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8月29日は三浦さんの命日、秋を感じさせるような穏やかな日和のなか、一戸町にある菩提寺・廣全寺のお墓にお参りをさせて頂いた。
突然の訃報を聞いて驚かされたあの日から早一年が過ぎた。
お墓には先日終えた一周忌法要の卒塔婆が新たに添えられていた。
今日、その法要に出席した親戚のOさんにお会いしたので、その時の様子をお聞きした。
三浦夫人と三人の娘さんや親戚の他に、八戸の同級生や東京からの友人、編集者などの参列者が出席して20人程での法事だったそうである。
Oさんは、同じ親戚のIさんの車で帰る際に、電車で帰るという東京からのお客さん二人を二戸駅まで一緒に載せて送って上げることになったそうで、途中、そのお客さんの要望もあって、三浦さん家族の家を案内して上げたとのことだった。
やはり、三浦文学ファンにとってあの家は小説『忍ぶ川』や『妻の橋』などの舞台としてとても関心の深い存在となっているのである。
玄関からガラス越しに家の中を覗いた時に、一つの椅子がOさんの目に留まり、見覚えのあるその椅子に驚いたという。
戦後暫く経った頃に、Oさんの家で三浦さん宅からオルガンを戴いたことが有るそうで、当時家にオルガンが在るのは珍しかったので、お姉さん達に混じって弾いたことも有るOさんには、オルガンに纏る思い出がいくつかあるそうで、その一端を聞かせて頂いた。
それだけにこの椅子への愛着も強いようだ。
借家になっているこの家は、近々ご遺族が整理して引き払うことになっている筈なので、この椅子は処分しないで戴きたいと願うのである。
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