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寒い、寂しい、メシ不味いの三重苦に加えて、持参したノートパソコン(今どきMe搭載の骨董品!)がついに寿命を迎えたのかすこぶる不調。
これで温泉が快適じゃなかったら詐欺だと、浸かっては出浸かっては出を繰り返しながら、備え付けのアナログテレビで観た正月ドラマ『トイレの神様』。 この脚本を書いたO・S嬢はその昔、シナリオ作家協会が主催する講座の生徒だった女性で、私の師匠筋に当たる松本功さんのクラスに在籍していた。 その関係で当時彼女の作品を読まされ、感想を求められたことがある。 「力のあるいいホンですね。これよりずっと下手でプロのライターを名乗っている人はいくらでもいます。ただ男がまだ描けていないんで、その一点だけもう少し勉強してください」 と、そんな感想を述べた記憶がある。 つまり、彼女は初めから上手かった。 そして、当然のように間もなく世に出て、面白い作品を連発し続けていった。 今年もらった年賀状にも、そんな実績を重ねてきた自信のほどがうかがえ、最新作『トイレの神様』をぜひ観てほしい旨が書き添えてあった。 ほう、ええ話題作の企画をもろうたな。 時節がら、視聴率20パーセント超えは確実やろう。 ちょっと妬けるけど、彼女のことやから笑えて泣けるおもろいドラマを見せてくれるはずや。 と思いながら向かったブラウン管だったが、やがて聞こえてきたのは横のふとんで同じドラマを観ていた、俳優O・I氏の規則的ないびき音。 やれやれと苦笑した私も、次に気が付いたときにはもうテレビは別の番組に切り替わっていたから、いつの間にか眠ってしまっていたのだろう。 いや、つまらんかった。 なぜつまらんかったかについては、いずれ彼女自身に手紙を認めようと思うので詳しくは書かないが、 「大阪のおばあちゃんだからといって、安易に豹柄のシャツとかを着せる役作りはお断りですから」と注文をつけた(に違いない)大女優さんや、 「この子役の売りはいつでもどこでも泣ける涙の演技ですから、とにかくこれでもかというくらいに涙を流させるシーンを作ってください」と注文した(に違いない)プロデューサー、 「ありがちな大阪のわい雑さ強調するんじゃなくて、スマートでキレイなお話にしてくださいね」と注文をつけた(に違いない)原作者の歌手等々。 そんな勘違いが集積した結果であることは間違いない。 その視聴率“9・8バーセント”という惨憺たる数字が、途中で寝てしまったのは私と小倉一郎氏だけではなかったことを如実に示していると思うのだが……。http://img.mixi.jp/img/emoji/73.gif |

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