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osakakeihanのマイナー日記帳
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夢を見た。それはもう、私が一番恐れている
恐怖で、トラウマでしかないこと。

「やめて…本当にやめてお姉ちゃん…
私が悪いんじゃないの…私が…私が
ドジをしただけなの…許して…」

「うるさい!!あなたは黙ってりゃいいの!
あなたは被害者なんだから、あなたに
手を出す加害者を刺し殺すまでよ!!」

やめてっ!!

あぅぅっ…
うぐ…うわぁぁぁ!!!

「はっ…はぁ、夢か。
ひどいわ、ひどすぎる。
なんでこんな夢見たのかな…
私、何か悪いことしたっけかな。」

そんな夢で目覚めた日の夕方。
時計を見たら午後5時半。
そうか、昼寝をしてたんだった。

「こわい、あんな夢が正夢になんてなったら
もう私は…」

ガチャッ

「どうしたのよ急に叫んだりして!?
大丈夫!?」

「あ、メイ…ううん、なんでもないの、
でも、こわい夢を見たの。もう、
こわくて、たまらなかった」

「リンネがそんな叫んだの初めて聞いたわよ、よほど怖かったんじゃないの?
あたしでよけりゃ聞くわよ?」

「…メイがいいなら、話すけど、
メイもこわくなるかも」

「何をそんなことで心配してるのよ、あたしが怖がるのはリンネが恐ろしい目になってる時くらいよ」

「私、そんな目をしてるの?」

「ごくたまにね。ルテンのやつは前々から
きつい目だけど、実際ナイフ突き立てるくらいだし
慣れたら楽しいもんだけど、リンネの場合は
本当に死んだ目をする時があるから…
そんなリンネはあたしちょっと怖いかな」

「…もしかしたら、さっき見た夢に
ある意味関係あるかも」

「それはなおさら聞いてみたいね」

「うん、じゃあ覚えてる範囲で言うね」


「…そっか、ルテンがあたしを、ねぇ。
リンネ、あたしのイタズラってそんなに
ルテンを本気でキレさせてるかしらね?」

「…うん、だって夢の中のお姉ちゃん、
完全にメイを刺して、斬りつけて殺してたもん…」

「まぁね、イタズラってのは人によっちゃ勘違いして
余計に怒らせたりとか悲しませたりするもんね。
でも、あたしの場合は別にそれで終わりじゃなくて
ちゃんと明るく振舞って謝ってるし、
ルテンもやな顔はするけど許してくれてるからなぁ…」

「でも、私は心配だった、お姉ちゃんがそこまでするなんて思ってもないけど、
だけどお姉ちゃんもメイも好きだから…
だから、あまりたくさんはイタズラしてほしくないな…」

「そっか、リンネがそういうなら、今度から控えようかなぁ、もうちょっと
あっさり笑えるくらいのにしよっか」

「うん、ありがとう」

いやー、しかしリンネもあれだね、
何も誕生日にそんな夢見なくてもいいのにねー、って
原因ある意味あたしだね、ごめんごめん」

「え、誕生日?今日私の誕生日だっけ?」

「何言ってるのよ、今日は8月11日、
紛れもなくあなたの誕生日じゃないの?」

「あ、確かにそうだね、あはは、すっかり忘れてた〜」

「リンネ、あなた天然通り越して
歳食ったおばさんみたいになってるわよ?」

「ひどーい!私おばさんじゃないもん!
それに天然でもないし!」

「あはは、冗談よ」

どこか恐ろしげなオーラがあったメイとここまで仲良く話せるようになったのは
言うまでもなく、私がこの劇場兼住まいの館の執事である、
操真シン君の事が気になっていて
それを恋心と気づかせてくれた時から。

「うふふ、やっぱりダテにセクシーダイナマイトしてないね」

「なによいきなりー」

「だって、どことなく怖い印象あったメイが
こんなに気さくで話しやすい人で、そして
とてもあったかい人だなんて最初知らなかったもん」

「あら、その年で気づくなんて天然にしてはやるわね」

「だから天然ちゃうゆーとるやん」

「無理な関西弁やめときなさい、似合わないわ…」

それからというもの、よく私は
メイと色々な話をするようになった。
2人それぞれのコイバナをしたり、
悩みも時々聞いてもらったり。
冷静で落ち着いてる、ルテンお姉ちゃんとはまた違う、
優しくて温かい、大切なお姉ちゃん。

「いつもありがとう、大好きだよー」

「あら、その言葉は嬉しいけど
それを言うのはあたしじゃないんじゃない?」

「ぽへぇ?」

「あー、ダメだよぉネタバレしちゃ」

急に扉が開いて入ってきたのは
メイドのたまちゃん。ネコミミでとっても可愛い。

「あらやっちまった、てかあんた何
扉の前で聞き耳立ててるのよ」

「だってー、急にメイさんが大慌てでダッシュするからー。
というかあたいにイタズラしといて
放置して行っちゃうんだからそりゃ追っかけるよ」

「まぁ、それはすまないね、
ちょっとリンネの叫び声が聞こえたもんでさ」

「メイさん、リンネに対してはすごく優しいよね、イタズラは誰これ構わずするけど」

「楽しいもん☆」

「ふふ、うふふ…」

「おー、リンネぢゃが笑ったー、
やっぱりリンネぢゃの笑顔は可愛くて癒されるー」

「やだー、恥ずかしいよ、そんなたまちゃんだって
撫でたらすっごく可愛いよー?」

「あぅぅっ、それは割とガチで恥ずかしいからやめてぇ
あれだけはあたいの弱点なんだから」

「また揉み倒してやろうか?」

「無理!!ルテンさんに斬ってもらうよ!?」

ドキッ…

さっきの夢を思い出して胸が痛む。
でも、正夢じゃなくてよかった。

「それで、メイは何を言おうとしてたの?」

「あー、その事ね、ちょっと待ってな…
おーい!例のもの持ってきてくれ」

「ひぃぃ、なんであなたに指令されて運ばなきゃならないのよ、お、重い…」

「運び終わった後裏庭な」

「ごめんって、リンネのためやから今日だけは堪忍してちょうだいよ」

どすっ。

劇場管理人のリュウさんと、
ルテンお姉ちゃんが運んできたのは
私の部屋の扉をギリギリ通れるくらいに
大きな、ラッピングされた箱。

「あー重たかった、せめて二階から先は
一緒に手伝ってほしかったものだわ」

「メイあなた今から屋上な」

「やめちくりー」

「それで、なーにこの箱?
とっても大きいけど…」

「これはねー、誕生日プレゼントだよー」

「たま、さすがにリンネも見たら分かるぞそれくらい」

「そっかー、それもそうだねー」

「うふふ、嬉しいな、それで何が入ってるのかな?」

「それは開けてからのお楽しみよねー、ルテンさん?」

「…今日だけよ」

「ほぇ?」

「なんでもないわ、私はメイをとっちめる」

「それ本気やったのかよ」

「覚悟なさいねメイ」

「はいはい行きゃいいのよね分かりました…
ってことであたしは撤収するわ」

「うん、話を聞いてくれて、そして
誕生日プレゼント、ありがとう」

「それはルテンに言いなよ」

「ぶっころ」

「うわぁぁぁ逃げろぉぉぉぉぉ」

ダダダダダ…

「相変わらず騒がしいね、ルテンとメイは」

「でもとっても仲良いよねー、まさに
トムとジェリーみたい」

「ふふ、いえてるわね。
さて、私たちも撤収するわ、プレゼントの中身は
1人で開けてもらいたいからね」

「きっとすっごく喜んでくれると思うんだー、色んな意味で、ふふっ」

「うーん…なにかなぁ…私、そんなに
欲しいものなんてないと思うんだけどなぁ」

「まぁ、お楽しみね。それじゃ、失礼するね」

「うん、ありがと、リュウさん、たまちゃん」


…さて、気になる中身はっと…
まずはラッピングを剥がして、そして中身を…

ガタタッ

「ひぃぃっ!?」

ガタッガタガタ
ずぼぉっ

「ふわぁぁあっついわきっついってぇ」

箱から出たのは、まさかの。

「し、シン君…?」

「あっ、お嬢様、これはどうも…
いやー、こんな夏にこんな箱の中に1時間も入ったらそりゃ暑いですよもう…
厳しいものがあります」

「う、うん、それは分かるけど、なんでシン君が中に入ってるの…?」

「それはまぁ、わたくしが誕生日プレゼントってことだからですかね…あはは…」

「…ふわぁぁ、すごーい、誰がこんなこと思いついたの?
あ、メイかな?」

「ふふ、意外かもしれませんが、
ルテンお嬢様なんですよ、これが。」

「えっ…お姉ちゃんが企画したの?
でも、メイが進行役みたいになってたけど…」

「ルテンお嬢様は正面向かってお祝いとかは
恥ずかしいというか、照れ臭いんですよきっと、
だからメイさんに進行役を委ねたんでしょうね、
普段からリンネお嬢様と仲良く話してるところも見ておられましたし」

「そ、そうなんだ…そっかぁ…」

それを聞いて、なんかほっこりした。
メイを本気で嫌ってるのかと思ってたお姉ちゃんが、
実はそういうところも見ていたなんて。
やっぱり、お姉ちゃんもとっても優しいんだ、
ただ表には出さないだけで…

「さて、わたくしはこれからどうすればいいのやら」

「お姉ちゃんの気持ち、とっても嬉しい、
それに賛同してくれたメイも、
協力してくれたリュウさんとたまちゃんも
大好き、みんな大好きっ」

「あはは、リンネお嬢様はやはり
笑っておられるお顔が一番ですね」

キュン…

「そ、そうかな…そんなにいいのかな」

「もちろんですとも、なんてったって美しいルテンお嬢様の妹様なんですし、
長い白髪もとても綺麗で可愛らしいですよ」

とくんっ

「うぅ…そんな…恥ずかしい…」

「それになによりも、みなさんを
大事に思ってくれて、誰よりも幸せを願っているリンネお嬢様の姿が
一番美しいと思いますよ」

とくん、とくん…

「う、うぅ、うぁぁ…」

ポタッ…

「…お嬢様?」

「うぐ…うぅ…」

ぎゅ…

「…お嬢様、泣き顔はよろしくないですよ、
せっかくの素敵な顔が台無しになってしまいますよ」

「うぅ…だってぇ…ぐすっ…今、
とっても…うぐっ…幸せなんだもん…」

「あはは、わたくしも館の執事として
みなさんとご一緒出来て、そして
リンネお嬢様とこうしていられるのが、とても幸せですよ」

ぎゅーっ

「うぅ…大好き…ありがとう…大好きぃ…」

ぐすっ…

「ほら、リンネお嬢様。
涙を拭いてください、幸せが逃げちゃいますよ」

ちゅ…

「…まさかわたくしのファーストキスを
お嬢様に奪われるなんて」

「うふふ…好きだからいいじゃんっ
それに、誕生日プレゼントなんだから
どう扱ってもいいでしょ?」

「あらあら、そうきましたか…仕方ないですね、
なら今日はとことんお嬢様と付き合ってあげましょう」

「わーい、ありがと。
…もう一回していい?」

「もちろんですよ、わたくしからもしてあげましょうか」

「…うんっ」

ちゅっ

カシャ

「んっ?」

「あっやべ、これシャッター音鳴るアプリやった」

「ちょ、メイさん!?」

「うは、見つかっちまった☆」

「おまその写真はあかんやつやぁぁぁぁぁぁぁ」

「あはは、捕まえてごらんなさーい」

どたどたどた…

「うふふ、やっぱりこうなっちゃうのね」

でも、大好き、そしてありがとう。
これからも、ずっとこの劇場で歌って、
そしてずっとシン君のこと、好きでいるからね。



2017/8/11
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