百舌鳥古墳群百舌鳥古墳群 所属 所在地 位置 規模 築造時期 史跡 特記事項 地図
世界遺産推薦への動向顕著な普遍的価値の証明世界遺産に求められる「顕著な普遍的価値」を、2007年の文化庁による世界遺産候補地公募に際して一府三市が作成・提出した提案書では、「百舌鳥・古市古墳群における墳丘形態が日本各地のモデルとなり、副葬品や埴輪にも影響を及ぼし、古墳文化とその交流の中心地であり、独自の文化が存在したことを示している」「前方後円墳をはじめとする独特な墳墓形態とその築造技術は独自発展したもので、それを可能とした高度な土木技術の存在を裏付ける物証である」とした。
これに対し2010年に暫定リスト掲載を決めた際に文化庁は、「4〜6世紀にかけて日本各地で造営された古墳群は百舌鳥・古市古墳群を規範とし、古墳時代に共通する古墳造営の価値観の交流を示している。また、巨大古墳の周囲に中小の多様な古墳を配置していることは、当時の政治的・社会的支配の実態を反映しており、古墳造営の独自の文化的伝統があったことを示唆する物証である」とコメントした[42][43]。
また、2012年に開催した国際シンポジウムでは、「造墓における巨大化や来世観は古代中国の価値観が波紋状に東アジアへ広がった物証であり、百舌鳥・古市古墳群の王墓はその倭風(和風ではない)化された価値観が顕れている」「膨大な労働力と時間を費やした墳墓造営は、国家形成過程における権威・権力の存在を示している」とし、国際交流や国家形成という視点が加えられた[44][43]。
課題と対策百舌鳥・古市古墳群は2013年から毎年世界遺産への推薦を目指してきたが、3年連続で国内選考から漏れ続けた。その理由として文化庁は、「階層性が示す『顕著な普遍的価値』の合理性の検討」「構成資産がどう『顕著な普遍的価値』に貢献しているか」を明確にする説明が足りないとし、古墳群が抱える課題を提示したが、問題も残されている[45]。
さらに推薦候補に決まった後も、百舌鳥古墳群と古市古墳群を一体化して捉える理由が不明確であるとも指摘している。
また、世界遺産推薦に際し完全性(インテグリティ)として法的保護根拠が求められ、国内の既存文化遺産の大半が文化財保護法を拠り所としてきたが、天皇陵・陵墓参考地は国有財産法に基づく皇室用財産のため文化財指定が困難であり(世界遺産条約では「当該国内法令に定める財産権は害さない」とし、所有権とその権利の行使は認めている)、このことはひいては秘匿性(菊タブー)を高めることになりかねない危惧もある[46]。
こうしたことをうけ構成資産の見直しが図られ、百舌鳥古墳群からは鏡塚古墳、グワショウ坊古墳、鈴山古墳、狐山古墳、樋の谷古墳を除外することを決定[47]。収塚古墳では帆立貝形の古墳が体感できるよう墳丘に生い茂る木々の一部を剪定したり原形を再現するなどして数年以内に立ち入りを可能にする計画でいる[48]。法的保護根拠は景観法を中核とし[48]、両古墳群間の移動に関してはレンタサイクルの活用を推進する[49]。
多様な価値観上記の「顕著な普遍的価値」に加え、課題指摘事項に対しても斬新な切り口で対応する見解が示されている[43]。
堺市博物館へのアクセス公共交通
|
||||||||||
全体表示
[ リスト ]





