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大槻義彦教授の那須塩原市市民大学講座「宇宙の始まりから終わりまで」が東那須公民館を会場に始まりました。
2015年に先生のヴォランティアで始まった講座は、途中の1年間を除き7年目に突入しました。受講者は毎回抽選となり、ハズレ続けている方からの御不満に応え、今回教育委員会生涯学習課の皆さんは、過去に受講されたことのない方を優先するという大英断。受講申し込みは、受講経験のない方だけで定員20名の倍以上の申し込みがあり、大槻先生と協議して定員を40に増やし、講座室にぎゅうぎゅう詰めで開講しました。
今回は中学生が2名参加されており積極的に質問をされるなど、意識高い系の参加者が多いと感じました。
初回の13日は、「火の玉はなぜ発生したか」というタイトル。宇宙は熱い火の玉のような状態から始まったとされる「ビッグバン宇宙論」の根拠を解りやすく説明されました。
『ハッブルが宇宙を観測した結果、宇宙のどこを見ても遠い星ほど距離に比例して速い速度で遠ざかっていることがわかり、宇宙は膨張していると結論付けました。それを証明するのが赤方偏移(Redshift)で、遠ざかる光源(恒星)から発せられた光は、観測点から遠ざかるにつれ波長が引き伸ばされ、スペクトルを測定すると赤い側にずれていく現象で、しかもどの星から見てもその星を中心に遠ざかっていくことになる』
先生は膨張宇宙のモデルとして、風船(宇宙)にマジックで幾つかの点(恒星)を付け、それを膨らませることで非常にわかりやすく説明しました。
次はガモフの理論の証明です。
『現在まで宇宙が膨張し続けているのだから、逆に時間を遡れば宇宙はどんどん小さくなっていき、圧縮し続ければ温度も密度も非常に高くなる。ガモフは「宇宙は熱い火の玉で始まった」と唱えた。ビッグバンの残り火は、初めは火の玉(ガンマ線)で爆発的に外へ広がったのだから、宇宙のどこでも、全方向から残り火である電磁波(マイクロ波)として観測できるはず。それをアメリカベル電話研究所のペンジアスとウィルソンがアンテナの雑音を減らす研究中に偶然発見し、ノーベル物理学賞を受賞した。それを宇宙(マイクロ波)背景放射CMB(Cosmic Microwave Background)という』
この二つの説明から、受講生は火の玉モデルの膨張宇宙をしっかり把握できたのではないでしょうか。
質疑の時間に、137億位年前の残り火であるマイクロ波が観測できるイメージがわかないという意見がありました。日本語の「宇宙背景放射」という言葉が、膨張する宇宙の果てから内側にマイクロ波が飛んでくるとイメージさせたのではないかと思いました。
しかし、今回の講座のハイライトは「では、火の玉はなぜ発生したのか」という、Whyについて言及されたことではないでしょうか。先生は、『自由度による偶然で、光子が一か所に集まる局在化が起こった』と結論付けました。
私にはすぐに理解することは困難でした。ライプニッツの充足理由律で「無から何も生まれることはない」ことは確かですが、ビッグバン以前にやはり空間が存在し、光子がそこに存在し、偶然に局在化したということなのでしょうか。
東京大学へ、カミオカンデから長靴のままへ通って講義を行っていた小柴正俊先生(後にノーベル賞受賞)の思い出など、大槻先生でないと知り得ないエピソードも語られ、2時間の講座はあっという間に終了時間を迎えました。(I記)
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