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古来、中国人は季節を四つの色にたとえてきた。
春は青、夏は朱(赤)、秋は白、冬は玄(黒)。
このたとえは、当然のように人生を表わす比喩にも用いられる。
大雑把に言えば、生後から十代までが青春、二十代から三十代が朱夏、
四十代から五十代が白秋、六十代以降が玄冬というところか。
このたとえを日本の戦後に当てはめると、昭和二十年から三十年代が春、
四十年から五十年代が夏、昭和後期から平成の移ろいまでが秋、
そして数年前からすでに冬の時代に入っているという計算になる。
戦後復興を目指してがむしゃらに突っ走り、総仕上げに東京オリンピックを開催した青い春。
オイルショックという障害を越え、GNP世界第二位に昇り詰めた狂熱の赤い夏。
バブルがはじけ、失われた十年と呼ばれる無常を味わった白い秋。
そして、気がつけばキリギリスの末路を実感し、そぞろ薄ら寒い暗色の冬模様。
戦後65年を経た今朝も、
起き抜けに数十通のスパムメールを削除する無為から一日が始まった。
堕落というより、墜落の感覚に向けて時代を誘う悪党どもだけが、
元気一杯に跋扈するこの暗い季節は、いつになったら終わるのだろう。(◎-◎)
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