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とてもビックリする出来事が起きた。
昨夜、金田一温泉の旅館『緑風荘』が火災で焼失してしまったのである。
座敷わらしの住む宿として全国的に有名だった、二戸の大きな財産が無くなってしまったことは、とても残念でならない。
しかし、従業員や宿泊客が全員無事だったことは、不幸中の幸いであった。
サイレンが鳴り、防災無線放送で火災の場所を聞いてビックリ仰天、慌てて車で現場に駆けつけてみたら、既に全館に火の手が回っていて、槐の間のある旧館の茅葺きの建物からも炎が上がり出し、唯々ぼう然と眺めているしか出来ないのに苛立たしさを感じた。
大きな爆発音がして近寄るのが危険なほどだったので、田圃の方に廻って見ようと馬淵川に向う遊歩道を行くと、浴衣姿の男性が寄って来て、「着の身着のままで、窓から飛び降りて非難した。車を出しに駐車場へ行きたいので、道を教えて下さい。」「他に客が3人裏の畑に避難しているので、誘導して頂けないか」と慌てて走って行った。その人は「慌てて逃げたので、途中財布を落としてしまったが、もう諦めるしかない」と残念がっていた。
残りの3人を見つけたので、誘導して割烹旅館おぼないに連れて行って引受けて貰った。
他にも逃げ惑う客がいないか気に掛かったので、引き返して探してみたが、見当たらない様子だった。
炎上の勢いが増すので近所に住む読む会のN会員宅が心配になり、亀麿神社の脇を抜けて駆けつけてみた。そのころには付近一帯は消防関係以外立入り禁止の規制を引きはじめていて、近寄ることが出来なかったが、裏手には目が行き届いていない状況であった。
N宅に着いてみると、そこには緑風荘の人たちが非難していて、警察の誘導で安全な場所に移動しようとしているところだった。
緑風荘の人達は旅館おぼないに非難するように警察から指示が出て、警察に付き添われて安全な道を迂回しながら、皆を旅館おぼないまでN主人と誘導することになった。
旅館おぼないに着いて見ると、非難する人達が次々と到着して警察の誘導などで騒然としていた。
三浦さんの『ユタとふしぎな仲間たち』の小説に描かれている、座敷わらし達がその家から出て行くときのラストシーンを現実に見せつけられたような思いのする、悪夢のような夜であった。
■デーリー東北新聞社http://www.daily-tohoku.co.jp/news/2009/10/05/new0910050802.htm
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