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遂に風邪にやられたようです。
嘔吐、下痢の連続で一昨日から便所通いが止まらず、身体の中はもう空っぽ状態でフラフラ。
これって、インフルエンザでしょうか。
早く直したいのですが、寝てばかりも居られず、大弱りです。
汗を出すと治ると言うが、いくら寝ていても汗が出ないので長引きそうです。
そんな時に、気を紛らわすために『拳銃と十五の短篇』を枕元において読んだりしていました。
『水仙』『凧』『 鼠小僧』…。読みはじめると、次から次へと止まらないで読みつづけてしまいます。
三浦作品は何度読み返してみても飽きないですね。
『水仙』は作者が八戸で助教諭をしている頃に、家族がゆかりの家の奥の二間を間借りして住んでいた時の鼾(いびき)の出来事を、ゆかりの家や、だんじゃ坂、馬淵川沿いの情景を交えて描いている作品です。家族の以心伝心を感じさせる表現がとても上手く描かれています。
ここに出てくる診療所の赤髭の先生のモデルは果たして実在の人物かどうか。大変興味のあるところです。
『凧』は知人が失踪したのが自殺か雲隠れかと、作者の身内の体験から推測を迫られ、飛ばしている凧の糸が切れて何処かへ飛んで行ってしまうようなものだと表現する。
若い新妻の前から突然姿を消した知人の行方を巡って、生と死について作者の身内のことを交えながら書いている作品です。知人の選んだ終の場所は東北の方の想い出の砂浜のある海岸でした。
『鼠小僧』は作者の子供の頃の捕物遊びの想い出を上手く表現しながら、父の金庫から金貨を盗む癖がついて、使用人が暇を出されて出て行ったのが、自分の所為だったのではないかと、大人になった今も悔やんでいて、会って謝りたい気持ちでいるとの懺悔の気持ちが、素直に受け止められる作品でした。
屋根の上を歩いたり、天窓から部屋の動きを覗いている仕草などは、他の小説にも良く利用されている描写であります。『夜の哀しみ』にも描かれていて、とても印象に残るシーンとなっています。
風邪に効く薬は無いというが、枕元で読む三浦文学はいささか効いているような気がするのは、三浦病の所為かも知れないな。
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