カナダの日系作家某氏から以下の質問をいただき
ました。質問と私の回答を掲載します。
 質問1
 1)Einstein の一般相対性理論と量子力学(Quantum
Mechanics)を合一した Unified Theory が仮に出てきた
として、その理論が、神が宇宙を想像したという概念を否
定することは可能ですか? つまり、科学的に宇宙の創造が
説明され、神の入り込む余地がなくなる、延いては、神の
存在の否定になり得るということはありますか?
 
大槻からのお答え
 そのようなUNIFIED THEORYこそ 『超弦理論』です。
相対論と量子力学を含み、すべての他の物理学の基本法則
を含みます。
 神が宇宙を想像した、という古い宗教は問題にもなりま
せん。超弦理論が無くてもすでに2000年以上も前にギ
リシャの哲学者デモクリトスはアノ原子論を提出、その中
で神の宇宙創造も否定しています。それから今日までの物
理学の発展はそのデモクリトスの哲学がいかに正しい かの
証明でした。
 質問2
2)科学は How には答えるが、Why には答えないとい
う指摘は当たっていますか?つまり、How, いかに宇宙が
創造されたかには答えるが、Why, なぜ宇宙が創造された
かには答えない、従って、Why に答えない限り、神を否定
することはできない、というものです。
 大槻からの回答
 たしかにそのようなおかしな無駄話を若いころ私も聞い
たことがあります。これはまったくのウソです。HOWに答え
てゆくとWHYにも答えることになるのです。例えばこの宇宙
には鉄より重い元素も存在します。太陽の核融合反応では
理論上鉄までしか作れるはずはないのです。それが鉄より
はるかに重いウラン元素がある、何故かWHY?それは超新星
爆発や中性子星の合体によるのだということが分かり つつ
あります。ニュートンの法則や量子力学のシュレーディン
ガーの方程式がなぜ成り立つのか。WHY? それは相対論の
ローレンツ変換に不変的であり基本法則はこれしか存在し
ないことが証明されるからです。
質問3
3)Einstein は神の存在を信じ、「神はサイコロは振らない」
という意味の言葉を述べていますが、Quantum Mechanics 
では、「神はサイコロを振り得る」ということになると思
います。この指摘は当を得ていますか?
大槻からの回答
 欧米の物理学者はいつも神を気にします。アインシュタ
インもそうでした。しかし彼もデモクリトスの原子論を信
じていました。この意味で無神論です。『神はサイコロ。。』
は単に『自然は。。。』の意味でしょう。もはやキリスト
教の創造論は昔のモノガタリですね。余談ですが最近半年
かけて読み込んだ中里介山の『大菩薩峠』の中で
  『仏教もキリスト教も、過去と無知と誇張が生んだ空
想』
と断じています。同感です。
 私はこの20年、毎年夏場3か月バンクーバーに滞在しま
す。YANOアカデミーで土曜日『サ イエンスカフェ』を主宰
しています。一度顔をお出しください。
    大槻義彦

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Pimさま、質問の意味?

何をお答えすればいいのですか?

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Yuzzさん
そのニュースは知りませんが、多分半導体のペルチエ効果
のことでしょう。150年も昔からから知られていたことです。原理
はペルチエ効果で検索できます。我がパリティの編集委員会
では話題に上がっていません。大槻義彦

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.私が言及したのは生体内部のミクロな世界の話です。巨視的量子
コヒーレンスという言葉は一言も使っていません。

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PIMさんからの再質問です。
 1)結晶などのマクロ物質で、巨視的量子コヒーレンスを起こすには
絶対零度にしなくてはいけなくて、通常はそのような状態にはならな
いですよね?
2)大槻教授は「生体での量子もつれもあるでしょうが」、といってい
ましたが、絶対零度でない生体で量子もつれがおこると言っていた
理屈をお聞きしたいです。 削除 

  大槻からの回答
 電子系や光子系が多数存在する環境ではそれらは相互作用
して、コヒーレンスの状態、もしくは量子もつれの状態になり得ます。
ただ原子の熱振動あるはその他の不安定要因によって、その
ような量子状態は不安定で即刻壊されますね。そのような不安定
を排除するためには絶対0度近くにすれば良いのです。
 一方生体機能は複雑な秩序ですから単なる熱振動では壊されない
ような電子系相互作用も存在する可能性もあるのです。これについては
今後の生物物理学の発展に注目しましょう。           

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1)について答えよ、ということですが、これは主語が二つあったり、
重ねあわせ、という意味不明な言葉があったりして理解出来ません。
従ってお答えもの出来ません。大槻義彦

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生物の量子効果?

PIMさんからの質問
 わたしが疑問に思ったのは、シュレディンガーの鳥や、植物の光合成に、つまり、巨視的なものに、量子もつれ、量子効果が起きており、証明されているという掲載をみたのですが、それは本当なのか?つまりマクロな物体に量子効果が本当に現れるのか?2つの鼓膜のような膜を-273度まで冷やして、条件を整えて、量子状態を形成したというのは聞いたことがあって、納得できるですが、最初の2つは、自分はほんとかどうかわかりません。詳しく具体的に大槻教授が否定している理由を納得して聞きたいです。

 大槻からの回答
 すでに申し上げたことですが、生物の機能や成長、進化などのプロセス
でミクロな量子力学が働きますから当然それは『量子生物学』です。人体
が光に反応するのも植物が光合成をやるのも量子効果です。もちろん遺伝子
の機能も量子効果、脳の働きも量子効果です。筋肉の動作も分子モーター
の作用です。
 つまり生物はその根幹で量子力学によって存在します。これを研究するのが
生物物理学ですでに物理学の一つ大きな分野で、50年も前から発展していま
す。何を今更『量子生物学』か?奇をてらったネーミング!
 量子もつれが生体機能に関与しているというのは一種のオカルト。生体での
量子もつれもあるでしょうがこれまで実験も測定も正確になされていません。
単なる『評論記事』ですから研究成果とはみなせません。
                 大槻義彦

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第3回講座は不思議な虚数の話から始めました。
それは虚数iというものです。これは2乗すると
ー1になる数のことです。つまり
          i×i=-1
同じ数値を二つかければプラスの数値になるのが
常識です。その常識が量子力学では成り立ちません。
    我々の世界は実数の世界です。この実数の空間
に虚数の空間をつけ加えたものが
          複素空間
です。電子や中性子のような素粒子、つまり量子
の世界はこのような複素空間で表されるのです。
     つまり量子の世界はアノ世の世界で、この世
とはまったく違う世界です。我々はアノ世の世界
などまったく想像もできないのです。
     しかし量子のアノ世はオカルトのアノ世とはまったく
違うのです。量子のアノ世の一部は実験で測定できるの
です。

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