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| 少しヒザを曲げてみれば、かつてだれもがその目の高さでした。覚えている?こんな景色、あんな遊び、そんな出来事・・・
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| うちの二階のおじちゃんは 音楽を聞くのが大好きで よくレコードを掛けてくれた お富さんとか 星は何でも知っているとか 青春サイクリングとか ラジオから流れてくる流行歌は 唱歌や童謡よりカッコ良くて 聞きたいときに聞けるのが とてもぜいたくな感じがした 繰り返し何度も掛けてくれたから 歌詞を全部覚えてしまった 学校でみんなと大声で歌っていたら 先生に見つかって大目玉を食らった あるとき おじちゃんの一番好きな レコードが割れてしまった でもおじちゃんは少しもあわてずに 円盤の上に一枚のレコードを置き その上に割れたレコードを置いて 割れ口をきっちり合わせて そっと針を置いたら 全然キズの音もなくちゃんと聞こえた すごい手品みたいだ 今よりも音楽を聞くことが とても高級で貴重だった・・・ ような気がする |
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| 日が射す庭の窓際は 冬でもポカポカ暖かく いつかウトウト夢の中 ぶるっと寒さに目が覚めて お日さま雲に隠れてる お庭の柿の木の枝が 白い冬空カンバスに 不思議な国の絵を描いた マンガのように可笑しくて 寒さも忘れて見取れてた 愉快な街の人たちが 舗道にくり出し踊ってる 夢じゃないよ本当だよ みんな笑って踊ってる ボクに手を振り踊ってる 夢中になって見ていたら ボクも不思議な街の中 この道どこにいくのだろう 行ってみようとしたときに おかあちゃんに起こされた ボクの額に手を当てて こんなところで寝ていたら お熱を出すよと叱られた でもボクここが好きなんだ 友だち沢山いるんだもん 冬になると来てくれる 不思議な街のお友だち |
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| 赤とんぼを見つけて ちょっと周りを見たら また一匹、二匹 高い高い秋の空を見上げると 何百何千という群れ あまりの多さに 自然界に何か悪いことが 起こったんじゃないかって思うほど でも 毎年この時季になると 必ず見られる光景 そんな日にはにいちゃんと 戸山ヶ原の練兵場跡に行く 土手の辺りをよおく探すと 兵隊さんが使った薬莢が落ちていて それをタコ糸で結んで 空にポーンと放り投げるんだ すると何事かと飛んできた 好奇心の強い赤とんぼが 糸に絡まって落ちてくる それが赤とんぼ捕り 投げるときにコツがいる 跡地が児童公園に整備されて 薬莢も手に入らなくなり そんな遊びをしたなんて みんな忘れてしまったし 知らない人ばかりになってしまった |
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| おなべふは簡単な占い遊び 親指が上になるようにして まず手首を両手でつかむ そこから親指の太さ分ずらして お、な、べ、ふと言いながら 腕をつかんでいく 肘の位置に来たときに おで終わったらおりこうさん なで終わったらなきむし べで終わったらべんきょうか ふで終わったらふろうじ 場所によっては 違う言い方もあるみたいだ 同じようにして びんぼう・だいじん・おおだいじん という言い方もあった やるといつも 女の子はおりこうさんかおおだいじんで 男の子はふろうじかびんぼうだった ような気がする |
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| 秋の野原は楽しいおもちゃが一杯 中でもお気に入りは もじょもじょ穂がつくエノコログサ 穂の部分だけ採って 軽くにぎって小指と薬指を動かすと 本当のイモムシ毛虫みたいにしゃしゃり出るから みんなびっくり! もっと面白いのはねこじゃらし 目の前でチョロチョロ動かすと 興奮して毛が逆立つんだもん 生き物じゃないって見ればわかるのに 真剣に飛び付くんだよ 面白くて面白くて笑っちゃう♪ |
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