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『いとしきものたち』('02.H14.10.1世界文化社 発行)を手にして、読み返している。
この本には、春、夏、秋、冬のそれぞれの季節にまつわる作品が綴られている。
信州八ケ岳の麓の山荘でのことが中心だったからなのか、例会の研究テーマに季節の【春】を選んで、皆で三浦作品について語り合った時には話題に乗らなかったように思う。
『はるの みかく ー たらっぽ』のところに、
《私は、山菜が好きで、少し前まではその季節になると郷里へ山菜狩りをしに帰っていたが、ちかごろはこの山麓に自生するもので我慢することにしている》
と書いてあった。
三浦さんの体調のことを思うと、今は山荘に出向いての山菜取りは無理のようなので、今年の春は好物だと言うたらっぽが賞味出来たかどうか気掛かりである。
この作品には、八ケ岳山麓でのことを綴りながら、随所に故郷のことが思い出として色々書かれている。
この次の例会のテーマである【父】に相応しい内容も見受けられるので、早速、インデックスを付けながら読み進んでいる。
『薪割り』、『薪小屋』などは、それぞれ『下駄の音』、『狐のあしあと』にも載っていた随筆である。
三浦さんのこの山荘は小梅線の野辺山の近くだというので、私が二十数年前の東京にいた頃に、とある著名な建築家のセミナーに参加して野辺山を訪れた時のことをなつかしく思い出しながら読んでいる。
あの時に宿泊した『東京YMCA野辺山高原センター』から眺めた雄大な八ケ岳の景色は今も忘れない。
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