全体表示

[ リスト ]

大槻先生
 こんばんは。Sです。
 いつも、ブログを楽しく拝読させていただいております。
 最近、 「ヒトラーと物理学者たち」ー科学が国家に仕えるときー
フィリップ・ボール著 岩波書店 2016年9月発行
 大田原市図書館蔵書 を読みまして、どなたか分かる方に話したくて
メールさせていただきました。。。。。
 ナチス勃興前から終戦までの、ドイツにおける科学者の動向を細やかに、
特に大きな影響力を持った物理学者たちを中心に書かれています。
 主な登場人物は、アインシュタイン、プランク、ハイゼンベルクデバイと、
「アーリア物理学」を標榜したレーナルドとシュタルクで、いずれもノーベル
賞を受賞。
 他に、ラウェ、フランク、ボルンなども登場してきます。
 先生のお話しに出てきた人物が多く、身近に感じました。
 私が感じたことですが、 ノーベル賞受賞者のような教養の高い科学者が、
いかにして狂信的な国家社会主義者となり得たのか。
 ドイツの物理学を守るためでしょうか?最先端の研究の魅力のために
判断力が無くなってしまったのか?
 最近のAIや遺伝子工学、ナノテクノロジーの発展を考えると、科学コミニティー
の内外において、倫理的な問題を提起しなければならない仕組みが必要いわれていま
すが、先生は、いかがお考えでしょうか?
 本の中と同じ物理学者として、彼らのことをどのように思われますでしょうか?
もし、この本をお読みになられておられましたら、ご感想をお聞かせいただければ、
いです。
 大槻からの回答
 科学者も、そのときの歴史の一コマに生きた普通の人間です。ナチの政権でも
日本帝国主義下の日本でも、科学者もときの大多数の人間が戦争に協力したよう
に、国家権力に協力しました。とくにハイゼンベルクなどはナチの党員であった
そうです。
 たしかに科学者は合理的、論理的な素養が身についているはずなのですが、そ
のようなものは強大な戦争政策のもとではかき消されてしまいます。ナチスドイ
ツと日本の理研の物理学者たちは原爆の製造に努力しました。だからこそ、終戦
後GHQはいち早く理研の加速器などを破壊しました。
 しかし見逃せないのはこのような社会風土に中にあっても、堂々と命をかけて
戦争権力に従わない科学者がおりました。例えば東大の物理学者O教授です。彼
は軍からの命令に従わず軍事研究に背を向け、田舎の山に逃げました。軍に逆ら
えば即刻射殺の時代、山に逃げ込むことが最大の抵抗でした。
 ナチスドイツでもハイゼンベルクの若い仲間はアインシュタインをアメリカに
逃がすひそかな計画をたて、一般の人の協力も得て実行して成功しました。ハイ
ゼンベルクはもちろんこの計画を知っていましたが、『見て見ぬふり』をしたの
でした。
 ドイツのナチでも日本の軍国主義でも大多数の市民は彼らの戦争に協力しまし
た。科学者もその市民の一部として協力しました。科学者だけではありません。
名だたる文学者、文芸評論家、法学者、経済学者しかり。しかし、大事なことは
これら市民の中に、政権の戦争政策に従わない少数の科学者が存在したのです。
科学者以外の学者の間にも反戦学者はいました。
 戦後、このような良心的な物理学者を中心にして日本学術会議が作られました。
学術会議会長は戦争のための協力を拒否してきました。学術会議創設の時点です
でに軍事研究拒否の声明を出しました。その後もコトあるごとに反戦の声明を出
しました。先ごろの声明は3回目となります。

--
イメージ 1

閉じる コメント(1)

顔アイコン

国家社会主義とか軍国主義とか、どう考えても間違った国の施策に教養ある科学者が協力したことが納得できないのですが....
色々な考え方があって、色々な人がいることが実情のようですね。
フォン・ブラウンのように、自分の研究のために3ヵ国にも渡ってしまった人間もいるんですからね。

2017/5/8(月) 午前 7:51 [ 徘徊爺 ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事