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あ、私じゃないです。もうすぐ6歳になる下の息子です。 Monkey Bar(日本語だと雲梯ですね)から転落して、肘を伸ばした状態で右手をついたそうで、妻から電話がありました。のんびり屋の妻から焦燥感が伝わってきたので『何かあったな・・』と思ったら、『腕の形がおかしく、痛がり方が普通じゃない』とのこと。 私も整形外科医の端くれですから、状況と症状から上腕骨顆上骨折であろうことが容易に想像できました。手術が必要そうなことも。職業柄、手術の術式から術後写真までが目に浮かんでしまう辺りがイヤですね。 とりあえず研究室の同僚に、この病院で診てもらえるのか等々を確認し、急いで帰宅しました。 子供の右肘は案の定フォーク状に変形し、一目で骨折と分かる状態。幸い神経・循環障害はなさそう(これ重要)です。恥ずかしながら、家にあるもので副木になりそうなのはラップの芯だけ・・ということでこれにタオルを巻いて腕を固定。がっちりアイシングしつつできるだけ患部を挙上し(これまた重要)、急いでタクシーで病院に向かいました。 ご参考までに、こういう怪我の場合は、指がきちんと動くか、指がしびれないか、触った感覚があるか(神経傷害)、そして指先が冷たくないか、脈が触れるか、指の色がきちんと赤いか(循環障害)の確認が、骨折の有無より遙かに大切です。 骨折は1週間以内に整復すればOKですが、神経・循環障害は待ったなしです。ちなみにそういう症状が出たときには大至急で手術をやっている整形外科のある病院に連れて行きましょう。子供の手足の怪我で一番怖いのは、腫れに伴うフォルクマン拘縮(腫れによって神経・血管がつぶされ、永続的な麻痺や血行障害による壊死が起こる状態)。腫れをひどくしないためにも、凍傷にならない程度に容赦なく冷やしましょう。 さてニューヨークは新型インフルエンザのメッカ。小児救急外来はわれわれ非感染症患者には危険地帯なので、診察申し込みの後はなるべく待合室から離れて待機です。整形関連の患者が少なかったせいか、程なく呼ばれました。 『ご両親のどちらか、医療関係の方ですか?』問診票にそんなことは書いていないのに、ナースがそう聞いてきたのには驚きました。どうやら副木の当て方でわかったようです。お目が高い(苦笑)。 自分が日本では整形外科医であることを告げると、『骨折はありそうですか?』と。『間違いなさそうです。おそらく手術も。』というと、レントゲン写真も撮る前からドクターコールと同時に手術室の手配も始めた様子。でもそこからが長かった・・。 結局レントゲン撮影とドクターの診察から2時間程待機し、ようやく小児科病棟への移動となりました。当初は即日手術か、翌朝にするかを決めかねていたようですが、(察するに)神経・血管損傷の可能性が低いこと、胃が完全に空ではないだろうという判断から、結局翌朝の手術となりました。 (つづく)
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2009年10月04日
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