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終戦まもなく、宮城県の山村にも明るい電灯が灯った。
ばあちゃんと兄弟3人が枕を並べて眠っていたが、私の眼の 真上に明るいはだか電球がまばゆかった。TOSHIBA 60Wと書いてあった。戦時中の薄暗いマメ電球とは比べ られないくらいのあかるさに『科学文明の未来』を感じて ウキウキしたのだった。 その後も順調に日本の科学文明を先導したのが東芝だっ た。私は東大物理工学科の講師から早稲田大学理工学部教 授になった頃、つまり高度経済成長に日本が突入するころ になると、東芝はそれらの大学での教え子の憧れの就職先 となった。とくに大学院生のうち、特段に優秀な者はこぞっ て東芝の研究開発部門、東芝総研に職を求めた。 その東芝が今存亡の危機にあるから驚きである。東京証 券取引所から排除され倒産か、と報道されたが一部上場か ら2部に回されで命運を保っている。すでにここ1年、優秀 なエンジニアはとっくに逃げ出し、たとえこのまま借金や 賠償請求の処理に成功して、東芝存続が決まってもすでに エンジニアは『も抜けの皮』で、日本に科学文明の雄であっ た東芝にかつての栄光は帰らない。 なぜかくも残念な結果が到来したのか。それはここで言 うまでもなく、企業統治のオソマツなのだ。まさに『文科 系国を亡ぼす』(拙著)を地で行ったのだった。まず初歩 的な会計処理のごまかし。上層部は各部門に『本年度の売 り上げ、収益を〇%増で報告せよ』と指示。それらの合計 を会社全体の(偽りの)総売り上げ、収益としたと報道さ れている。つまり見せかけの会社総体の会計処理であった。 その上、あろうことか、アメリカの原子力子会社の大赤字 を隠蔽、会計報告に含めなかった、と担当公認会計事務所 は指摘、会計書類に同意することを拒否した。 この会計報告によって株主、投資家、政府、取引先に誤っ た会社情報を与えつづけた。株価はこの偽りの売上増、収 益像によって維持された東芝会計によって、株主、投資家、 取引先を裏切った。もちろんこのことは公になって株主、 投資家に損害を与えてすでに告訴されていると言う。 この手口はどこかで聞いたことがあるぞ。そうだ、これ は中国共産党の国家会計のゴマカシの手口ではないか。 (以下つづく) --
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