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あの時は「遂にやらかしたか・・・」と思ったのだけど、10年経った今では世間も僕も
多少見方が変わったのではないかな?
あの日は少し時間遅れでいつものニュースステーションを見たら、例のツインタワーの
上の方から煙が上がっている映像が飛び込んできた。
ニュースステーションと言えば当時は久米宏さんが頑張っていたし、筑紫哲也さんも確か
頑張っていて今より報道番組が充実していたように思う。
当時の僕はテロリストの非道極まりない蛮行に憤りを抑えきれないと言った風だった
ように覚えている。
そう、そう言えば僕はそのずっと前にWTC最上階の展望階から、自由の女神を眺めた
ことがあったんだ。
今はもうそんなことは出来ない。それより、多くの失われた命は戻らない。
さて、あれから10年経って僕の見方はこんな風に変わった。
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U君はクラス一体が大きく強かったんで言わば番長。
それで元々親戚関係で中の良いE君とか、ちょっと距離は置くもののやはり仲が良いF君
とかD君、それにU君に小判サメのようにくっついて要領のいいJ君など仲良し組みが
合わせて7人の仲良しグループを作っていた。
一方でいつも番長格のU君にいじめられてばっかりの子も何名かいた。
まぁ、いじめられる子等は概して貧乏な家の子ばかりなんだけど、いじめる側はいじめ
られる側の気持ちも考えないし、むしろ見下しているもんだから罪悪感なんて全くなし。
いじめる側はちょっとしたオフザケの積りだったり、気分転換程度の軽い気持ちなんだ
けど、いじめられている子等はその数十倍・数百倍の苦痛をいつも味わっていた。
大体、いじめと言うのはいつもこんなもので、どちらにも所属しない子供達はトバッチリ
を喰わないように関係ないフリをしている。
仲良し組みのF君なんかは割りとU君にたしなめるような事は言うんだけど、積極的に
止めに入ろうとはしないし、J君はと言えば小判サメなモンだからポカンと口を開けて
見ているだけ。
ところがいつもいじめられている子等の中に体は小さく喧嘩は弱いけど負けん気だけは
人一倍強いA君がいた。
普段は皆いじめに怯えて小さくなっているのだけれど、A君はある日反撃してやろうと
決意した。
番長のU君はいつも一方的にいじめるばかりで全く無警戒だったので、A君のパンチは
見事にU君の顔面に一撃を与えた。
お陰でU君の2本の前歯は根元から折れてしまった。
勿論、A君はその後U君にボコボコに反撃されたんだけど、仲良し組みのE君は勿論
U君に協力したし、小判サメのJ君始め他の仲良し組の子供達もイヤイヤながら協力
させられた。
反撃でボコボコにされたのは当人のA君だけじゃなくて、むしろA君に協力したとして
I君への攻撃の方が激しかったくらい。
果たしてこのイザコザ、どっちが悪いのか?
いじめられる側の痛みを理解しなかった事を、最近少しは反省し始めた仲良し組みの
子供もいるように僕には思える。
根っ子にはヒイおじいちゃんの時に街の境界線の事で揉めた事があって、どちらの子も
代々伝え聞いていたらしいんだけど、そこに拘っていたのではきっとまた繰り替えすん
だろうな?
最近ではU君に代わってあまり目立たなかったC君が力持ちになって威張りだした見たい
だけど、まだ暴力は振るっていない。
力持ちになっても思いやりのある子であって欲しい。
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