿易制限措置です。統計証明措置もそうですが、
漁獲だけでなくて貿易の部分にも手を付けない限り管理が達成できません。そういう事を初めてやり出した漁業
管理機関で、マグロに限らず他の漁業管理機関に先立って執ったのがICCAT ということです。
1992 年だったと思いますが、クロマグロをワシントン条約で貿易禁止にもっていってしまおうという動きがあ
った時に、そんな事をされるぐらいならICCAT で管理措置と一緒にやりますから放っておいてください、という
事でCITES にノーを出した事があります。それがきっかけで、貿易措置が入るようになったのです。これにより
クロマグロについて貿易措置が入り、メバチ、メカジキ、他の魚種へと拡大していっています。この魚種別規制も
さることながら、台湾という国に対して非常に厳しい貿易制裁までやるぞという事を脅しに使いながら、かなり
厳しい規制をかけていくというプレッシャーの源になる措置を作れたというのは、この機関の非常に特徴的な所
だと思います。ポジティブリストの制度も2002 年にこの機関が初めて取り入れました。その背景にあったのは、
IUU 漁船のリストが沢山あったという事です。




ところで、IUU、IUU と良くいいますが、一体何かというと、要は、台湾の隠蓑だったのです。台湾は非常に漁獲勢力を拡大した為に、各水域で漁獲割り当て、漁獲制限をかけられるようになります。そうしますと、漁獲割り当ての中だけでは非常に操業し辛い、要は財布の中のお金が足りないため、財布の外でやる操業が欲しいという事でやり出したのが、便宜置籍船による操業です。当初、FOC 漁業と言っていました。FOC、FOC と言うと非常に中南米諸国が抵抗するので、IUU という言葉が1999 年か2000 年に出て来たのです。元々は、台湾の裏、所得隠し用の漁業だったのです。あくまでも2000 年の段階の推定値ですが、新しく造ったのが120隻ぐらい、日本で中古船となり被代船となって外に流失した船が130 隻ぐらいありました。これに色んな対策をやったので、100 隻になり、さらに25 隻ぐらいまで減ったと言われているのですが、今年の会議では台湾政府もまだ40〜60 隻あると言っています。結局は、中々減らなかったんですね。減らなかった理由は、誤魔化す手段があったからだという事です。それが、後々出てくるロンダリングという話です。

まき網についてはWCPFC で大騒ぎしていたことが何だったのか、説明します。WCPFC の中
西部太平洋の水域だけの問題です。FFA ですから、FFA 登録の数字だけを使っていますが、'999
年に交渉をやっている時、増やすのを止めよう、という紳士協定を皆でしたわけです。紳士協
定をした後、誰が増やしたかを明らかにしようじゃないかというのがこのグラフです。新しく
入ってきたスペインが若干あります。フィリピンは、200 海里内のグループ操業のまき網船が
公海に出るように転換したため、実際にはこのグラフ程伸びてはいません。横ばいではないか
と思います。韓国も横ばい、日本も大体同じ。アメリカに至っては、ドンドン下がっています。
アメリカはFOC も持っていますが、FOC を含めても下がっています。TPC とは台湾プロビン
スオブチャイナのことで、国連で台湾を呼ぶ時の呼び方です。台湾は、許可船は減っているよ
うに見えますが、FOC を含めると、ドカンと1人だけ増やしています。台湾については、先週
のWCPFC 会議で何とかしろ、まき網船を減らすか、他の努力量を減らすかしなさいという事
で、昨年の夏の札幌会議からようやく1年半で、「何とか減らします」という事をコミットす
るようになりました。

もっとすごいのは、はえ縄です。太平洋ではまき網の話をしましたが、ここでも同じ様に台
湾が問題です。台湾だけがドカンとはえ縄船を増やしていました。この水域に限らず、世界中
ではえ縄船の数を減らすように迫られているのが台湾です。

台湾の過剰漁獲能力問題

􀂃 90年代半ば:超低温マグロ漁船の新船建造(台湾籍)と日本の中古船取得(外国籍)による増隻・・・主漁場インド洋のメバチの資源悪化。
􀂃 大西洋への大挙移動。
􀂃 ICCATによる台湾漁獲枠設定(1997 16,500mt)
􀂃 90年代終盤、便宜置籍船(IUU漁船)の増大。
􀂃 99年、ICCATのIUU漁船リスト成立。
􀂃 02年、ICCATのポジティブリスト成立。
􀂃 04年、鮪ローンダリングの発覚。ICCAT,台湾を特定。
􀂃 05年、ICCATによりメバチ枠、漁船隻数の大幅削減。


国際機関が色々ありますが、性格が違うため水域毎の議論でなく、ひとまとめにした議論が必要ではないかと
いう事になり、今年の春のFAO 水産委員会で、先程の4+CCSBT の5つ国際機関を全部日本に呼んで、共通し
た問題を話し合う会議を2007年1月にやりましょうという事になりました。場所は神戸ですが、正確には決まっ
ていません。目的の1つは、漁獲のコントロールです。コントロールというよりは船の数が多すぎる。日本は非
常に昔からコントロールしていますが、台湾は爆発的に増やした事があります。これを世界中の海で減らさない
と意味がありません。大西洋が減っても、どこかが膨らんだら同じなのです。


もう一つはなかなか難しい問題ですが、途上国の漁業の発展です。途上国は漁業でこれから
も発展していく権利がある。今確かに資源が悪くなったけれども、それは先進国が勝手に獲りまくって資源を悪くしたのだから、そのつけを途上国にまわすのは不当だ、資源が悪くなった
のはあなた達のせいであり早く直してくれ、その代わり俺たちは自分達の漁業をやる、公海で
も獲らしてもらいます、漁船も造らしてもらいます、と主張しています。特に強く主張してい
るのは、大西洋ではラテン諸国とアフリカ諸国、太平洋では島諸国です。


この途上国の権利をうまく利用しようとしている者がまたいるわけです。それは当然ですね。台湾は今虐められていますから、じゃあ途上国の名前で漁船を増やす分は怒られまい。さっきのFOC です、途上国に逃げ込む事を考え出しています。とんでもないという事で、それを止めにかかっているわけですが、途上国は、俺たちが漁業発展するのに台湾はわざわざお金を出して助けてくれている、そういういいヤツなのに何でお前は台湾を虐めるんだ、と食って掛かってくるんです。とんでもない、台湾と組んだらお前も一生の終わりだから止めろ、と幾ら言ってもお金の方が強くてどうしてもそっちにむく、そういう人達を含めた国際会議なのです。これは大変面倒くさいわけです。ここから線を引いて台湾だけを隔離して、お前だけは絶対どこに逃げても駄目と出来れば良いのですが、そこはまた、しづらい所です。

もっと大きな話になると、国際的な企業活動全体という話もあります。魚を食べたいからドンドン買って持ってくれば良いというのもどうかな、というのが、今、言われている話です。
国際的企業活動の倫理で、今一番難しいのがWTO です。投資は基本的には自由にすべきだという議論が主流というか当たり前の議論で、投資をコントロールすると国が滅びる。例えば、日本に外資が入ってこないようになったら、日本の経済はボロボロになってしまって駄目になる。競争の自由化というのを、当たり前の事としてやらないと駄目になる。じゃあ、途上国に投資すると言って漁船を造りだしたらどうするんだ、ということになります。最初の話と絡んで非常に難しい問題です。

日本はある意味アナクロと言われていますが、海外投資について規制する、漁業の分野については自由な投資は駄目だと、うちははっきり言っています。他国にもそれをやれというふうに言っていますが、まだまだ少数派です。日本の中でも、投資に関する規制や監視は止めてくれと、財務省から再三にわたり言われています。投資を監視されている海外投資品目は、今3つだけです。たった3 つ、その1つが漁業。後の2つは何だと思いますか。後の2つは薬(麻薬)と武器です。いかに特殊かという事が分かるわけですね。ただ、そういう事をコントロールしないと、上の2つの話が中々巧くいかないということです。




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