夢か現か

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質問なのですが、、、


Yahoo!ブログがどうやら、

なくなってしまうらしいですが、、、


なくなってしまったら、

一体どこに行かれるのですか?

けれど、居る。



鈴木のパン屋さんに来た。
鈴木のパン屋さんは、実家の近所にある。
随分前に無くなったと思っていたのに、
まだ、ちゃんと開いていた。
中学生の頃、昼食用のパンを買いに、
登校前に、よく立ち寄った店だ。
月に一度は、「りぼん」も買いに来たし、
土曜日の3時には、小さな妹を連れて、
おやつの肉まんを買いに来た。
交差点の角っこにある、照明の暗い、古いお店だ。
そのパン屋さんに今日、わたしは、
男と、わたしのこどもと一緒に
3人で歩いて、飲み物を買いに来た。
「こうやって歩いてると、俺達、家族に見えるよな?」
3人で出掛けると、男は決まって、こう言う。
本当は、尻尾を振りながら、「うん!うん!」と、
何度も深く頷いて、満面の笑みを浮かべて答えたいのに、
「そう?」素っ気ない返事しか、出来ない。
わたしのこどもは、わたし達のことを知らない。
こどもの前で、わたしは、男の苗字を呼び捨てにする。
あくまでも、気の置けない、ただの友達のふり。
「俺達、家族に見えるよな?」と、
今日も言って欲しかったのに、男は言ってくれなかった。
「何が飲みたいんだ?」男が聞く。
「不二家のピーチネクター。」わたしは即答する。
ネクターを3つ買って、店を出る。
途端に、男の姿を見失う。
こどもも、何処かに行ってしまった。
手にしていた筈のネクターの缶も、もう、ない。
口惜しい。まだ、1口も飲んでいなかったのに。
男は、もう、ここに居ない。
直感的に、わたしは、知る。
そうだ。今日は、月曜日だったんだ!
彼の月曜日は、とても忙しい。
1日中、打ち合わせがあるから、
会社を休む訳に行かないんだった。
お別れのキスどころか、次の約束もなしに、
「じゃあな!」とも、「またな!」とも言わないで、
男は新幹線に乗って、男の住む街へ帰ってしまった。
月曜日は嫌い。
鈴木のパン屋さんなんか、もう、
とっくの昔から、ありはしない。
わたしは知っていた。本当は。

電話のベル。
「まだ、寝てたのか?」
「うん。」
「疲れてるみたいだな。」
「うん。」
「元気出して行って来い!」
「うん!」
あなたの夢を見ていたと言う間も無く、電話は切れる。
男は、居ない。
そう。男は居ない。ここには、居ない。
けれど、居る。
遠いけれど、1番近いところに
確かに、居る。






ホテルに来た。前にも一度、来た事がある。
あの人に初めて抱かれた場所。
二人が始まった場所。
ここのマットレスは、ひどく硬くて、
あの人が動く度、背骨が痛んだ。
ラブホテルなのに大浴場がある。
居酒屋風の食堂もある。
わたしは、恥ずかしがるあの人の腕に腕を絡ませて、
あの人の膝に両脚を乗っけて、
ねちゃねちゃしながら、生ビールでも飲みたいのに、
共有スペースは、何故か、男女別々になっている。
男性用の居酒屋風食堂をこっそり覗けば、
あの人は、同世代のサラリーマン達と
スタッドレスタイヤの話で盛り上がっている。
「『タイヤがちびる』って、こっちじゃ通じないんだ。」
その話なら、前にも聞いた事がある。
まだ、始まる前。
ホテルの従業員の指示に従って、館内着に着替える。
全てが、違う柄。パイル地のビキニとパレオ。
浅黒い肌を少しでも綺麗に見せたくて、
焦げ茶色のビキニを選ぶ。
ホテルの従業員に促され、ビキニ姿の女性達はぞろぞろと
ロビーを抜け、屋外を歩いて行く。
廃墟になった繁華街。
キャバレーの看板が、やたらと目に付く。
館内着に着替えた女性達は、老いも若きも皆ケバく、
はげかけた化粧の顔に、疲れを滲ませている。
お勤め帰りの、くたびれたキャバ嬢御一行様。
もちろん、わたしも、その1人。
けれど、ショーウインドウに映る自分のビキニ姿を
満更でもない、とも思う。自惚れも良いところ。
51歳のビキニ姿を、あの人にも見せてあげたい。
これから、アトラクションが始まるらしい。
インストラクターは、AV男優だ。筋骨隆々の大男。
彼の舌は、とても太くて大きい。
あの舌を使って、いやらしい事をするんだ。
大きな舌が、ご自慢なのだろう。
何度も何度も、不必要に舌を出す。
あんな舌で舐められるのは、真っ平ごめん。
途端に、あの人の、小っちゃな舌が恋しくなる。
冷たくて小っちゃい舌。
わたしの舌で温めてあげる。
小っちゃな舌を焦がれていたら、
番頭さんのような出で立ちのお爺さんが
わたしの名を呼んだ。何故知っているのか解らない。
携帯電話を渡された。わたしの携帯電話だ。
何故持っているのか、解らない。
わたしの携帯電話は、あの人から着信中。
画面いっぱいに、あの人の笑顔。
携帯電話をシュッとする。いそいそと焦れながら。
「大丈夫か?」
「うん。大丈夫。」
「大丈夫なら良いよ。」
「うん。ありがとう。」

わたしが、あの人を思い出していたら
あの人も、わたしを思い出してくれた。

わたしは安心して、目を醒ます。
左手には、持ったままの携帯電話。
着信履歴には、あの人の名前。

金曜日の朝が始まる。




痕跡



朝起きて鏡を見たら
おでこに「ニク」と書いてあった
キン肉マンすぐるにも
ミート君にもなれない
どこかしら偽物っぽいカンジ
わたしにぴったり

この前は、お尻に殴り書き
ポスカで描きやがってあの野郎
緋色の牡丹でも深紅の薔薇でもなく
あっかんべーした真っ赤な太陽
あいつによく似てる

初めては おっぱいの青い痣
酔って縺れてぶつけた太腿の紫色
掴まれた二の腕は黄色い痣
ブレスレットが背中に引っ掻き傷を残し
ピアスと一緒に噛まれた耳たぶまだ疼く

幾つもの傷
幾つもの痕跡
消える前にまたつけて
夢じゃなかったしるし



わすれもの



トイレで用を足していたら
あそこから、コンドームが出て来た。
一体、いつのだろう?
やれやれ。どうやら、酔っぱらって
誰かと、いたしてしまったらしい。
けれど、相手が誰だか思い出せない。
一体、誰の忘れ物なんだろう?
あの男は、コンドームを使わないから
たぶん、というか、百パーセント違う男だ。
目の前で、M山さんが静かに笑っている。
そうか。M山さんとやっちゃったんだ。
M山さんは、いつも紳士だ。
礼儀として、コンドームを使ってくれたんだ。
嬉しい。
でも、事の次第を全く覚えていない。
あーあ、もったいない!

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