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上げ幅、下げ幅の測定法で最も一般的なものが、「3分の1下げ」、「半値下げ」、「3分の2下げ」というものだ。上げ幅、あるいは下げ幅を三等分して目安にしてあるものだ。
だが、これは全部違うと思っておいた方が結果的にはプラスである。さも、理路整然と「2分の1押し」。「3分の1押し」と一般の本には書いてあるけれども、これは逆に、それを知っていたため株で損をするということにもなる。そんな定石はない、と思っていた方が、ベストではないがベターである。
一番当てになるのは、「半値八掛け二割引き」という下値のメドだ。
しかし、これはよほどの暴落のときしかありえない。
ところで、「3分の1押し」とか、「半値押し」の定石をなぜ知らない方がいいかというと、半値押しでとまるだろうという期待感で買うとか、3分の1押しでナンピンを入れるということになるからだ。
目が曇ってしまい、損の上塗りをする結果となってしまう。そんなものはない、と思っていた方がいいのである。
逆に、定石でナンピンを入れたために底値が抜けてもっとやられてしまうということもある。抜け殻の銘柄で戻った試しはない。それを戻ると信じていたら、投げられないから不幸である。相場というものは、駄目だと思ったら、半値押しも何も関係なしに思い切って投げることである。
投げられない人間は儲からない。半値押しとか、3分の1押しとか、未練がましいことを言っている投資家で儲かっているものはいない。
つまり、株の世界には何の法則もないといってよい。あるとすれば、「投げ」、「踏み」を早くしろということである。
やられたと思ったら、「3分の1押し」、「半値押し」などと考えている間に投げ、投げてから考えればいい。
だから、半値押しでとまるのだというふうなことは知っていなければ損だが、それを自分の実戦に使って行動してはいけない。半値押しで買いに来るからそこは売ろうとか、その逆を読んでいかなければならない。
大相場の場合の上げの大きなメド、これも知っていれば得だが、実際に使ってはいけない定石だ。
「ポイント・アンド・フィギュア」の罫線では、一発目の初波動で値幅が決まるというのが目標の出し方になっている。一発目の上げで上値が測定できる。それは知っていなければならないが、全部にあてはまるわけではない。株の本には「間違いない」ということで書いてあるから、一般の人が皆錯覚するのであって、実際にはケース・バイ・ケースなのである。
株価測定の定石は、とにかく知っておかなければならないけれども、それがすべてだと思ったら駄目なのだ。
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