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アジア経済 トランプ氏の政策に対抗するか? © Sputnik / Alexander Vilf 2018年07月05日 09:39(アップデート 2018年07月05日 09:55) 短縮 URL 0 30 トランプ米大統領は、米国経済にとっては多方面的な国際貿易条約は害をもたらすという発言を再三にわたって繰り返してきた。トランプ氏の保護貿易主義政策を背景にしながらも、東アジア地域包括的経済連携(ASEAN諸国10か国および豪州、インド、中国、ニュージーランド、韓国、日本が参加)の加盟国はまさにこのアジア太平洋地域の自由貿易の包括合意を2018年末までに締結しようと急いでいる。そしてこれがめでたく締結された暁には、東アジア地域包括的経済連携は世界の全人口の半分が暮らす、最も人口密度が高い諸国がこれに入ることになる。 スプートニク日本 スプートニクは米国抜きの合意がどれほどの効果を発揮するか、また米国経済は果たしてこのことによって多くを失うことになるのか、専門家に見解を尋ねてみた。 サンクトペテルブルク国立大学、国際関係の専門家のグリゴリー・ヤルィギン氏は、アジア経済の米国市場への依拠はこの先も続くとの見解を持っている。 「アジア地域内の新たな経済連合はうまく機能するかもしれないが、米国との協力には代わりようがない。アジア最大の経済大国の日本、中国、韓国にとっては米国市場はあまりにも重要度が高く、これを拒否することは絶対にない。それに米国だって自ら、アジアで起きている経済プロセスから孤立しようとはしていない。トランプ氏は自分が始めた関税戦争を背景にしながらも、米国はアジア地域に新たな経済フォーマットを作る交渉プロセスに戻る可能性があるとの考えを表している。しかも米国のビジネスはアジア市場とのパートナーシップに狙いを定めている。それはまさにこの地域で経済成長が認められているからだ。このためトランプ氏はそれにふさわしい政治的瞬間が訪れた時には、アジア地域にしかるべき注意を向ける構えなのだ。」 ヤルィギン氏は、現時点ではトランプ氏の行動は、自分の条件で新たな合意を結ぶフィールド固めにとどまっているのではないかとふんでいる。 「 米大統領は多方向的な連合ではなく二方向的な連合に絞っていることを隠そうともしていない。しかもそれをほぼ5年ごとに見直すという。つまり合意した連合関係はどれだけうまく機能しているかがわかるからであり、必要とあらば、それを破棄したり、新たな現実に合意を適応させ、新しく締結しなおすことができるからだ。」 以前トランプ氏は自身のツィッターに「日本と韓国は米国がTPPに戻ることを望んでいるだろうが、自分にはこの取引は気に入らない。負う義務があまりに多く、それが機能しなかったとしても離脱する可能性が微塵もないからだ」と書いており、幾度も繰り返した文句であるが、自分は二方向的な取引の方がはるかに効果が高いと考えると指摘していた。 ヤルィギン氏は、日本、韓国は、おそらくトランプ氏のつきつける条件で米国との新たな合意に署名を迫られるだろうと見ている。 「トランプ氏の新たな経済戦略は長期的なものだ。米国ではますます大っぴらにトランプ路線が支持されている。トランプ氏の支持率はオバマ、クリントン両氏の任期2年目の終わりの時点よりも高い。これはつまり、トランプ氏が選挙公約に掲げた保守的な議題は雲をつかむようなものではなかったということだ。投票者に限らず、実業界のエリートらの間にもこれに対する需要がある。ある瞬間まではビジネスエリートらは、トランプ氏のポピュリズム的プログラムがどんな形で現れるかを見極めようと小休止状態を保っていた。ところが今、米国人エリートらはトランプ氏は自分たちに適切な存在であることにますます確信を深めているように見える。だから彼の支持率は、米議会内でも様々なロビーの中でも大っぴらに上がっている。トランプ氏は一層大きな自由と自らのパワーに確信を得ている。このためおそらく再選されるだろう。こうした条件下で国外のアジアのプレーヤーが米国の措置に対抗し始めても、これらは単に米国市場を失うだけだ。そして空いたニッチは米国内のメーカーが瞬く間に占めてしまうだろう。」 ヤルィギン氏は、日本国内ではこのことは重々理解されていると語っている。 「近い将来に我々は、アジア諸国が米国との経済関係の中で新たな現実に適応するためのマヌーバを目にすることになるはずだ。そしてこれを素早く行った者は将来、米国市場でより多く優位を獲得することになる。とはいえ、最初はそのために新税率である程度の金は支払うことになるのだが。おそらく日本は米国で新たな生産工場を開設するだろう。または米国は別の、例えばロボット技術などの産業部門に投資するよう日本に働きかけるだろう。」 西側は集団的に、トランプ氏に代表される米国の保護貿易主義の経済政策に不満を示しているのに対し、日本はそうした論調は控え、遠目から、経済情勢がどう変わっていくかを見守る姿勢をとっている。 |
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マティス米国防長官の日本宥めは無駄 © REUTERS / Eugene Hoshiko/Pool 2018年07月04日 20:58(アップデート 2018年07月05日 18:24) 短縮 URL 0 57 日米は北朝鮮から全ての大量破壊兵器と全射程の弾道ミサイル廃棄を実現すると、小野寺防衛相が29日、マティス米国防長官との会談後に発表した。 スプートニク日本 「北朝鮮による生物化学兵器含む全ての大量破壊兵器、あらゆる射程の弾道ミサイルの完全な検証可能な、かつ不可逆的方法での廃棄を実現するため、日米が国際社会と連携して取り組むことで一致。」 マティス氏もこうした立場を強調し、「検証可能かつ不可逆的形で北朝鮮の大量破壊兵器と弾道ミサイルの完全な廃棄を断固として求める」と述べた。 どうやらマティス国防長官は、北朝鮮の中距離弾道ミサイルが米朝の取引の対象外になりかねないという日本の懸念を取り除こうとしたようだ。中距離ミサイルは米国には脅威ではないが、日本に到達する可能性は十分ある。 だが予見可能な将来において、潜在的な北朝鮮危機の情勢が続くと考える根拠がある。 北朝鮮は米国と対等な対話を望む。だがこれは世界のどの国もまだ成功したことがない。米国の外交政策は全て、米国例外主義の原則の上に立っている。2013年プーチン大統領がニューヨーク・タイムズに寄稿し、すべての民族が原則的に平等であると想像するよう提案したとき、この記事はニュージャージー州で起きた超大型ハリケーンやアンジェリーナ・ジョリーの乳房切除手術に関する記事とならび、同年最も議論された記事の3指に入った。当時のオバマ米大統領は国連総会でプーチン氏に答え、「同意しない人もいるだろうが、私は米国が例外であると信じる」と述べた。こうしたアプローチは、北朝鮮が降伏とは異なる取引を手に入れることを示唆しないだろう。そうした取引が北朝鮮には必要だろうか? さらに北朝鮮に対する強い立場、軍事・経済的圧力は保たれ、強化される。北朝鮮との交渉は米国との選挙サイクルと結びついている。6月シンガポールで開かれた米朝首脳会談は、共和党が過半数を維持する必要がある11月の米議会中間選挙に照準を合わされていた。次の段階は2020年の大統領選挙で、それまでにトランプ米大統領は実感できる結果を示す必要がある。 一方で北朝鮮の主な課題は今、米国との対話を開始して制裁を緩ませつつ、非核化プロセスを出来る限り引き伸ばすことにあることは明らかだ。だが、プロセスは引き伸ばさずとも長期に渡る。最低限の措置の合意でさえ、1年ではすまないかもしれない。 米朝間のアプローチの違いは、次の問題を生む。北朝鮮の忍耐力はどれほどか? 非核化と北朝鮮の核・ミサイル兵器廃棄に関する仮定的な合意は、北朝鮮に対する保証を含む必要がある。だが米国に関して言うと、保証は原則に含まれていない。 米国は戦略分野を含め自国の国際的義務に対してかなり無造作だ。米国は2018年度軍事予算に、地上配備型の中距離巡航ミサイル開発費用を計上した。これは、当時のレーガン大統領とゴルバチョフ書記長が締結した中距離核戦力全廃条約(INF条約)からの実質的な脱退を意味する。米国は以前、1972年に締結した弾道弾迎撃ミサイル制限条約(ABM条約)から脱退。これは、米露の戦略的均衡を保障していた。米国はヨーロッパ通常戦力条約(CFE条約)を無視し、ロシアの国境付近に新たな軍隊を駐留させた。今に至るまで包括的核実験禁止条約(CTBT)は批准されておらず、財源不足を理由に化学物質を廃棄せず、ロシアと結んだ兵器級プルトニウムの廃棄に関する合意に違反した。 欧州、そして日本でも、一方が攻撃された場合に参戦する根拠である安全保障条約第5条を米国が遵守するかには大きな懸念がある。大きく見ても、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や北米自由貿易協定、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの脱退はすでに非難されている。 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長はこれをすべて知っており、いつでも対話を止める可能性がある。そのため、マティス国防長官が日本で述べたような北朝鮮の完全な武装解除の要求は全て現在の形の交渉において、希望に過ぎない。 なお記事の中で述べられている見解は、必ずしも編集部の立場とは一致していません。 |
平和と統一に向けた連帯を模索/3.1朝鮮独立運動100周年をひかえ、日本人士ら1919年3月1日、ソウル・パゴダ公園。「独立万歳」―朝鮮全土に瞬く間に響き渡った民衆たちの叫び声は、侵略者らに恐怖を与え、近現代史に大きなうねりをもたらした。来年2019年に100周年を迎える3.1朝鮮独立運動に学び、日本と朝鮮半島およびアジアとの関係を築き直そうと、今、日本の有志らが立ち上がっている。
6月30日のスタート集会をもって始動した「 3.1朝鮮独立運動100周年キャンペーン」は、これまで朝鮮半島問題に関わってきたさまざまな団体・個人がそれぞれの垣根を越え、昨年末から下準備の会合を進め実現した。
今年は1868 年(明治元年)から150 年目にあたり、安倍政権は内閣官房に「『明治 150 年』関連施策推進室」を設置。「明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは、大変重要」として、日本のアジア侵略と軍国主義の歴史を隠蔽する「明治150 年」美化のキャンペーンを地方自治体も巻き込み推進しようとしている。
このような状況下で呼びかけ人らは、①歴史の直視および「過去」の清算と植民地主義からの脱却、②朝鮮半島の平和と北南統一への寄与を旗印に、 同キャンペーン(講演・シンポ、ボード1万人掲示運動、スタディーツアー、文化イベント等)を企画している。
スタート集会では、千葉大学教授・趙景達さんが「『3.1朝鮮独立運動から100年』が問いかけるもの」と題して講演を行った後、キャンペーンの今後の活動についての質疑応答・意見交換の時間が設けられた。
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スタート集会での意見交換のようす 参加者たちからは「3.1運動をしっかりと学ぶと同時に、今こそ東アジアの平和という言葉をもっと正面に掲げてもいいのではないか。これを媒介にして日朝国交樹立という方向に運動を作っていくべきではないか」「来年の3月1日、ソウルでも行われるであろう集会と連動して私たちも屋外アクションをできないだろうか」「日本人である我々が記憶すべきは、独立運動を日本が弾圧したという事実だ。キャンペーンの取り組みにおいて、たたかった民衆たちの素晴らしさと同時に、日本の植民地主義への反省がしっかりなされることが大切だと思う」などと積極的な意見が提起された。この日寄せられた意見は今後さらに議論を深め、具体化し展開していくとしている。
場を取り仕切った矢野秀喜さん(朝鮮人強制労働被害者補償立法をめざす日韓共同行動事務局長)は会場からの声に応えながら次のように述べた。
「韓国の人たちのキャンドル革命は、民衆が中心となり、100万人におよぶ人びとの結集した力で朴槿恵政権を弾劾に追い込み、文在寅政権を誕生させた。しかし日本のメディアは非常に冷ややかな報道をつづけ、キャンドル革命についてネガティブに捉えている人が多い。朝鮮の人びとの努力の積み重ねで実現した南北および朝米の首脳会談に関しても日本はいつもネガティブだ。3.1独立運動も、当時からこれは民衆らの『暴動』だとして報じられている。今の日本のメディア・市民の意識は、戦時と変わりない部分がある。朝鮮に対する蔑視、植民地主義が抜け切れていない。きちんと問い直していくべきだと思っている」
呼びかけ人を代表して登壇した高田健さん(総がかり行動実行委員会共同代表)は「去る3月と5月に韓国に出向き、国際平和のためのシンポジウムに参加してきた。韓国の平和運動、民主運動と私たち日本市民らの運動をどのように連携させていくかを模索している最中だ」という。「社会運動というのは、沸点にどこまで近づいているのか分かりにくいもの。99℃、沸点の直前に諦めてしまう、そんなことはできない。韓国の人たちと交流する中で、彼・彼女らが運動の過程で苦しい局面を何度も必死に乗り越えてきたことがわかった。苦しくても今が頑張り時なんだ。これを私たちの運動の共通の決意として、東アジアの皆さんと連帯を深めたたかい続けていきたい」。
「生活主義をベースにしながら、『独立万歳』を叫ぶことによって民族主義を射程に収めた当時の民衆、これこそが3.1運動、3.1精神の正体だと思う」(スタート集会で行われた趙景達さんの講演)
朝鮮が北と南に分断された状況下でにおいても現在まで生き続けている「3.1精神」。北の人民たちは、米国の対朝鮮孤立・圧殺政策に対抗し自らが選んだ社会主義制度を守り抜いた。南の民衆らは学生・市民らの連なる民主化闘争の末、新米保守政権を打倒するキャンドル革命を導いた。そして総聯と在日同胞をはじめとする海外の活動家らのたたかいも続いてきた。大転換を遂げる朝鮮半島情勢の中、これらの動きに連帯し、共に歴史を動かしていく一員としてより大きな声を上げるべく、呼びかけ人らは引き続き同キャンペーンへの多くの賛同の声を集めている。
(李鳳仁)
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五輪開催国で差別横行とにかく暑い。気象庁は6月29日、関東甲信地方が梅雨明けしたと発表した。関東甲信で6月の梅雨明けは1951年からの観測史上初めて。以後、東京などで最高気温が30度を上回る真夏日が続いている。ふと思うのは2年後の東京五輪。こんなに暑くて大丈夫かhttp://chosonsinbo.com/jp/files/2012/01/logo_4season2-150x150.png
▼それ以上に問題なのが民族差別と人権侵害が公然と行われていることだ。オリンピック憲章は人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別を禁じている。ところが、日本政府が率先して朝鮮学校の高校無償化除外などの差別的政策を推し進めている
▼関西国際空港税関当局は6月28日、修学旅行で祖国を訪れた神戸朝高生徒たちが持ち帰った土産品を押収するという差別的で非人道的な行為を働いた。これは、翌日に総聯中央の徐忠彦国際統一局長と神戸朝高の許敬校長が緊急記者会見を開いたことで明るみになったが、朝鮮に対する「独自制裁」という名のもとで、このような卑劣極まりない行為が常態化されていた
▼この記者会見後、抗議と怒りの声が拡散。南朝鮮では3日、ソウルの日本大使館前で日本政府を糾弾する記者会見が開かれた。日本を糾弾する趣旨に250を超える団体が賛同したという。日本では五輪開催に向けた準備の裏で民族差別が横行し、政府が人権侵害を助長しているのが現状だ。日本は国連総会などで朝鮮の人権を問題視するが、やり玉にあがるべきは日本である。(進)
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選挙戦略の一環朝米首脳会談の後、安倍首相は「日朝首脳会談開催への意欲」を示しているが、識者からは9月の自民党総裁選に向けた戦略の一環とみられている。メディアを通じて「8月に平壌訪問」「9月にウラジオストックで会談」などと憶測を流すことで日本が蚊帳の外に置かれたというイメージを払拭し、「拉致問題の解決」を訴えて自分に対する期待を高めているとの見方だ。 http://chosonsinbo.com/jp/files/2012/01/logo_4season2-150x150.png▼朝鮮と交渉するには安倍政権の継続が望ましいという世論が形成されれば、自民党総裁選を有利に進められる。朝・日問題の政治利用だ。実際、対話の相手が対日批判を繰り広げても安倍首相には反省の気配がまったくない。「朝鮮敵視政策に固執しながら同時に朝・日関係改善を進めるというのは矛盾の極致」(労働新聞)と指摘されても意に介さない。
▼保身のためなら平気で嘘をつく。これまでの経緯を知る在日同胞は朝・日問題に関する手のひら返しに騙されない。トランプ大統領は朝米敵対関係解消の方針を決めてから金正恩委員長と会談した。いま日本は朝鮮に「独自制裁」を課して対決姿勢をとり、総聯と在日同胞に対する抑圧と差別を続けている。
▼朝鮮学校差別に反対するために先月、南の市民団体メンバーが訪日した。「私たちはもう少しの間、苦痛に耐える。北も南も安倍政権と手を結ばないでほしい」。メンバーたちは在日同胞の率直な声を聞き、いま日本が蚊帳の外に置かれている理由をより深く理解したそうだ。(永)
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