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真夏の夜にふさわしい話題を。
昔々の話です。私がまだ会社に入社したての頃、添乗で北海道の有名な温泉地に宿泊した時の話です。
たしか、今とおなじ8月の暑い日だったと思います。観光を終え、夕方にホテルに到着しました。
到着後、フロントで宴会や明日の予定の打ち合わせ、お客様のお部屋の不手際やクレーム処理、宴会場の下見などあわただしくかけずりまわり、自分の部屋にチェックインしたのは宴会が始まる直前でした。
割り当てられた部屋は、旧館だと思いますが、確か3階の角部屋、別に違和感はなかったのですが部屋のドアを開けた瞬間、ぷーんとカビのような臭いがして普段利用していない部屋なのかな?単純に思いました。そのまま荷物を置き、宴会場へ直行。再度、部屋に戻ってきたのは宴会で無理矢理飲まされたことや仕事の疲れで、ほぼグロッキー状態でした。なんとか部屋にたどり着き、引いてある布団にそのまま、どーんと倒れ込みウトウトしてしまいました。ふと気がつくと部屋の電気はつけっぱなし、時間も夜中の1時すぎ。温泉だから、お風呂にもと思いましたが、時間も時間だし明日の朝に入ろうと思い部屋の戸締まりを確認、電気を消して再度ふとんに潜り込みました。
何分たった頃でしょうか?うとうとと眠りかけていた頃、ふと入り口の方が気になり目をやった瞬間、
ボーッと入り口に人の影があります。寝ぼけているのか? あれー、誰かまちがって部屋には行ってきちゃったのかな?と思い起きあがろうとした瞬間、金縛り。体がまったく動きません。 ウアー、なんじゃこりゃあ。目だけがさえまくり、入り口の人影だけが鮮明になってきます。冬用のどてらを着たおじさんが立っています。 そのおじさんが、すーっと自分の方へ近寄ってきます。 ヒエー、たすけてくれー。思わず心の中で神様、仏様、キリスト様、助けてください。キリスト教徒でもないのにアーメン。とまで祈っていました。 だめだ、こりゃと思った瞬間、ふと金縛りが解け身体が自由になりました。ガバッと起きあがり、部屋の電気をつけ入り口のドアを見てみたら、確かに鍵がかかっています。 夢かなー、疲れていたからな。 なんて思いもう一回寝ようと思いましたが、さすがに電気は消せず、ずーっと起きていました。 朝方になりようやく少しはうとうととすることができましたが、ほんとにブルーな経験でした。
霊的なことやお化けなど、あまり信じてはいませんでしたが、こんなこともあるのかなー。と思いました。
まあ、後日に酒の席で、あるホテルの関係者に「昔、こんな経験したんだよー」と冗談で話したら、まじめな顔で、大型旅館になると、毎年何人かのお客様がお風呂や、客室で亡くなることがあるそうです。
亡くなったお客様を普通のお客様と同じ部屋に置いておくわけにはいきません。それで、「専用の部屋」が最低1部屋あるんですって。まあ、普段は使わないですが、満員の時や、団体で女性が1人だけ端数が出てしまい仕方なく利用する場合、あとはツアーの添乗員やバス乗務員に時々割り当てしたりするそうです。あの部屋がそうだったのかは、確認しようがなかったのですが、まあー、くれぐれも「そんな部屋」に案内されないように注意してください。
ちょっとは涼しくなりましたか?
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