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『泉』の舞台

先日、金田一温泉郷でツツジ、アジサイの苗木を植える作業をしていて、部落の人に、この山の上の方に泉が無いか聞いてみた。

野良仕事に出た主人公の妊婦が、近くの泉の辺で赤子を出産するという物語りの『泉』という短篇小説を読んで、この山の上の畑の情景をイメージしてしまっている自分には、その辺りに泉があるのでは無いかと思い続けていた。
それは、主人公のリツが、帰り道の坂を下って行くと、部落の入口に出ると描写されているところが、分教場の脇から坂道を登って行ったところの畑の情景と良く似ていたからである。

残念ながら、その辺りには泉も小川も無いとのこと。
部落の人達の大方の意見は、「大沼」とか「三葉沼」のことを書いたのだろうと言うことだった。
『ユタとふしぎな仲間たち』にも描かれている「大沼」は、今は埋め立てられてしまって無くなっているのが残念だ。
作品では、沼では無くて泉としているのだから、他にどこか三浦さんの知っている「泉」が在るのかも知れない。
本人に聞けば直ぐに判ることなのだが…

農家の嫁が畑で一人で子供を出産する情景を描いたこの作品は、出産というテーマを、自然な出来事として捉えて、不潔さを感じさせない描写になっていて、人間も動物なんだと思わせられる、生きる強さを秘めている好きな小説の一つである。

短篇小説『泉』は著書『野』に収められていて、以下の書籍に掲載されているので紹介する。
『野』
・単行本、      1974.S49.12文藝春秋発行
・文庫本、      1990.H2.4.10講談社発行
・短篇小説全集2巻、  1977.S52.10.16発行
・自選全集第7巻、  1988.S63.3.10発行

三浦さんのこの小説『泉』に対する思いも深いようで、三女の誕生の時にこの小説と同じ「泉」と名付けている。

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金田一字大清水地区に昔、三軒の住宅があり、15人以上の人が住んでいたとさ・・。そこには大きな泉が有り、人々の生活を支えていました。現在は廃家となっていますが、今でも泉は「こんこん」と湧き続けています。古老の人が「おおすず」(なまっています)といえば泉のある集落のことです。標準語でいえば「大清水」???さあ・・泉を探しにいこう。

2010/4/22(木) 午前 8:24 [ nakamati ]

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