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カテゴリー:政治・経済・法律コラム 6
企業においてコンプライアンス(法令遵守)重視と叫ばれて久しい。
法律、条例、規則などに違反せず、法律、条例、規則をよく守ることを意味している。
しかし、明確に法律に反する行為をしなければよいのかといえば、必ずしもそうではない。明らかな法律違反ではないが、企業のとった反社会的な行為が明るみに出て信用を失墜し、企業存続の危機に陥ることもしばしば見られる。
ではなぜ今、コンプライアンスの重要性が叫ばれるようになったのであろう。
企業が法律、条例、規則に違反するか、倫理的不当な行為を行った場合、それが公になることにより企業の存続が危うくなる事態が出現するケースが多発しているからである。
国内の例では、自動車メーカーの欠陥商品隠し、一連の食品関連企業の不祥事が挙げられる。
アメリカの例では粉飾決算による企業破綻などである。
これらは社会的に大きな問題になったばかりでなく、企業業績に極端な影響を与え、存続基盤さえ失った企業もある。
企業が守らなければならない法律は、商法をはじめ男女雇用機会均等法、消費者保護法、景品表示法、独占禁止法、不正競争防止法、著作権法、特許権・商標権・実用新案権等の知的財産権などがある。
これらの法律は、決して法務や総務、人事部門のみが関係している問題ではない。企業が円滑に活動を進めるうえで最低限必要な知識については、すべての従業員が知っておくべきものである。
また、コンプライアンスの本質を、法律論のみではなく、経営論としても捉えるべきではないだろうか。つまり、法律を知っているだけでは足りなく、企業全体で法令遵守のための組織的な体制作りをする必要がある。
そこで企業は、自らの行動を自主的に考え、社会にとって有用な存在となるべく行動を起こさざるをえないようになっていくはずである。
これからは、積極的に社会にとって有用な存在になろうとする企業こそが評価され、それが結果的に企業業績に反映するようになる時代を迎えようとしている。
こうした意味で、コンプライアンス体制の確立は、企業存続はむろんのこと、将来の企業業績向上への第一歩と捉え取り組むべき課題である。
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