散策思索語録質種

絵本もどきの落書きと、エッセイもどきのひとりごと・・・

語り継ぐべきこと

[ リスト ]

憲法記念日

イメージ 1

例えば、終戦や原爆の日に戦争の話を家族ですることはあっても、憲法について語り合うことはそう多くあるまい。なにしろゴールデンウィークの真っ只中だ。辛気臭い話で愉しい行楽気分を台無しにする殊勝な家族もあるまい。 しかし、あえて憲法について話をしたい。最初に申し上げておくが、私は現行憲法の改正を支持している。しかし、基本的には護憲の立場である。 憲法については、例えば、これはアメリカに押しつけられた憲法だとか、こんな非現実的な憲法はないのだとか、神学論争ばかりやっても意味がないとか、とにかく、憲法そのものよりも、憲法にまつわる話の方が多い。その多くは現行憲法を否定する考え方なので、憲法の中身など、はなから議論の対象にはしない。 日本国憲法。これをきちんと読んだことがあるだろうか。余計な先入観なしで一度じっくりと全文を読んでみて欲しい。そこには、至極当たり前のことが書かれてある。いや、失礼。あなたにとっては違うかもしれないが、私には当たり前のように読める。 街頭インタビューで、これは理想を述べたものであって、現実には不可能だから守らなくても良いのだと言う人がいた。こんな憲法など自分は認めていないから守らなくても良いのだと真面目に語る人もいた。私が子供の頃には信じられない光景だ。それだけ人々の憲法に対する考え方が変わってきている。 時代が変わり社会環境が変われば人の考え方も変わる。それは仕方がない。しかし、気になるのはその論法である。理想だから守れない、守れないから守らなくても良いというのが正しいとは思えない。わが国は法治国家である。 理想というのは、目指すべき国の姿だ。守れないなら、どうすれば守れるかを考え、現状を改善する努力が国民の義務になってくる。守れないから変えてしまえというのは、初めからその気がないと言っているのと同じではないか。 憲法を巡るこの国の戦後を振り返ると、果たして、憲法を拡大解釈した政治を繰り広げてきた。例えば最もよく話題になる9条。施行3年後にできた警察予備隊が今ではまさに軍隊となり、このままでは明らかな憲法違反なので、憲法の方を変えて普通の国になり下がろうという声になった。早い話が、違法となる状況を作り出して既成事実化し、これでは法律が守れないから法律を変えろという手法を常に繰り返してきたのである。 この憲法の1〜3章で重要な3つの柱を規定している。すなわち、主権在民、戦争放棄、基本的人権尊重である。条文を一つひとつ読んでいくと、実は戦争放棄だけでなく、基本的人権についても、本当に守られているのか疑問に思えてくるものがいくつも出てくる。上と同じ手法で改正の話が出てくるのかと思うと気味が悪くなる。 私はこの3本柱をいじってしまったら、この憲法の価値はなくなると思っている。しかし、4章以降の手続きに関する部分は大いに議論すべき問題があるのではないか。そういう憲法の中身について、もっと自由に活発に議論ができないものかといつも思う。 ところが、掲示板などで少しでも護憲の立場を取ると、反日売国奴であるとか、左翼の手先などとヒステリックな非難の的にさらされる。こんな社会的影響力も何もない人間を攻撃したところでムダな話なのだけれども。それが本気なら、畏れ多くも天皇陛下を批判しているのと同じことに気付かないのだろうか。さまざまな報道を見る限り、今の天皇ほど現行憲法を尊重している人はいないと思う。 困ったことに、改憲すべき部分ありと口にすると、今度は憲法改悪、戦前回帰の危険思想と、これまたヒステリックに非難する輩がいる。どうしてこう日本人というのは、○か×かという二者択一の考え方になってしまうのか。自分で考えず、与えられた選択肢の中で適当にフラフラしている。このことが一番恐ろしい。 とまれ、憲法記念日ぐらいは、あるいは年に一度くらいは、この国の憲法を読んでみてはどうだろう。そして、簡単に結論を出す前に、どんな国になりたいのかを自分で考えてみよう。それが出発点だ。

(2009/05/03)

閉じる コメント(4)

顔アイコン

憲法・・・しっかり考えたことがなかったので反省しました。
いままで、社会の基本的ルールとしてしかとらえていませんでした。

私は、今までに1度も全文を読んだことがありません。
小六法でさえ読み切ったことがありません。
ゆっくり読んでみるのもいいかもしれませんね。

2009/5/6(水) 午前 0:58 CANDY

顔アイコン

法律というと、やたら専門用語が出てきて難しいのではないかという印象がありますが、憲法はそんなに難しくありません。それにわずか103条しかない短いものですから、すぐ読み終わってしまいます。
ぜひ、一度目を通してみてください。

2009/5/6(水) 午前 6:31 面白狩り

憲法全文を読んだことがありません。
でも、当たり前のことが書かれているのは嬉しいことですね。

無関心かヒステリック、どの分野でもありますね。

2009/5/6(水) 午後 8:32 [ You ]

顔アイコン

ぜひ、一度読んでみてください。
感じ方は人それぞれなので、中には当たり前と感ずることができない人もいると思います。それはそれで一つの意見だと思うんです。
大事なことは、記事でも述べたように、安易に法を変えてしまう前に、なぜ現実と合わないか、現実をどうしたら法と合うかを考えるのが先ではないかということ。その議論がほとんどなされないのが残念でならないんです。
無関心かヒステリック・・・どうもその両極端ばかりで、中間の声があまり聞こえてきません。
この問題に限らず、なんでも初めに答えありき。用意された選択肢を受け入れるだけで、自ら考えようとしないからではないかと、ものすごく気になっているわけです。

2009/5/6(水) 午後 10:19 面白狩り


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事