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もう三十年近く前のことになるか、そのころにセカンドバイクがわりに乗っていたのが
上の写真の“モトグッチ254”というイタリアンバイク。
このイタリアンレッドも鮮やかなマシンは、モトグッチ製なのにV型エンジンではなく
水平対向のそれも四気筒という鬼っ子だった。
辺りをはばからないレーシングサウンドのエキゾーストノートで、
馴染みのバイク屋さんでは、1キロ先から来るのが分かると冷やかされたものだ。
このマシンは善くも悪くも、イタ車とは何かということを私に徹底的に教えてくれた。
まあ、ひと言で言えば走り出したら次に止まるのは目的地だという、
そんなコンセプトの元に作られたマシンだと思ってもらえばいい。
初めから、東京のようにのべつ幕なしに信号があって、
発進停止を繰り返す走りなど想定していないのである。
というわけで、当時住んでいた渋谷区の幡ヶ谷を出発して甲州街道を走り始めると、
新宿に着くころにはもう、“オイルプレッシャー”の警告ランプが点滅し始めている。
その代わり、高速を走るとこれはもう最高のマシンだった。
甲高く澄んだ4サイクルの四気筒レーシングサウンドが、
なみいる先行の四輪車を左右に退けさせ、王道を突っ切っていく快感といったら。
で、結局八千キロ積算でエンジンが焼きついてしまい、
さる中古のバイク屋さんにその件は内緒にしてただ同然の値段で売り払ったのだが、
それはまた別の話として……。
(写真は都心環状6号線、通称山手通りの“代々木八幡”前駐車場で撮った一葉)
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2010年10月24日
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