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二十歳過ぎのこと
会社の旅行で、北陸方面に行った時のことです。
前日、金沢市内のホテルで泊まり、朝、兼六園に見学に行きました。
門をくぐり、さあ公園内を見て回ろうとしたとき、トイレに行きたくなったので、「ちょっとまってね」
と、ことわってから私一人、トイレに入っていきました。
そのトイレはその当時でも、そんなタイプのは、もうほとんどないようなものでした。
真ん中に通路があり、片方は扉のついた個室がズラリ、もう片方は男性用がズラリ
間に仕切りはなく、オープンでした。
ゲッ! と、なりましたが、他に誰もいなかったので、「まあ、いいか」と、入りました。
そうすると、オマケに扉の鍵が壊れてる! なに、これ!と、思いながらも、「まあ、いいか」
用を済ませて、身支度を整えていると、足音が・・・
ドキッとして、思わず扉の取っ手をしっかりと手前に引き寄せました。
と、同時にドアが外に向かってグッと引かれたのです。
必死に引き寄せながら、「誰?」と、叫んでいました。
あわてて身支度を済ませて、恐る恐る扉を開けて外を見ると、誰もいません。
同僚のところへ走って行き、そのことを説明していると私が飛び出してきた方と反対の
入り口の付近に、さも木を眺めるふりをした男が一人、「あ、あの人が怪しい」
私の言葉に、勇気のあるちょっと年下のIさん、「私、行ってみる」
トイレのほうへ駆けていくと、その男も反対の入り口からトイレへ。
怖かったあ!!!
もちろん、慌ててIさんを呼び戻しました。
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