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例会で、『贋まさざね記』のことに触れさせてもらったら、発表されたころの三浦さんはどのような時代だったのかと聞かれたが、答えに詰まってしまった。
そこで、帰ってきてから『三浦哲郎の世界』の年譜を調べて見た。
「歴史読本」1963年、昭和38年2月号、3月号に連載
されているので、31歳の頃に書かれたものと思われる。
発表の2年前(昭和36年2月)に『忍ぶ川』で第44回芥川賞を受賞している。
その後、発表になった作品をリストにしてみると
■昭和36(1961)年 30歳
3月 『恥の譜』 新潮
『村の災難』 文學界
最初の創作集『忍ぶ川』 新潮社より刊行
6月 『幻燈畫集』 新潮
PR会社を退職
都内練馬区高松町に転居
7月 『鰻の文鎮』 小説中央公論
8月 『驢馬』 文學界
10月 『初夜』 新潮
『アア公の死』 オール讀物
11月 『骨壷の中の日記』 文芸春秋
短篇集『初夜』 新潮社より刊行
■昭和37(1962)年 31歳
1月 『三つの形見』 文學界
2月 『帰郷』 新潮
5月〜『湖影』 マドモワゼルに連載 〜38年3月完結
6月 『ある禿の習性』 文芸朝日
7月 『歳月』 文學界
『白水仙』 新潮
10月 『罐焚き六さんの話』 オール讀物
12月 『揺籃』 文學界
『村と村人』 風景
■昭和38(1963)年 32歳
2月 『静かな宿』 オール讀物
『贋まさざね記』 歴史読本 2〜3月号に連載
4月 『團欒』 新潮
『射撃』 小説中央公論
5月 『舞鶴まで』 文學界
7月 『トナカイの夢』 小説現代
長編小説『湖影』 集英社より刊行
8月 ラジオドラマ『鶴の墓』を書く。(同月NHKで放送)
9月 『草の宴』 新潮
短篇集『揺籃』 東方社より刊行
最初の新聞小説『繭子ひとり』連載 東方日報ほか数紙 〜39年10月完結、311回
■昭和39(1964)年 33歳
1月 『かな女覚え書』 文學界
『つららの宿』 美しい女性
※次女志のぶ誕生
3月 『夜の絵』 新潮
4月 『片割れ』 別冊文芸春秋
短篇集『團欒』 新潮社より刊行
7月 少年小説『兄と弟』 秋元書房より刊行
8月 『風葬』 新潮
10月 作品集『風の旅』(芥川賞作家シリーズ) 学習研究社より刊行
と、このように書き換えられることになるのだろう。
何れ、初期の頃の作品であることが分かった。
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