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いよいよ盆の入りを迎える日がやってきた。
この地域には昔から出稼ぎ家庭が多く、お盆には家族や親戚へのお土産を携えてお墓参りのために帰ってくる出稼ぎ者を多く見かける。
その家族のお盆のことを描いた三浦文学の傑作『盆土産』は、この時期に思い出すお気に入りの作品の一つとなっている。
出稼ぎの父っちゃの盆帰りを待ち侘びる家族と、その期待に応える父っちゃの心情を、さり気ない描写で描いているが、その中に家族の絆と熱い思いを感じさせる、
帰省の満員電車に揺られながら、ドライアイスに詰めた「エンビフライ」をお土産にかえってくる父っちゃを、心待ちにしている子供たちの心情が身に染みて良く分かる。
同じような出稼ぎ家庭で育ったものとして、お盆にはどうしても思いださせられる小説となってしまった。
今年もどこかで、この『盆土産』のようなことが行われているのだろう。
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