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■画像:東奥日報新聞連載 三浦哲郎特集第39回目の紙面



東奥日報新聞連載 三浦哲郎特集第398回目は連作小説『巣に帰る夕雨子』である。

  生誕80年・芥川賞受賞50年特別企画

     毎週日曜日に掲載、カラー誌面

     芥川賞作家 三浦哲郎
      作風と文学への旅



 No.39 連作小説『巣に帰る夕雨子』

   病を押し執念で踊る姿…

■三浦文学ゆかりの地(札幌市)

(写真3枚)・札幌市すすきの。夕雨子は札幌一の歓楽街でも踊ったであろう。
      ・国際ペンクラブ大会(1987年、フランス・ルガノ)出席時の三浦さん=左から2人
       目=提供は三浦さんの右隣に座る大村彦次郎さん。。
      ・東京・赤坂の夜。「いま、この種のショーは全部、ビルの中に入ってしまい看板も
       出さない」とは赤坂見附にある交番のお巡りさんだ。




 踊りながら薄物を脱ぎ捨て、ブラジャーを外そうとしてうしろから背中のホックに手を
 伸ばしたが、届かない。
  それで、背中をちょっと反らせるようにした途端、だしぬけにきりきりと痛みがきた
                         (「巣に帰る夕雨子」から抜粋)



 ■この話:大村彦次郎さん(78)  元編集者・東京都

        国際ペンでスイスへ同行

「巣に帰る夕雨子」は1971(昭和46)年5月号の『小説現代』へ発表。夕雨子シリーズ6話の最後の作品。第1作「父恋うる夕雨子」など全作を収め1971(昭和46)年6月、講談社から『夕雨子』で刊行。同社文庫にもなっている。

                   (吉田徳壽=日本ペンクラブ会員、前東奥日報社編集委員)



一昔前には金田一温泉にもこの手のショーを見せる劇場があったが、たびたび風俗取り締まりの摘発を受けて閉店に追い込まれることになったという。
そのような出来事を描いている三浦さんの作品を読んでいると、これは金田一温泉で起きたことを書いているのではないかと思ってしまう。
再三の摘発は、住宅が混在している歓楽郷であるせいか、将又県警地元署による手柄欲だったのか分からないが、現在の性犯罪などを思うと、温泉地の歓楽として一定の役割を担っていたのかもしれない。
今となっては国民保養温泉地として国から指定を受けている金田一温泉には存在できない施設となってしまったが、温泉郷が衰退して行く様子を見ていると惜しい気もする。

三浦さんのこのシリーズには、社会一般から見られる卑猥感というものが伺えないままに、一人の人間のドラマが展開されていて、こういう世界も在るんだと言い聞かせられながら読んでしまうから不思議である。

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