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記念講演の演題は『三浦哲郎氏との友情』だった。
私なりに、記憶に残っている内容を思い出しながら綴って見ることにするが、ニュアンスの違うところがあったらご容赦願いたい。 三浦さんが寂聴さんとの出会いについて書き残した『時のせせらぎ』〈銀座〉の章の文面をなぞり、お互いの勘違いや矛盾点を正しながら、三浦さんについて話してくれた。 私は、講談社『三浦哲郎短篇小説全集 全三巻』の月報1に寄稿された瀬戸内晴美の「美青年」も読んで、双方の出会いの時の思いを知っていたので、この話を聞いて納得出来た気がしている。 三浦さんが、新橋の第一ホテルを仕事場にしている寂聴さんの所へ原稿を受け取りに行った時に、お互いに「新潮社同人雑誌賞」の受賞者(第2回三浦、第3回寂聴)なのに、落ちぶれている自分に気遣ってそ知らぬ振りを装うってくれたと思っていたようだが、たまたま頼まれて書いた原稿が受賞となったので、他の受賞者のことなど全く関心が無く、本当に知らなかったのだと話していた。 因みに、当時ホテルに居たのは、男二人のゴタゴタで家に居られなくなり、行く当てが無くてホテルに泊まって仕事をしていただけだったそうだ。 (つづく) |
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2011年11月04日
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