牡丹亭と庵の備忘録

映像業界人の某が日々のあれこれを興に乗せて語る茶席風

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洋画が危機なのだという。
字幕の漢字が読めず、それが理由で
劇場に行くのをやめる若い観客が増えているのだそうだ。

私が観たテレビの特集では、「第三の男」を見せられたコギャル三人が、
難解(?)なセリフと漢字の続出に退屈しきっている様子が映し出されていた。

そこで、翻訳する側も平易な意訳を心がけ、
やむを得ず使う漢字にはルビを振って対処しているらしい。
まあ、昔の「立川文庫」の少年小説にはすべて漢字にルビが振ってあったと聞くし、
そんな時代への回帰だと思えば腹も立たないか。

現に、私もあるテレビドラマに携わったとき、
「中学生に理解出来るレベルで書いてください」と注文された経験がある。
「難しい言い回しはそれだけでチャンネルを替えられます。
クドイくらいに分かりやすくお願いします」

というわけで、「名状し難い思いで」とか、
「暗然と虚空に目を泳がす」などというト書きは当然のようにご法度。
まあいいかと、「複雑な気持ちで」とか、
「落ち込んだ視線をさまよわせる」と改めるのだが、
本当はそれでもまだ難しいらしい。

「慄然と」は「キャッと」、「憤然と」は「キレて」、「唖然と」は「ヤバいと」。
「嗚咽」も「噎び泣き」も、「涕泣」も「貰い泣き」も、区別なくすべて「号泣」。
「銃声」は「バーン!」、「急ブレーキ」は「キキーッ!」、
「固唾を呑む」は「ゴクリと」。

てな具合に書けば、若いスタッフ・キャストのノリも良く、
視聴者受けも見込まれて20%超えのヒット番組が出来上がる。

というわけでもないだろうが、
せめて「入り口は浅く、出口は深く」という方法論でも模索しない限り、
「考える」という行為をとっくに放棄している若い観客たちの、
奥底にひそむ感動を誘うのは不可能な時代になったことだけは確かなようだ。

閉じる コメント(14)

おはようございます。
はい!先生!
唖然が何故ヤバい、になるのか分かりません。
どうしてひとくくりで号泣になるのか分かりません。
辞書の読み方を知らないんでしょうか。
それこそ『唖然』としてしまいます(笑)

私は当然字幕派
小学生から慣れてます。
意味も分からず、必死で見ていた覚えがあります。
そういや携帯小説の(精神が)ガキ共。
ファンタジーカテの戦闘シーンで
ドォーン
ピカーッ
ダダダ
擬音ばかりだったなあ。
会話も台本書き。
川端康成も知らなきゃ、近松も知らない。
あ、すみません、センセ。
つい愚痴になってしまいました(笑)

2010/8/13(金) 午前 9:48 [ ]

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亮さん、携帯小説というジャンルは私には接点がないとしか言いようがなく、
理解の範疇を超えています。
もちろん、中にはすぐれた作品もあるのでしょう。
現に瀬戸内寂聴さんなども『パープル』という小説で、“携帯小説”に挑戦していますし、
そのフレキシブルな姿勢には好感を持ちますが、
正直なところやっぱり食指が伸びませんでした。
そうそう、そんな代表作の一本とされる『恋空』なんて作品は、
原作も映画もただひと言「サイテー!」としか言いようがない唾棄すべき代物でした。

2010/8/13(金) 午後 0:41 [ 牡丹亭と庵 ]

やはり(笑)
恋空は私の周りでも不評です(笑)
あれからでしょうか。
主人公のどちらかが死ぬ設定が多くなり、ヤンキーの頭が流行り、美形、ドSが流行り、ヒロイン又は相手が訳ありが流行り……
どっちを向いてもそんな作品ばかりです(笑)
という私も手軽さ故に、ちまちま書いてますが(爆)
読む時はがっつり紙媒体が良いですね。
ラノベすら興味が無いんですよ。
で、自分の事は棚にあげてますが(爆)

2010/8/13(金) 午後 1:48 [ ]

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牡丹亭さん。

幸いにして「恋空」なる映画を知りません。

中学時代の国語教師曰く「今流行りの小説ではなくて、100年1000年経ても存在するものを先ずは読みなさい。」それって源氏物語?

個人的には喜劇が好きで、中学当時からフランス18世紀古典喜劇の王様モリエールのファンです。教師の言うように100年以上経ているのだから、名作に違いないと(笑)。

それにしてもコギャルだけをダシに使うのはどうでしょうね〜。どうせなら開成・ラサールVSコギャル・ヤンキーで比較したら面白かっただろうに。

立川文庫って、懐かしい響きに感じました。まさか?コギャルは猿飛佐助を(さるひさじょ)なんて読まないでしょうね(爆笑)。

2010/8/13(金) 午後 5:30 [ 黒騎士 ]

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亮さん、厳密には携帯小説ではありませんが、そのほかにも『世界の中心で愛を叫ぶ』なんてとんでも小説、とんでも映画がありました。
その軽薄きわまりないものづくりの姿勢に比べれば、『四畳半襖の裏張り』『同・しのび肌』なんて映画を作った、我が師神代辰巳の作家魂は何と誇りに満ちていたことでしょう。

男と女にゃあれしかないよ、万歳。
いまも芹明香のあの名台詞が鮮やかによみがえってきます。

2010/8/14(土) 午前 7:04 [ 牡丹亭と庵 ]

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黒騎士さん

♪この世はもうじきオシマイだ あの街この街鐘が鳴る
せつないせつないこの夜を どうするどうするあなたなら

というわけで私の勘違い、
あの歌は『バージン・ブルース』ならぬ『マリリン・モンロー・ノーリターン』でした。

♪この世はもうじきおしまいだ 俺たちゃ毎晩お祭りだ
結んで開いて蓮の花 まんだらまんだら朝ぼらけ

この世はもうじきおしまいだ 桜散る散る菊も散る
欲張りばばあは長生きで 優しい娘は早死にだ

この世はもうじきおしまいだ 赤ん坊作るにゃ遅すぎる
どなたの歌やら子守歌 極楽極楽合歓のさと〜

う〜ん、こうして歌詞を書き連ねただけで傑作の香りが匂い立ちますね。

某局の女子アナが“寒気団”を“さむけだん”と読んだという逸話があります。
その昔には“旧中山道”を“一日中やま道”と読んだ女子アナもいました。
どうやらコギャルだけを笑うわけにはいかないようで……。

牡丹亭@バルザックおたく

2010/8/14(土) 午前 7:26 [ 牡丹亭と庵 ]

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横になって書き込みしています事、ご容赦を。
昔、郵便局員や役場に勤めるには学歴や家柄が条件だったとか。
郵便やが「平林」と言う家に郵便物を届けたいがなんと読むのか解からない。
そこで、「たいらりんか、ひらりんか、いちはちじゅうやのもーくもく、ひとつかやっつかとっきっき」と言って捜し歩いたそうです。
今も昔も同じですかねえ。・・・・(笑)

2010/8/14(土) 午前 11:48 [ 志紋孟 ]

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黒騎士さん、いつだったか覚えていませんが、テレビのバラエティー
で猿飛佐助を「さるひさのすけ」と、読んだ男がいましたよ。

2010/8/14(土) 午後 0:00 [ 志紋孟 ]

さむけだん、て(笑)
旧中山道、今のアナウンサー知らないの?
大いに笑わせて頂きました。

私のつるんでるサイト仲間もセカチュー『も』嫌いだと。
ああいう話はちゃんと病気の事を調べなきゃダメだし、とてもデリケートな問題です。
よくあんなハチャメチャな設定を映画にしたもんだ。
↑は私だけではなく、サイト仲間も口を揃えて言ってました。
書く時はその題材や時代背景を徹底的に調べます。
そこから崩すのはOK。
知らないで書いていると、すぐに底が知れます。
風俗嬢が花魁の時代にタイムトリップした話で、『仕事をサボる』とのセリフが。
はい?
油を売る、とかじゃないの?
あーあ、と思ってしまいました。

2010/8/14(土) 午後 0:36 [ ]

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亮さん、“さむけだん”の話には、朝鮮半島から南下していた“寒気団”だけに“サムゲタン”と読もうかと思ったという、アナウンサー嬢の事後の言葉が伝えられていますが、あまりによくできたオチで“ネタ”かもしれません。

「仕事をサボる」と言えば、あの『水戸黄門』でも山に向かって「ヤッホー!」とやった女優さんがいたとかいないとか……。

2010/8/14(土) 午後 1:18 [ 牡丹亭と庵 ]

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志紋孟さん、落語「平林」よりの一席ですね。
ちなみに正確なフレーズは「たいらばやしかひらりんか、いちはちじゅうのもーくもく、一つと八つでとっきっきー」となっています。

2010/8/14(土) 午後 1:22 [ 牡丹亭と庵 ]

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昔々。女子アナが23時のニュースで「西ドイツ(西独)」と言うべきを「せいどく」と。

「はぁ〜?アナウンサーが(せいどく)かよ」それっきりニュース出なくなりました。あれには随分と笑いました。

2010/8/14(土) 午後 2:31 [ 黒騎士 ]

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黒騎士さん、西独だけに「せいどく併せ呑んで統一ドイツになりました」
なんて、朝から“オヤジギャグ”で失礼しました。

2010/8/15(日) 午前 10:19 [ 牡丹亭と庵 ]

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>「せいどく併せ呑んで統一ドイツになりました」(爆笑)。

2010/8/15(日) 午前 11:05 [ 黒騎士 ]


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