牡丹亭と庵の備忘録

映像業界人の某が日々のあれこれを興に乗せて語る茶席風

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即身成仏とネグレクト

かつて一日で三体の即身仏を拝観して回ったことがある。
出羽三山、森敦の小説でお馴染みの“月山”山麓注連寺は鉄門海上人。
湯殿山麓大日坊の真如海上人、そして羽黒山麓本明寺の本明海上人……。
そのときの体験から言って、
即身成仏しようとする人間が布団で死を迎えることなどあり得ない。
覚悟の末の死の姿勢は、いずれも結跏趺坐のかたち。
死に場所も地中に深く穴を掘り、
節を抜いた竹から流れてくるわずかな空気を頼りに読経を続け、
お鈴の音が聞こえなくなったところで、信者たちが成仏を知るというもの。
つまり本当に即身成仏をするのなら、五穀だけの食事で身体の脂肪を抜き、
その後に地中へ掘った穴にもぐって、衆生救済を祈りながらひたすら読経を続けて仏となる。
現在の法律では“自殺幇助罪”に問われることになるが、
周りの協力がなければ即身成仏は絶対に無理。
うーん、やっぱり金目当ての仕業だとしか思えないよな。http://img.mixi.jp/img/emoji/53.gif

23才、二人の子持ち、離婚の末に現在は介助なしの純粋母子家庭。
十代のころに一時グレたがその後更生、
子煩悩な一面も見せていたが、
離婚後ホストクラブにはまって子供たちをネグレクト……。
若い女が一人での子育ては苦しかったか?
その心の隙に乗じて、やさしくしてくれるホストの情が身に沁みたか?
そんな男たちへ金を貢ぐために、大阪ミナミの風俗に身を投じたか?
写真を見るかぎり、子供たちだけは愛を乞い、同じ愛を返してくれていただろうにそれを感じることができなかったか?
無責任極まりない言い方だが、
二十年だか三十年だかのちに、おのれの煩悩とそれが招いた結果を引き受けて、
“新興宗教”の教祖にでもなって現れてくれれば、
高橋和己の『邪宗門』もかくや、
そういうことだったのかとせめて腑に落ちるのだろうが……。http://img.mixi.jp/img/emoji/204.gif

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