散策思索語録質種

絵本もどきの落書きと、エッセイもどきのひとりごと・・・

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台風一過

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台風が過ぎた翌日というのは、普通はからりと良い天気になるものだけれど、まだ北日本は勢力圏にあるせいなのか、思いのほか雲の量が多い朝だ。 足が向いた先はカルガモがいる川沿いの道。大雨が止んでも気を付けるようにと気象情報で言っていたが、なるほど川面がいつもより1〜2ブロックほど高く、流れも速い。 太い枝が折れた街路樹や、根こそぎの倒木があちこちに。昨日は風が吹くと家が揺れた。凄まじい暴風だったことがよくわかる。といっても、半年前の大災害を思えば可愛いものである。 
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大自然の力に比べたら人間のいかに無力なことよ。 とはいえ、人間がこれだけ繁栄しているのは、自らの無力を悟り、自然を敬い、その中で命を守るための賢さを身につけているからと思いたい。思いたいが、見栄や偏見のためか、あるいは傲慢さのせいか、現代人は本当に賢いのだろうかと首を傾げたくなることばかりが目に付く。 半年前も同じ光景を見た。首都圏の交通機関が全面ストップし、多くの人が帰宅難民となって都心に取り残された。ところが、今回は前日の段階でこの事態を完全に予想できていた。実際、台風は予想通りの進路を取ったし、だれもがこうなることをわかっていて仕事を優先させたのだ。 もちろん止むを得ない場合もあるだろう。しかし、仕事というものがいつも最優先であるべきなのだろうか。どうもそのように考えているみたいだ。半年前、多くの人が仕事を失ったが、それ以上に命が家族が大切であることを身をもって知ったはずなのに。 我々が本当に賢いのであれば、例えば予め半休にして午後帰すことができたはずだ。半休の分はどこかで取り返せばいいじゃないか。家に帰るより会社に残って、いざとなれば泊まる方が偉いのだろうか。そうすれば出世するのか。もし、そうであるなら、帰宅難民などいう言葉を使うべきではない。 木村太郎氏が述べていたが、役所は帰宅難民のために施設や物資を用意するよりも、自らさっさと仕事を止めて帰った方が良いと。そうすれば、民間企業も止めざるを得なくなるというわけだ。全く同感である。 ところが、立派な政治家さんや都知事さんなどは、安心して会社に残れるように支援すべきだとのたまっていた。やっぱり根本的な発想がおかしい。お役人は奴らの言うことを聞くだけだし、会社のお偉いさん達は従業員の苦労より目先の利益の方が大事だし。 普通の神経をした普通の人は、みんな早く家族のもとに帰りたいんじゃないのかな。わかってないよね。 台風一過。なんだかすっきりしないなあと思っていたら、午後また雨が降ってきた。
◇帰宅難民(現代用語)大地震などの災害で交通機関が止まり、都市部にいて自宅へ帰れなくなる人をいう。帰宅困難者。(2011/09/22)

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