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『ゲゲゲの女房』をほぼ毎朝観ている。
貧乏神に取りつかれた時代を脱し、成功するにつれてドラマチックさが薄まり、
何の変哲もない“ホームドラマ”になってきたかなと、
このところやや退屈していたのだが、
昨日あたりはまた水木しげるの戦時中の生々しい体験などが語られて、
緊張感を取り戻してきている。
いまも名作の誉れが高いが、じつは後半三分の一でグズグズになって失速した
『ちりとてちん』の轍を踏まないよう、
久しぶりの朝ドラの佳作に期待をこめて、最終回まで付き合ってみようと思っている。
一方の『龍馬伝』、初回から欠かさずに観てきたが、
三週前の“西郷はまだか”という回から、観るのをしばらく止めている。
掛け値なしの力作であり、意欲作であることは認めるが、
その作家魂を差し引いても、このドラマとにかくうるさい。
主人公のみならず、脇役の端々に至るまでがのべつ幕なしに怒鳴っている。
若死にした龍馬には、五十話の長丁場をもたせるだけのエピソードが乏しく、
前半戦は彼が“龍”になるまでの“星雲立志編”として描くしかない。
必然的に「わしはどうしたらええんじゃ」「何をしたらええか分からんがじゃ」
と、あまり演技の幅のないワンパターンの煩悶芝居が連続することになる。
第一部の“ドリーマー”から、第二部の“アドベンチャラー”、
そして第三部で“ナビゲーター”に昇格してからも、
基本的にその怒鳴り芝居と、いきなり始まる演説癖とケレンの度アップ手法は変わらない。
あと、このドラマは過去の種々の作品のいいトコ取りをした
“エピゴーネン”風だと論じても、先ず悪意ありきの批評だとスルーされるだけか。
だが、“西郷はまだか”というタイトルにしてからが、
「力也、力也、由良之助はまだか」でお馴染み『仮名手本忠臣蔵』からのいただきで
あることは明白だ。
まあ、いただきがキツいということであれば、パロディ風と言い換えてもいいが。
音楽、これもまたどこかで聴いたメロディの連発のような気がする。
中でも“オスマントルコ軍楽隊のマーチ”に想を得たであろうBGMが、
ドラマチックなシーンを盛り上げるために多用されていて、
「ほら、昔の和田勉さんの名作で使われた音楽、あのインパクトでいきましょうよ」
という、打ち合わせのやりとりが見えるように感じてしまうのは私だけか。
ほかにも“ボレロ”もどき、ビスコンティ風“マーラー”もどきと
まだいくつか例はあるが、鬼の首を取ったような言い回しは業腹だし、
ここではこれ以上あげつらわないことにして……。
世を挙げての“龍馬ブーム”が喧伝されているが、本当にそうなのだろうか。
ならば、出だしで20パーセント台をキープしていた視聴率が、
じり貧の末、先週はなぜ13パーセント台にまで急落してしまったのか。
政治的にかあるいは恣意的にか、あれほど数字が好きなどこの意地悪マスコミも
そのことに触れないのは何故なのか。
真夏のミステリーを感じる、最近のテレビ事情ではある。
PS:今日の毎日新聞の朝刊に、
「なぜ叫びなぜ走るのか小劇団」という秀逸な川柳(万柳)が掲載されていたが、
その句を範にするなら(パロディもどきとからかった身で自家撞着だが)、
「なぜ叫びなぜ走るのか龍馬伝」というところだろうか。(◎-◎)
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おはようございます。
ゲゲゲは私も土曜日にまとめて見ています。
龍馬は全然見ていません。
キャストで見る気が失せました。
岡田以蔵が佐藤健て!
違うやろ!
あ、福山も?でしたが、岡田以蔵に反応してしまいました(笑)
2010/8/19(木) 午前 9:07 [ 亮 ]
亮さん、私らの世代にとって“人斬り以蔵”のイメージはそのまま我が友H氏に重なりますが、佐藤健クンの以蔵も思いのほかに良かったですよ。
特に彼が最初の殺人を犯すあたりの描写は、惨殺ならぬ絞殺という手段を、手持ちのローアングルワンカット映像で迫力いっぱいに撮っていて、その鮮烈さに瞠目させられました。
福山クン、彼の音楽センスは嫌いではありませんが、音楽はプロでも役者は残念ながらアマチュア。ビジュアルはいいし、数話なら十分持つのですが、一年の長丁場になると、どうしても基礎がないぶん弱みが露呈してくるというか。
またあの顔をして芝居してるなあと思わせるのは、基本は役者の力不足。
例えば緒形拳さんならとか、役所広司さんならとか思ってしまうのは、商売柄演技力を一番に見てしまう業界人の性なのでしょうか……。(O.O;)
2010/8/19(木) 午前 10:22 [ 牡丹亭と庵 ]
おおきに。 お盆休みはいかが お過ごしどしたか、庵さん?
うちは 軽い熱中症で一泊二日の市民病院への旅行となり申した。
( ̄∀ ̄;)ハハハハ・・・・・・
坂本龍馬・・・福山雅治・・・なんだか つながらなくて
一回も見てない(苦笑)
朝の連続ドラマも 見てないどす。仕事の時間があるので
見れない、が正しいか。
ビジュアル良すぎると 役者としては 使いづらい感じしますけど
どーなんでしょう・・・単なる大根?(笑)
阿部サダヲに やらせてほしかったわーーー
え? ビジュアル悪すぎる? ほっといてー(笑)
2010/8/19(木) 午前 11:07 [ つやこ ]
つやこさん、熱中症で入院とは志紋爺を笑えない境遇ではありませんか。
ともあれ、お元気そうで何よりです。
それにしても、阿部サダヲくんがお好きとは。
彼、京都花街方面では『舞妓haaan』の演技でさまざまに物議を醸していましたが。
と、どんな物議かはともかく、本物の阿部サダさんに会ったことがあるというプロデューサーに聞いた面白エピソードがあるのですが、それはまた別の機会に……。(^_^X)
2010/8/19(木) 午前 11:25 [ 牡丹亭と庵 ]
ハマリ役者というか、新撰組土方歳三なら栗塚旭。だれが土方役をやっても、ついつい比較してしまいます(笑)。
龍馬伝。欧米列強の極東政策をチラッと見せている辺りはサラーマンへの愛国喚起を意識しているように感じます。
龍馬が幕末の偉人であったかどうかは微妙な気がします。江戸幕府崩壊はインフレ経済による混乱期に、薩長連合による倒幕(王制復古クーデター)が重複したと見ています。
1年間その視聴率を維持するのは大変でしょうね。
昔々、織田信長を演じた高橋幸治が本能寺で自決するシーンを「自決させないで!」と嘆願書がNHKに殺到したのを知っています(笑)。
今度も「龍馬を暗殺しないで!」って嘆願書が殺到するのでしょうか。密かに期待しつつ苦笑の準備をしています(爆笑)。
2010/8/19(木) 午前 11:44 [ 黒騎士 ]
わたくす栗塚旭さんにファンレター出した事ありますよ。
もちろん土方さんのを見て(笑)
あと睦五郎さんとか。
丁寧な方で、ちゃんとお返事を下さり、扇子を頂いたりしました。
悪役好きだなー。
佐藤健はビジュアルでダメ。
あの以蔵のイメージが。
陰鬱とした、ひねくれ者、破綻者のイメージが(笑)
2010/8/19(木) 午前 11:50 [ 亮 ]
亮さんと趣味が同じなんだ!俺って(爆笑)。京都旅行した際に栗塚さんが経営している喫茶店があって、入ろうとしたら満員(外で並んでいた)でした(汗)。
2010/8/19(木) 午後 0:50 [ 黒騎士 ]
私も入ろうとして断念しましたよ!
妙齢の見目麗しいご婦人方が沢山いらっしゃってて、私はTシャツにジーンズ(笑)
場違いな感じがして止めました。
一緒ですね(爆)
2010/8/19(木) 午後 1:19 [ 亮 ]
黒騎士さん、亮さん
栗塚旭さんはひと頃スカパーの“京都チャンネル”のレギュラーで、新撰組に関するうんちくを、生き生きと語っておられました。
それから、確か2005年の映画だったと思いますが、藤村志保さんと共演された『二人日和』(監督野村恵一)という作品の栗塚さんは、生粋の京男を演じて絶品でした。
東京の岩波ホールほか、いくつかのマイナー系劇場でしか公開されていませんので、おそらくはご覧になっていないと思いますが、機会があればぜひともご高覧を。
ますます栗塚ファンになること請け合いです。
あ、もう観ているよという場合はご容赦を……。m(__)m
> 龍馬が幕末の偉人であったかどうかは微妙な気がします。
結局はそのあたりの史実が、図らずも露呈してきたということなのではと。
司馬史観では、“龍馬”は虚構の“竜馬”として描かれたわけで、史実に戻って龍馬を描こうとすると、ああならざるを得ないのでしょう。
同業者としては、苦労が分かるだけに悩ましいところです。( °〜 °)
2010/8/19(木) 午後 1:41 [ 牡丹亭と庵 ]
亮さん。
ありゃ〜、そこまで同じとは(爆笑)。お〜我が同志。
牡丹亭さん。
「二人日和」機会があれば観たいと思います。
ドラマを楽しむ我々と、脚本家として観る視線の職業観を感じます。やはり大変な職業ですね。
裏を知り 表楽しむ ドラマかな 薩州浪人
2010/8/19(木) 午後 2:05 [ 黒騎士 ]
裏を見せ 表を見せて 散るもみじ
故山城新吾さんが座右の銘にしていた、良寛和尚の句でした。
私もそんなふうに、何事にも動じず融通無碍に生きたいと思います。
2010/8/19(木) 午後 5:14 [ 牡丹亭と庵 ]
牡丹亭さん、見たいですその映画。
ビデオ出てるかTSUTAYAに行かなきゃ、ですね。
2010/8/19(木) 午後 9:54 [ 亮 ]
黒騎士さん、亮さん、幸いにも『二人日和』はDVDで発売されています。
TSUTAYAに行けば、比較的容易に借りられるでしょう。
私の勘では、お二人ともきっと気に入るだろうと……。(~_~;)
2010/8/20(金) 午前 7:14 [ 牡丹亭と庵 ]
その川柳、私も見ましたが、20年前の小劇団ですね。今は「なぜ黙り、なぜ動かないのか小劇団」でしょうか。「静かな演劇、新劇もどき」が多数派だと思います。
2010/8/20(金) 午後 2:08 [ yam*kat*h*55*9 ]
yam*kat*h*55*9さん、一家言お持ちの方のようでブログの開設を楽しみにしています。φ(.. )
2010/8/21(土) 午前 7:16 [ 牡丹亭と庵 ]