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標題から少し離れるが、「宇宙戦艦ヤマト」の御都合主義について考えてみる。
話の設定が言わば「100人余りのゲリラが、アメリカ全軍を相手に戦い打ち破る」ものであるから、戦闘シーンはヤマト有利に描かなければ、すぐさまの轟沈は間違いない。
第一話、最後の地球防衛軍連合艦隊を率いる沖田十三は「この艦では奴等には勝てない」と悲痛に呻く。自軍の主砲はガミラス艦にほとんどダメージを与えられず、逆にガミラス軍の攻撃にはなす術が無い。
イスカンダルからの波動エンジン設計図を得て、ヤマトには小衛星を吹き飛ばす威力を持つ新兵器・波動砲を設置。波動エネルギーによる主砲の破壊力向上、シールド強化も、建造過程で実施した挿話があったような……。
その結果、ヤマトの主砲(三連装)が一発命中するだけでガミラス艦は撃沈または大破されるようになった。そしてヤマトはいくら敵の攻撃を受けても中破・大破にとどまるのである。彼我の攻撃力・防御力が入れ替わった形だ。
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子供心に最も唖然としたのは最終話、デスラー砲直撃を受けそうになり絶体絶命と思いきや、真田志郎技師長が釦を一押し。ヤマト外面が鏡状になり、命中したデスラー砲はデスラー艦目掛け反射していった。反射衛星砲に苦しんだことからヒントを得て、真田が密かに開発していたという。
もっともこれには裏があって、当初は1年間の放送予定で始まったのだが、低視聴率のため半年での打ち切りが決定。途中経過を短縮してもやりくりがつかず、「突然」の終わり方になったのかもしれない。
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この稿だけを読んで誤解してもらいたくないのだが、私はヤマトの御都合主義をあげつらうだけの積もりは毛頭無い。ヤマトと同時代を過ごせたことを僥倖と感じている。だからこそ、当時の子供たちやファンにどのような影響を与えたのかを「浪花節」になぞらい考察してみようと思い立った。
ヤマトの放送回数にあやかり、26回に分けてチンタラと考えていきたい。次回は、ヤマトが最大の被害を受けた敵将ドメルの特攻などを考えようと思う。 (続く)
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