牡丹亭と庵の備忘録

映像業界人の某が日々のあれこれを興に乗せて語る茶席風

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

ETTA・JAMESと大上留利子

http://osan6.cocolog-nifty.com/palpunte/images/ruriko_thumb.JPGエタ・ジェイムスと天童よしみは、歌の巧さとその容貌において
相似形をなしていると、昨日の稿で書いた。
 
今回はもう一人の相似形、70年代に日本のジャニス・ジョプリン
もてはやされた天才歌手、大上留利子についてである。
 
残念なことに、いま彼女の歌を知る人はそう多くないが、
昔からのファンなら“スターキング・デリシャス”をバックに
「♪好きやで 好きやで 好きやで〜」とシャウトし続けた、
オーティス・レディングの『ザッツ・ハウ・ストロング・マイラブ・イズ』や、
BOROの名曲『大阪で生まれた女』の熱唱をたちどころに思い浮かべるはずだ。
 
http://osan6.cocolog-nifty.com/palpunte/images/ruri3_thumb.jpg『大阪で生まれ女』は、BORO自身の名唱に加えて、
当庵のごひいきさん方には特にハギワラさんのカバーがお馴染みだろうが、
私はひそかに彼女の歌にトドメを刺すと思っている。
 
その『大阪で生まれた女』については、かつてこんなことがあった。
 
ロマンポルノの観客動員がやや頭打ちになって、
少しコンセプトを変えてみようと、日活が“歌謡ポルノ”なる路線を打ち出したことがある。
 
ある特定の曲を主題歌に、男と女が滑った転んだする性愛ドラマを作って、
起死回生のヒットを狙おうという目論見の、第一弾が『三年目の浮気』と
『ブルーレイン大阪』という二本立て。
その八代亜紀の歌をフィーチャーした、『ブルーレイン大阪』の脚本を私が書いた。
 
今にして思えば、よく八代さんサイドが使用許可を出したものだと思うが、
まあこちらも有体に言って、最後にその曲を流せばいいんだろうくらいの、
高ピーな姿勢でホンを書いた覚えがある。(おかげで映画はコケたが…(>_<))
 
日本のサーカス芸人たちを撮り続けたカメラマンと、
その男について各地を放浪した過去を持つ一人の女。
今は大阪のクラブで小ママを務める女が、偶然そのカメラマンと再会する。
 
男はサーカスの女パフォーマーと、相変わらず自堕落な生活を送っていて、
心ならずもさよなら三角また来て四角の関係が再燃していく。
 
本橋成一氏の写真集『サーカスの時間』を使って、
彼のショットを挿入しながら進むその映画に、
大上留利子の『大阪で生まれた女』を流そうと企んだ。
 
ヒロインの設定そのものの曲であり、彼女の熱唱がたくまずしてその心情を顕すと信じたからだ。
だが、残念なことに大上さんはその申し出に首を縦に振ってくれなかった。
 
ポルノ映画であるという思い込みが、許諾を躊躇させたのだろう。
内心落胆しながら、それでも私は彼女のファンであることをやめなかった。
それほどに彼女の歌は魅力的であり、
その存在は日本でも確かにブルースが成立するという証だった。
 
ここに一枚のLPレコードがある。
 
『ええ歌ばっか。』──数少ないながら、大上さんのことについて触れているサイトでも、
殆どというか一言も書かれていない、文字通りまぼろしのレコードである。
 
(1)UP・SHOT 作詩:VINYL 作曲:宇崎竜童
(2)空っぽのピルケース 作詩:VINYL 作曲:宇崎竜童
(3)あなたに恋して 作詩:KURO 作曲:西岡恭蔵
(4)サミー・ボウ 作詩:阿久悠 作曲:大野克夫
(5)悲しみのポートタウン 作詩:中村かづみ 作曲:高橋イタル
(6)ロケット・ウーマン 作詩・作曲:岡本一生
(7)夢づくし 作詩:VINYL 作曲:宇崎竜童
(8)CRAZY・LOVE 作詩:中村かづみ 作曲:大上留利子
(9)あの娘のBye-Bye・Blues 作詩:KURO 作曲:西岡恭蔵
 
作詩、作曲に並ぶ、綺羅星のような名前をみただけで、
このLPがいかに名盤であるかお分かりいただけるだろうと思う。
 
(4)の『サミー・ボウ』は比較的有名な曲で、阿久悠さんと大野克夫さんの知る人ぞ知る傑作。
(1)、(2)、(7)は竜童節が炸裂する、それぞれに趣の違う名作ぞろい。
(VINYLの正体は阿木さん?)。
そして、何と言ってもKURO、西岡恭蔵の、
いまは鬼籍に入ってしまったあの伝説の夫婦の名前が感傷を誘う。
 
こういう名盤をこそ復刻CDに起こすべきだと思いながら、
今日もまた大上留利子、三上寛、野坂昭如という、
徒花ながら本物の薫りをたたえた三人の歌は、
どうしてカラオケにあまり収録されていないのだと、憤慨している私なのである。  
 
http://www.youtube.com/watch?v=Gsg3IBBcseU 『聞いててや』 大上留利子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その『大阪で生まれた女』を映画にすべく、すでに私が書いた脚本は第一稿が出来上がり、某ビッグスターの本格復帰作として企画が進んでいる。進んでいるのだが、順風満帆というわけではない。Wプロデューサー、Sマネージャー、今日来るか明日来るかと朗報を待っています。どうなっているのか、途中経過の連絡だけでもください。それと約束のギャラも早く……。

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事