牡丹亭と庵の備忘録

映像業界人の某が日々のあれこれを興に乗せて語る茶席風

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決めゼリフ・その3

「今度会ったときには口説くからな」
 
女の達人と言われた某監督が、生前よく使っていたフレーズ。
これをやられた相手の女性は、次に会うときには心穏やかならぬ状態でやってくる。
というか、その気がない女性なら初めから次の誘いには応じないわけで、
この口説きの成功率は、今でもかなり高いのではないかと思う。
 
「25になったらやろう」
 
同じく某監督が若い女優さんを口説くときに使っていたフレーズ。
これは当然のように25才未満の女性にしか使えないから、
相手が27〜8才の女盛りのときには、
 
「30になったらやろう」
 
というバリエーションになる。
この“焦らし”は、男として相当に自信がないと使えない余裕のテクニックだが、
その分、いわゆる“いい女”が落ちる確率は高い。
 
「Kちゃ〜ん、30になったよお!」
 
ある日、調布の撮影所で嬉しそうに手を振りながら、
こちらに向かって走ってきた某ビッグな女優の笑顔を、今でも鮮明に憶えている。
その相手はもちろん私ではなく、横にいた某“女の達人”の映画監督だったが……。

決めゼリフ・その2

つい先ごろまで放映していたNHKの朝ドラ、『ゲゲゲの女房』終幕近くの回で、
風間杜夫さんが死ぬシーンをやっていた。

ありとキリギリスよろしく、気ままに生きてきた高等遊民の成れの果てが、
イメージの劇場の椅子に座って、おのれの一生を懐古しながら、
ただひと言「面白かったなあ」と笑って呟き、息を引き取る。

じつはほとんど同じシチュエーションのシーンを、私もかつて書いたことがある。
10年あまり前の映画になるが、『JOKER/厄病神』という作品。

萩原健一さん演じる伝説のやくざと言われた男が、
渡部篤郎選手演じるチンピラに、取り壊し直前の名画座
旧池袋文芸坐で展開された銃撃戦の果てに呟いた、いまわの際のひと言。
それが、同じ「面白かったな」という一行ゼリフだった。

別に、盗まれたの真似されたのと目くじらを立てるつもりはない。
同じセリフはそれより前に、稲見一良氏の傑作短編『煙』の結びにもある。

パパは衰弱しきった顔でぼくを見つめながら、
「あおおもしろかった」
と一言言って死んだ。(追悼短篇集『花見川のハック』より)

つまりはこれ、ドラマが描く臨終の際の究極の決めゼリフなのだ。

これに勝るカッコイイ死を映像で表現しようと思えば、
あとは口笛を吹きつつ自ら帽子で顔を覆って、
ゴダール映画のジャン・ポール・ベルモンドばりに、白々と死んで見せた、
『紅の流れ星』の渡哲也を超えるしかないと思うがどうだろう。(求むあなたの死の名場面)http://img.mixi.jp/img/emoji/206.gif

決めゼリフ・その1

秋葉原四十八と名乗る、イマイチ顔と名前の区別がつかない少女集団が、
三田祭の前夜祭で「♪会いたかった 会いたかった〜」と歌って、
慶応ボーイたちを熱狂させたという芸能ネタを、朝のワイドショーで流していた。

その画面を観ながら、そうか「会いたかった」は究極の口説き文句なのだと思い至る。
昔、あるビッグスターの男優と仕事をしているころ、よく深夜に電話のベルが鳴った。
寝ぼけ眼で受話器を取ると、いっさいの前フリ抜きで
いきなり「会いてえ!」と、胸の奥底から絞り出すような声が耳に響く。

そうか、男の自分がこれほどぐっと来るのだから、女がこれをやられたら一発だろうな。
なるほどこのモテ男は、こうやって女を口説くのかと、秘密の一端をかいま見た気がした。

というわけで、思いを寄せる女性から「会いたかった」と、
喜怒哀楽さまざまに取りまぜた表情で迫られたら、老若問わず
男たるもの「カックンのポテチン、もう無茶苦茶でござりまするがな(強烈な死語)」
状態に陥って、玉抜きのふぬけにさせられること間違いない。

うん、これは普遍の決めゼリフなのだと、あらためて実感した次第。

以下その2へ続く。

迷い子猫が一匹…

イメージ 1
 
どうやら遊びに夢中になっているうちに、親とはぐれてしまったらしい。
朝から我が家の玄関先で、一匹の子猫が不安そうに鳴き続けている。
 
う〜ん、うちは去年愛猫の“メガンテ”を亡くしたばかりで、
もう二度と猫を飼うのはやめようと決心しているのだが、何と不憫な声を。
 
と、胸を痛めていたところ、たった今母猫とめぐり合えたらしく、
嬉しそうに飛び跳ねながら、二匹で庭の向こうへと走り去っていった。
 
やれやれだ。。。。。  

本日またもや再放送

警視庁三係吉敷竹史シリーズ4・『幽体離脱殺人事件』
 
原作:島田荘司 脚本:小生 プロデュース&演出:千葉行利
出演:鹿賀丈史 田畑智子 相田翔子 賀集利樹 夏八木勲 他
 
冒頭、二見浦の夫婦岩を渡すしめ縄に首吊り死体がぶら下がるという
とんでもなく不敬なエピソードから始まるサスペンス。
ロケ場所はもちろん二見浦とは似て非なる別の岩場を使っているが、
神をも恐れぬロケに天罰が下って、
シリーズはこの4作目で打ち切りになったのだった。 
 
BS−TBS 今夜19時〜20時54分にオンエアされる模様です。

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