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先日のミネラルフェアで入手したカマラサウルスの歯です。以前から欲しかった恐竜歯ですが、やっと巡り 会えました。 この標本は歯根部にクラックが入っているせいかお安かったのですが、カマラサウルス歯の特徴である スプーン型の歯冠や表面のシワ構造もちゃんと確認できるのでなかなか良い標本だと思っています。 このところ手が出せる値段の標本が減ってきているので、このような化石はありがたい存在です。 では各部をご覧ください。 Camarasaurus sp. Morison Formation. Wyoming USA. 35×16mm 舌面(左)と口唇面(右)です。 歯冠は横幅があり、いわゆるスプーン型です。表面にはシワ構造が確認できます。 この画像では分かりずらいですが、歯の先端に咬耗があります(特に舌面から見て左側が大きく削れています)。 舌面の中央付近の拡大画像です。 シワ構造が確認できます。私の手持ちの標本ではいわゆるレバッキサウルス歯の一部に 類似した構造を認めます。 舌面の先端部です。 この部分のシワ構造は削れてしまっています。 さらに拡大して観察すると無数の細かなキズが観察できるのですが、立体的な標本のため上手く撮影できませんでした。 舌面の右側には歯冠の長軸方向に対し垂直な細長い摩耗痕が2か所確認できます。 これは食事による摩耗でなく、歯の成長に伴い歯と歯の接触によりできるものと考えられています(Calvo,1986)。 大きな摩耗痕の拡大です。 舌面は窪んでおり、中央には大きなリッジが走っています。 このリッジは右側に傾いているので右側が遠心面(アゴの奥)と考えられます。 なので、この歯は右歯骨歯または左上顎骨歯と推測されます。 上から見ると咬耗が観察できるのですが、標本が大きくて顕微鏡に乗りませんでした。 やっぱり実体顕微鏡が欲しいなー。 歯根部は半分以上埋まっていますが、断面は楕円形のようです。 次回は中国産竜脚類歯をご紹介(できるかなぁ^^;)の予定です。
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北アメリカ(竜脚類)
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Titanosauriforme tooth Cloverly Formation, Montana, USA. Early Cretaceous(Aptian-Albian) 27×7mm クロバリー層産の竜脚類歯です。 この歯は細長く、歯冠の中央付近がmesiodistallyにやや広くなっています。 歯冠の先端は尖っており、両端には鋭いカリナを持っています。 頬側の歯冠表面は滑らかですが、舌側には太い数本の盛り上がり(リッジ)を認めます。 また、歯冠を上から見ると頬側は大きく盛り上がっていますが(凸状)、舌側の盛り上がりは弱く、 「D型」の形状をしています。一方、歯根部の横断面は楕円形です。 まるで槍のような歯ですね、良く切れそうです。 クロバリー層の竜脚類は、THE DINOSAURIAにはTitanosauriforme indet.(=?Pleurocoelus sp.)と記されています。他にもブラキオサウルスやサウロポセイドン等の基盤的なティタノサウルス形類の報告(Wedel、2000)も有りますが、はっきりしないようです。 前出のプレウロコエルス(=アストロドン:成長段階が異なる同じ恐竜)の歯は横幅があり歯尖の両サイドには噛耗(V字型)をみとめます(英語版ウィキに画像あり)。スパーテル状と表現すべき歯でしょうか。 今回の歯はやや横幅がありますが、peg-likeなのでプレウロコエルスとは形状が異なっています。 むしろ、ブラキオサウルスの歯や日本の篠山層産の基盤的なティタノサウルス形類の歯(尖った先端やD型の横断面を認めます)に近いように思います。 最近、クロバリー層から新たな基盤的ティタノサウルス形類(Rugocaudia cooneyi )が発見され、この時代の竜脚類には多様性があったのではないかとの報告(Woodruff,2012)がありました。この歯も未分類の竜脚類の歯かもしれませんね。 クロバリー層の竜脚類歯もモロッコ産竜脚類歯のよう不確定かつバリエーションがありそうなので、注目していきたいと思います。 頬側面です。先端は鋭く、歯冠は頬側に盛り上がっています。 先端の拡大です。噛耗は認めません。 頬側エナメル質の拡大です。 細かなスジを認めます。 舌側面です。頬側に比べ平べったいです。 あまり保存状態は良くないですが、縦方向に数本のリッジを認めます。 リッジの拡大です。 遠心(または近心)面です。カリナは鋭くエッジが効いています。 カリナの拡大です。 基盤的なティタノサウルス形類とされる篠山層産の竜脚類歯です(Saegusa,2011より引用)。 今回の歯と雰囲気が似ていると思うのですが。 |
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