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■画像:講談社発行『三浦哲郎短篇小説全集』第1〜3巻
東奥日報新聞:三浦哲郎文学連載「作風と文学への旅」No.21にも書かれていたが、短編連作『文学的自叙伝』は『三浦哲郎短篇小説全集』第1〜3巻の巻末に加えられた作品である。
三浦さんは「十五歳の周囲」で新潮同人雑誌賞(後の新潮新人賞)を受賞、それを弾みに名作『忍ぶ川』へと進む。それから20年、作品の数が増え、文壇でも実力作家となった1977(昭和52)年に講談社から『三浦哲郎短篇小説全集』第1巻〜第3巻が発刊された。
この全集には『十五歳の周囲』や『忍ぶ川』、『おふくろの妙薬』、『草の宴』、『揺籃』など90編が収録されている。
そして巻末には、三浦さんにとっては初めての試みとなった文学的自叙伝が加えられ、
第1巻は「揺籃のころ」
第2巻は「出会いの季節」
第3巻は「習作時代」
となっている。
各巻の函帯に記されている三浦さんの文章から
〈 初めての作品を文藝雑誌に発表してから、二十年になる。今度、この二十年を一つの区切りということにして、これまでの作品のうちから、短篇小説ばかりを集めた全集を編むことになったが、学生のころからひたすら良い短篇をと念じてきた自分にとって、これに勝る歓びはない。自分はこの二十年を生きてきたのだと言っていい。
又、文学的自叙伝は、自分には初めての試みだが、それをこの短篇全集の巻末に加えることになったのは、感慨深い。おそらくこの三巻は、生涯を通じで自分の最も大事な著作になるだろう。
三浦哲郎 〉
正に、この三巻には三浦哲郎の世界が凝縮されている。
この『文学的自叙伝』を読めば、作家三浦哲郎と三浦哲郎文学のことがよく理解できる。
講談社から5月30日に発刊になった『肉体について』にも採録されていて入手可能なので、皆さんにも是非読んでみることをお勧めする。
■『肉体について』発刊に関する過去のブログ記事
http://blogs.yahoo.co.jp/onikosato/33225989.html
http://blogs.yahoo.co.jp/onikosato/33229062.html
http://blogs.yahoo.co.jp/onikosato/33241329.html
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