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日本陸軍が旅順を取り、黒溝台会戦と陸戦は続きますが陸戦においての日本陸軍の防御の思想と技術の弱さを指摘している文章があります。大陸内の国家でなかったことが防御力の構築を遅らせたと。結果、ロシアの要塞を崩せずに多くの死傷者を出し続けた。また攻撃面でも騎兵に対する認識の低さ等が挙げられている。それが日本騎兵を立ち上げた秋山好古の苦悩にも繋がっている。
そんな状況下においても最終的にはロシア陸軍は陣を日本に取られていく。圧倒的軍事力を持つロシアは何故負けるのか?
「専制国家は滅びる」と当時のアメリカ合衆国セオドア・ルーズヴェルトは言ったという。
ロシアは日本のように憲法をもたず、国会をもたず、専制皇帝はその独裁によって暴走しやがては身を滅ぼすと。
ロシアの戦い方は勝つ態勢まで味方の兵力が整うまでは戦う事をしない。日本のように精神論で突撃を繰り返すようなことは無かった。そのような場面におかれると士気は沈滞し簡単に降服してしまうような所があると。それはヨーロッパ諸国の長い戦闘の歴史から培った成熟した性質。戦いは準備無くして勝てるものではないという本質を知っていたからだと。
また、ロシア帝国は制度上の批判機関を持たずに皇帝の独演的な極東侵略政策を起こしたとも言え、杜撰な計画で日本を戦争へ挑発したのです。一方当時の日本は昭和の軍閥のように「統帥権」をてこにした軍が暴走することなく、運営はあくまでも国会から付託されているという道理が崩れていなかった。
当時の国際情勢でロシアをとりまく状況を解説すると、革命家であったポーランド国民党の一人が語った言葉を一つの参考にしたい。「ロシア帝国は人類がもった史上もっとも重い荷物である」。当時ポーランドはロシアの属領であったが、元々はロシアより古い文化を持ち東方のロシアに文化を伝えてきた関係であるのにやがては軍事大国ロシアの属領になる屈辱は心中穏やかであるはずがない。ポーランド人はロシア側として日本と戦闘する立場ではあったものの革命家達が諜報という立場で日本を支援する声がかなりあったという。また、ロシア国内でも帝政を倒したい革命家達の活動は帝国の敗戦色が伝えられる中で国民の不満分子を拡大していく動きを盛んにしつつあったようです。ロシア帝国は国外国内に多くの不満分子を抱えていたのですね。
ロシアの開明家ウィッテは
「ロシア国家は、強大な軍隊で統制する以外に収めようの無い国である」と言った。
書き方ではロシアはとても悪い国みたいになっているかもしれませんが、大国とはジャイアン発想になる事は歴史が証明済みで一番のジャイアンは米国であり、中国もそこを目指しているようにも感じます。民と政治はあくまで別物ですが。
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ご迷惑かもしれませんが、
関連情報をTbさせていただきました。
2010/1/9(土) 午後 4:46
歴史的事実は様々な思想が入り組んでいるので断定する事は困難ですよね。当時のロシア皇帝の周辺にも様々な思惑があったでしょう。
司馬史観というものも一つの思考であって絶対的なものとは思いません。敗戦を現実として経験した世代の価値観かなと思います。
ブログとても参考になります。これからも拝見させていただきます。
2010/1/9(土) 午後 9:36 [ ongakuya1966 ]
ありがとうございます。またお越し下さい。
2010/1/9(土) 午後 9:43