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サンクスギビングの4連休、 最終日の日曜日はどこも帰省ラッシュ。 とりわけボストン〜ニューヨーク〜ワシントンDC〜マイアミを貫くI-95などは、 近づこうものなら大渋滞に巻き込まれるのは必至。 そこでなるべくローカルなインターステート(高速道路)を選んで走る。 ハリスバーグからI-81、I-70を経由して走るが、 のどかなカントリーのインターステートも、さすがに今日ばかりは車が多い。 ワシントンDCエリアが近づいてくると、ついに渋滞につかまった。 インターステートを下りて、一般道を走ろうか迷ったが、 制限速度も低い上に、信号もあって、今日のように全体的に交通量が多い日は、一般道も遅い。 むしろ渋滞でもインターステートをノロノロ走ったほうが早いと判断して、我慢を決め込む。 幸いハリスバーグを午前中に発ったおかげで、渋滞もまだ軽症、 I-270との分岐点があるフレデリックには午後3時前に着いた。 ここにはワシントンDCエリアでは数少ない本格的な保存鉄道である、 「Walkersville Southern Railroad」が走っており、 今年の運転も残すところ3日となっていたことから、 アメリカ在住中の最後の機会と思って立ち寄ることにした。 午後3時には、ちょうどこの日の最終列車が走るのだ。 4連休中は曇ったり寒かったりだったが、 この日は爽やかな晴れ模様。 鉄道の途中にある一番大きな踏切で撮影をすることにした。 両側に高い木立があり、少しでも太陽の位置がずれると機関車に影がかかってしまうが、 列車がやってきた時間にはほぼ真正面で、冬の木立の中を走る雰囲気が撮影できた。 走り去って遠ざかって行くカブースの赤いテールランプが、 3年近くに及んだアメリカ生活の終焉を知らせているようだ。 ・・・それにしても、このガタガタのレール、よく脱線しないなぁ、ちょっとすごい(笑) (サンクスギビング旅行 完)
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ペンシルバニア◎観察日記
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町全体がチョコレート。 って、おおげさではなくて、本当に。 ペンシルバニア州、ハーシー。 あの「キス・チョコ」で有名なHersheyの大工場が町のど真ん中にあり、 チョコの甘い香りが時折漂っている。 町の中央には鉄道も横切っていて、 Hersheyの工場にチョコレートの原料を運びこむ貨車が何十両も列を成している。 巨大なタンク車いっぱいのコーンシロップ、 同じく巨大なホッパー車いっぱいの小麦、 それらがスイートなチョコとなってその香りが町中に漂うのだ。 それらの貨車の写真を撮っているところに、 ちょうど追加の貨車を運んできた列車も到着した。 その工場の隣にあるのが、チョコレートのテーマパーク「Hershey Park」。 回転木馬、ゴーカート、モノレール、 そして11月〜12月の「クリスマス・キャンディーレーン」期間中は巨大なツリーも登場する。 もちろんそのツリーのてっぺんを飾るのは「キス・チョコ」。 この「クリスマス・キャンディーレーン」の期間中は入場料も激安で、一人10ドル95セント。 これで全て乗り放題。 ネットで4人分を事前購入すれば、ホットチョコレート4人分とゲーム4回分のオマケまで付く。 そんなわけで、寒空の下でも、開園前から大勢のお客さんが押し寄せる。 事前購入していたことが幸いして、列の横をスルリとパスして園内へ。 混まないうちに人気の回転木馬やゴーカートなどを楽しんだ。 そして最大のお目当てが、本格的なミュージカル。 去年並んだときも、開演のかなり前から長い列ができていた。 今年はアトラクションを早めに回って列に並んだら、先頭から2組目♪ おかげでステージを目の前にした最前列の真ん中に座ることができた。 開演時間になると、役者さんたちが客席の両側から登場して、 僕らのところで握手してからステージに上がって行く。 目の前で演じられるミュージカル、 役者さんはステージへの階段も使って演じるため、 手を伸ばせば本当に届きそうな至近距離で、 頻繁に送られる役者さんの視線にこっちが戸惑ってしまう。 これが早くから並んだ観客に対するサービスのようなのだ。 フロリダのディズニーでも、他のお客さんが同じようにサービスを受けていたことを思い出した。 サービスとわかりつつ、 これだけされたら、観るほうとしても一生懸命にならないわけにはいかない。 充実感と、快い疲労感。 いままでで一番楽しめたミュージカルだった。 これを観て満足してしまったら、もう寒い園内に留まることはさすがにできない。 まだ長い行列が続くエントランスを横目に駐車場へと引き上げた。 (つづく)
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1924年製造の古い蒸気機関車が汽笛を吹き鳴らすと、 それに負けないぐらい古典的な客車たちもゆっくりと動き出した。 本線から分岐する全長4.5マイルの短いストラスバーグ鉄道は、 1832年に設立された歴史のある鉄道。 往時は貨物と旅客を地域に運び込んだり、送り出したりで忙しかったが、 各地のローカル鉄道がたどったのと同じように、 車やトラックとの競争に負け、1957年に廃止となった。 ただ、他のローカル鉄道と違ったのは、 地元の鉄道愛好家が鉄道を18,000ドルで買い取り、 非営利団体を設立して、1959年から営業を再開したことだった。 それからちょうど50年、 蒸気機関車が牽引する列車が走り続けている。 今日のサンタ列車もこのストラスバーグ鉄道で恒例となっている人気列車。 この日の牽引には1924年製造の90号機が登場したが、 その古さを感じさせない滑らかな走りっぷり。 古典客車のほうも手入れが完璧で、 木製の内装にニスが艶やかに天井からのランプを反射する。 往復45分の旅路だが、子供たちの関心は、 いつサンタさんが自分のところにやってくるかという一点に集中。 後ろのほうの車両から順に回ってくるのだが、 なかなか姿を現さない。 ひとたびサンタさんがやってくると、 もう子供たちはサンタさんから離れようとしない。 こりゃサンタさんも大変だ! 白髪が見事で、どこからがニセのヒゲかわからないサンタさん、 でもどこかお疲れのご様子が・・・。 今日は列車が1時間おきに発車なので、さぞお疲れのことであろう。 ちなみにサンタ列車は12月第3週目までの毎週金、土、日、 一時間おきに6往復のみっちりスケジュール。 サンタさん、お疲れ様〜! |
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ブルートレインなどの本物の客車を使った「列車ホテル」は、 日本でも大阪万博の頃をピークに全国でオープンしたらしい。 アメリカでも本物の鉄道車両を使ったホテルが各地で人気を集めている。 中でも人気なのが、貨物列車の最後尾に連結されていた「車掌車」を改造したホテル。 もともと、夜も走り続ける貨物列車用のため、車掌さんのベッドやトイレも備えられ、 列車全体の監視用にロフトのように屋根の上に飛び出た「キューポラ」もあることから、 その中に泊まれる車掌車のホテルは大人気なのだ。 そのホテルも、ほぼ現役時代のままで客室に転用したものから、 本格的に改装してベッドやシャワーなどを備えたものまである。 今回泊まったのは、外観はそのままに、内装を大幅に改装した後者のバージョンだった。 ホテルが立地しているのはペンシルバニア州のストラスバーグ。 ここはアーミッシュが多く住み、公道を普通に馬車が往来するところ。 ホテルの前がずばりストラスバーグ鉄道の線路で、 毎日何往復も蒸気機関車が汽笛を鳴らして走り、地域全体がノスタルジックなところだ。 このホテル自体も魅力的で、そのまず第一は、 アメリカに無数にあった各鉄道会社のカラーリングやロゴなどがカラフルに再現されていること。 その一例として、ユニオンパシフィック、サンタフェ、サザン、B&O、レディング、 さらにはグレートノーザン、ニューヨークセントラル、そしてペンシルバニア鉄道・・・。 総勢38両! ほかにも郵便客車を改装したものもあり、鉄道車両は全部で42両もある。 このうち、僕らが泊まったのは、写真で一番右のウエスタンメリーランド鉄道の車掌車で、 屋根の中央に出っ張っているキューポラの空間には、なんと3段ベッドがねじ込まれていた。 ベッドには柵もなかったので、さすがに子供たちが転がり落ちてきては困る。 そこで最上段は僕が陣取ったが、さすがに3段ベッドを無理やり入れたとあって、 顔のすぐ上に天井が来る。 夜中に雨が降り出したときには音がうるさくて目が覚めてしまったほどだ。 それでも、こんな面白いホテルに泊まる経験はそうめったにできるものではないので、 雨音も含めて楽しむことにした。 翌朝には雨も上がり、 僕はカラフルな車掌車たちを撮影するのに忙しかった。 車内ではカーテンを開けて、のどかな車窓?を見ながらの朝食。 家から持ってきた箱一杯のドーナツに、 コーンフレーク、それにセロリやニンジンのスティック。 牛乳は1ガロンの容器のまま丸ごと持ってきた。 なんでも車に積んで持ってくる、 旅のスタイルがすっかりアメリカンになっている(笑) この日はブラックフライデー。 一年で一番のバーゲンが行なわれる日で、徹夜組は前夜から開店を待つ。 僕らはその頃、車掌車の中でぐっすり。 あの強い雨の中を、徹夜組はじっと並んで待っていたんだな。 10時を回ってから、ようやくアウトレットのモールへ。 すでに徹夜組はトランクに買い物袋を詰め込んで帰る準備をしていた。 僕らはのんびり店を見て回ったが、 目玉はすっかり売り切れて、あとは普段とそれほど変わらないような商品が並んでいた。 バーゲンの目玉は逃したが、 車掌車で過ごしたユニークな一夜は、それにも勝る経験だった(と思っているのは僕だけ?) (つづく)
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サンクスギビング旅行の1日目。 近くながら行ったことがなかった「ゲティスバーグ」に行ってみることにした。 ここは南北戦争最大の激戦地として知られ、 のちに戦没者墓地でリンカーンが行なった演説でも有名になった。 このゲティスバーグがすごいのは、町の外側がぐるりと国立公園に指定され、 町の面積より、古戦場のほうが広いことである。 地図で見ると、まさに「ドーナツ」のようで、 真ん中に住宅、周囲になだらかな丘が広がる古戦場が取り囲むといった感じ。 サンクスギビングはどこの博物館も商店もお休みのところが多く、 ここの国立公園もビジターセンターは閉館だったが、 古戦場はいつでも自由に車でめぐることができるのがありがたい。 沿道にある矢印に沿って車を走らせると、順番に見どころが回れるようになっている。 要所には案内看板と大砲が展示されている。 看板の中には、南北戦争当時を描いた絵画の複写が展示されているものもあり、 兵士が倒れている絵画の中に、「あなたはいまこの位置にいます」と矢印が書かれていた。 自分が踏んでいる足元から、戦士した兵士が累々と重なっていた生々しさが伝わってきた。 背の低い雑草がただ茂るだけの国立公園、 しかしそのすごさは、あえて荒涼なままにしていることにこそあった。 毎日のように世界中から観光客が訪れては、ここに立って同じ経験を重ねている。 なんとも不思議な気持ちにさせられた。 …ここに来る前に、しておいて良かったことがあった。 それは作ってきたサンドイッチを食べ終わっていたことだった。 これを見た後では、きっとサンドイッチも喉をすんなりとは通らなかっただろうから…。 (つづく)
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