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| 毎朝、小1時間のブラブラ歩きを続けています。庭先や野っ原、街角で出合った草木、虫、鳥たちに寄せて二言三言。このブログのメイン書庫です。
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| 蚊は暑い時季に湧く虫、故に蚊柱は夏に立つものであって、いい加減な嘘をつくものではない。歳時記を開けばしっかり夏の季語とされている。そんな括りから逃れられない人が見れば、これも異常気象だ温暖化だと騒ぎ立てるのだろうか。 軒先の影から漏れる冬のか細い陽光に舞う虫の群れ。光の中でゆらゆら揺れたかと思うと、次の瞬間姿を消す。消えたように見えるのは影の中に入るからで、一匹二匹と帰ってくれば再びめまぐるしく集まり参じる陽炎となる。 空気は間違いなく冬の冷たさ。ほんの微かな春の気配に待ち切れない虫が飛ぶ。それを杓子定規に季節外れと決め付けることはできない。 冬の日の温もりを得て群飛立つ |
| ◇群飛(ぐんぴ)_繁殖期を迎えた虫の雄が群れ飛び、これに雌が参入することで上を下への大騒ぎとなる。蚊柱も群飛の一種だが、蚊だけでなくシロアリやミツバチ、イナゴなどでも見られる。冬でも気温や場所の条件で見られることがある。(2013/02/11) |
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| 葉桜の落ち着きに安堵する頃、紅色のよく目立つ蕾を枝一杯に付けるので、さぞ鮮やかな赤い花だろうといつも想像する。ところが花が開けばありふれた淡い紅。それでつい印象に残らないまま花期を見過ごしてしまうのである。 そんな曖昧さがあって、ねむれる花という別名があるのかと思っていたら、そうではなく、酒に酔って眠たげな楊貴妃を、玄宗皇帝が海棠の花に譬えた故事から付けられた名前であった。 そんな蘊蓄を得るだけで、うつむき加減の花に艶めかしさを覚える。先入観のなせる技と言ってしまえばその通りだが、それではあまりにつまらない。 蕪村の、海棠や白粉に紅をあやまてる、はこの故事を織り込んだ句。それで深みと味わいが出るのだから、先入観に任せるのもたまには良い。 |
| ◇海棠(バラ科)_庭木によく利用される。野生種はない。花を観賞する垂絲海棠(はなかいどう)に対して実海棠があり、黄色く熟して食用となる。(2012/04/20) |
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| 例えばヤマザクラなんてとっくに咲いている。なぜ開花の判断はソメイヨシノなんだろう?花見の宴を催す目安なのかな。まあそう考えておこう。今週末が見ごろのようだ。 桜の花はほとんど白に近いけれど、街の所々で薄紅色が際立つ花を見掛ける。大抵は果樹の類いだ。有彩色が少々しつこく感じるのかもしれないが、これはこれで美しく見応えがある。 一昨日の暴風もものかは、満開の杏を小学校の角の植え込みで見つけた。なにやら桜にはない頼もしさがある。 駄菓子屋で買ったあのカリカリ杏の木だ。懐かしい甘酸っぱさを思い出した。 穏やかに杏花咲く風の後 |
| ◇杏(バラ科)_梅の後、桜が咲く前に花開く。梅に似た少し大きめの花が枝に鈴なりに咲く。一重は実を結ぶが、八重は実らないので花杏(はなあんず)と呼ばれる。杏の花で春の季語となる。(2012/04/05) |
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| 空が明るくなるのも早くなってきた。それだけで春が近いなあと感じるから不思議だ。ただし、昔からその少し前が一番暗いと言われており、新月の今は尚更である。 いつもの道をちょっと脇に逸れてみたまえ。最近は人を感知して灯る玄関灯に驚いたりするが、軒並みを少し外れると、街灯もなくやはり暗い。 その暗さの中、かすかな花の匂い。右側のガードレールの先が土手になっていてよく見えない。しかし、そこに水仙が咲いていることはすぐわかる。 そこから身を乗り出して見てみようかという欲求に、辛うじて打ち勝って通り過ぎた。 暗闇を匂いが誘う水仙花 |
| ◇水仙(ヒガンバナ科)_多年生草本で、暖かい地方の海岸近くに自生する。観賞用として植えたり切り花にする。不完全な花で実ができないため、鱗茎が分かれて増える。日本の花ごよみではツバキと共に二月の花とされている。(2012/02/21) |
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| 雪の特異日だそうだ。いや、日本全国と言うわけでなく、普通ならお天気続きでカラカラが当り前の東京に限った話なのだそうだ。 うん、確かに夕べは雨がぱらついていた。けれど、雪になるほど寒いという感じではなかった。それがどうだ。家々の屋根に白いベールが掛かっている。 庭先の陰の部分は白い粉をまぶしたようだ。白い粉と言っても、この感じは塩でもないし小麦粉でもない。これは砂糖だな。 まもなく日が射して解けてしまうだろう。なんか勿体ないなと思って手を差し伸べたら、跡形もなく消えてしまった。 天使のシュガー♪・・・かな? |
| ◇薄雪(うすゆき)_少しばかり積もった雪。その様子に見立てて、玉子と小麦粉を混ぜて焼き、砂糖の衣をかけた生菓子がある。(2012/02/18) |
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