しもだてどうぶつ病院 院長のつぶやき

しもだてどうぶつ病院で犬猫人の健康のために頑張ってます!

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動物を飼うということ

ちょっと重い内容ですが動物を飼っている、もしくは飼う予定がある方ならぜひ読んでみて下さい。
こんな、心のケアも獣医の務めと思っています。
(全ての患者さんに満足していただけるようにがんばってます、が難しい・・・です)


動物は人間より寿命が短いのでほとんどの場合飼主さんが最期を看取る事になります
どの飼主さんも飼っている動物は楽に死んでほしいでしょうし、苦しんでいるのを見ているのは辛いと思います。
ですが世の中にはいろいろな病気がありますが、そのほとんどが楽に死ねる病気ではありません。

命がなくなるとき、後悔が無い人はたぶん少ないと思います。
どんなに治療をがんばってもその動物の存在がなくなると必ず後悔が残ります

もっとああしてやれば、こうしてやれば・・・もっと早く気づいていれば・・・・

でも後悔を無くすこと難しくても後悔は少なくすることはできます。

病気と診断されたら一生懸命できる限りの治療をしてあげてください。
お金が無いならないなりに、
お金をかけることができてもお金をかけるだけでなく、そのときにその動物が一番どうしてほしいのかを考えてください。
もちろん会話ができない生き物ですからはっきりとした答えが出る事はありません。
でも思い悩んで飼主さんが出した結論はそれが治療継続でも、安楽死でも正しい答えだと思います

ですがその決断をするとき決して自分の事ばかり考えないでください、例えば苦しんでいるのを見てるのが辛いからと言って何の治療もせずに安楽死を望むのは間違っていると思います。

あくまで動物がどうしてほしいかよく考えて答えを出してください。

そんなときにヒントになる考え方があります
僕が獣医として数々の命を見取ってきて思うことなのですが

「自分から死を望む生き物はいない」

ということです。
人は苦しい時に苦しいと言い、それから逃れるために死を選ぶことがあります。
(したがって人は「生き物」では無いと思います)
しかし僕は動物にそんな「弱さ」を見た事はありません。

どんなに死のふちに立っていても生きようとしているように見えます
まさに「生き物」であり、生きてなければ存在価値がないと言わんばかりに前向きに生きています。

あまりに前向きで弱い人間には目をそらしたくなる事もありますが僕はその動物の強さにあこがれ、いつも勉強させられます

そしてその事を踏まえて命を左右する権利を飼主はもっています。

野生動物の生死に人は関わってはいけないと思いますが、
ペットは飼主があって始めて命を与えられる生き物ですから最後の命の選択はできるなら飼主さんがしてあげてください

とても辛いことですが、それも動物(命)を飼うなら避けて通れない道なのです。

健康なときこそそんな事もちょっとだけ考えて気持ちの準備をしてください
今はピンとこなくてもいずれ分かる時がきます

その動物を愛していればこそ命を失うことは簡単に受け入れられることではありません。
ですが
これも経験上の話なのですが、

「命にまっすぐ向かい合った人は、次にまた動物を飼うことができる事が多い」のです。

逆にそこから目をそらした人はいつまで経っても後悔がつのり、
「動物を飼っていたこと=辛い思い出」
になってしまい、動物を飼いたくなくなってしまいます。

実際は楽しい時間が沢山あったはずなのにとてももったいないと思います。

ぜひもう一度動物が飼いたいと思えるような最後を看取ってください。

そしてその子を一生忘れないでください。

閉じる コメント(13)

確かに思い話ですが、とっても大切なことですよね。
ペットロスで心に傷を追ってしまった方は心療内科の先生の出番ですが、そのようにならないようにするには獣医師の先生方のお力が必要だと思います。

がんばってください。

2008/3/14(金) 午後 10:23 cli*i*no*e

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コメントありがとうございます
がんばります!

2008/3/15(土) 午後 1:41 [ sato ]

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お邪魔します。
「命にまっすぐ向かい合った人には〜」というお話、納得です。
私も何匹か天国へ見送りましたが、なくなった直後は、どの子の時も、本当に悲しいです。
ただただ涙があふれる…という状況に陥りました。
でも、いつの日か、その子のことを思い出して、笑える日が来るんですよね。
しっかり向き合ってきた命だからこそ、笑い話も出てきます。
これは、ある種のご褒美だと私は思っています。

2008/3/17(月) 午後 3:19 [ 一太郎 ]

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こんにちは
「ごほうび」
確かにそうかもしれません
命と向き合った人でなければ一生知る事の無い感情ですから

2008/3/17(月) 午後 3:45 [ sato ]

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こんにちは
とてもよく分かります
インコは特に急変しやすい生き物ですからこのような事も少なくありありません
でも病院に連れて行った事で、腹水を抜いてあげた事でおそらくかなり楽になくなる事ができたはずです
そして腫瘍は寿命と言い換えても良いと思います
悪性腫瘍は確実に命を奪います。
腫瘍ができるまで生きられたらまだ良いのです
そう思います

2008/3/21(金) 午後 0:52 [ sato ]

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とっても立派なブログですね。
参考にさせて頂きますね。

また、お伺いしま〜す。

2008/4/22(火) 午前 9:35 [ 山本かおり@元アナウンサー ]

こんにちは
恐縮です。
実際診察も立派と言われるようにがんばります
またどうぞ

2008/4/22(火) 午前 10:58 [ sato ]

コメントありがとうございます
読んでもらってうれしいです。
このブログも更新が滞っていますが、読んでもらってるとわかるとまた書く意欲がわいてきます。
書きたい事はもっといっぱいあるので、暇を見つけてまた書きますね
またいらしてください

2010/8/6(金) 午後 4:34 [ sato ]

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私の周りにもペットを亡くし、未だに後悔している人がいます。
その人はいつもその子の話になると「もっと早く病院に連れて行けば良かった」と言っています。

命と向き合わなかった人ほど後悔が大きく残る...
でも私は命と向き合わなかったくせに何で後悔?と思ってしまいます。
私の考え方は厳しいでしょうか?

2010/12/22(水) 午前 11:07 [ Masa ]

>masaさん
その人たちは「命と向き合わなければ後悔してしまう」事を知らなかったのでしょう。
どうすればいいかわからないとき、それを教える事もこの仕事に必要だと思います。
私たちも患者さんの「ありがとうございました」と、後悔のない顔を見たいですからね

2010/12/24(金) 午前 11:07 [ sato ]

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ブログに出会えたこと、診て戴けたこと感謝申し上げます。純一郎の寝顔を観ていると私も睡魔が・・・

2011/1/4(火) 午後 1:38 [ 純一郎 ]

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とても心に残りました。

大里先生やスタッフの皆さんに出会えて良かったと思っています。
いつも丁寧に分かりやすく説明してくださるので助かります。
これからもお世話になると思いますが
宜しくお願い致します。
後悔したくないので自分の出来る事はやっていきたいです。大切な家族の為に。

2016/6/3(金) 午後 8:09 [ *taguchi* ]

とても素敵な言葉ばかりで涙が込み上げてきました。
大切な命⋯失うのが恐ろしく不安になる事があります。
でも、自分に後悔が残らないよう、そして、この子はどうして欲しいのか⋯考えていきたいと思いました。
そして命にまっすぐ向き合い、楽しい思い出をたくさん築いていきます。
先生にはいつも、丁寧で分かりやすい説明をしてもらい、とても助かっております。
今後とも宜しくお願い致します。

2016/7/20(水) 午後 1:09 [ ☆MIKU☆ ]


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