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前回、標準理論で17の素粒子があると説明したが、4つあるゲージ粒子(グルーオン、Wボソン、Zボソン、光子)には電荷がない。光子(γ)は電荷を持つ物と強く相互作用するため、通り抜けることができない。入射した光子は、電子と作用し、波長の変わらないトムソン散乱と波長の長いコンプトン散乱が起こり、光は遠くに行けずに宇宙開闢以来6万年から38万年まで宇宙には光は伝わらなかった。
しかし、やがて陽子が電子をひきつけ、元素合成(原子核形成)が始まった。原子ができて中性になると光子は散乱せず、38万年を過ぎて原子が多くなると「宇宙の晴れあがり」といわれる見通しの良い状態になった。
その後、水素原子の重力(ほんの僅か)で互いに引き合い、水素からヘリウム、リチウムと核融合反応が起き、重い原子に変わっていく。重い核はそれ自体エネルギーが少なくて済むため結合エネルギーが高く、原子核は次々に核融合を起こす。するとエネルギーが少なくて済むために余ったエネルギーが光や熱として放出される。しかし自然界の核融合で出来るのは鉄(Fe)までである。
陽子の数が多くなるほど不安定になるため、中性子を多く捉えて安定する。中性子星と呼ばれる星は、ほとんど中性子で出来ている巨大な原子核である。また、LAE(Lyman Alpha Emitter)銀河の、水素から放たれる光の系列(ライマン系列)を東大と理研のグループが確認し、水素で出来た7つの星があることも判っている。
・・・教授は講座の中で、アインシュタインについて語られた・・・
バカロレアを受けられなかったアインシュタインは、職業学校からスイス連邦工科大学チューリッヒ校に進んだ。授業をさぼり恋人(後に結婚、離婚)のミレーバ・マリッチとチューリッヒ湖のそばの「カフェ・オデオン」でディスカッションをしていた。昔私はこのカフェを訪ねた。彼が座ったテーブルセットがその頃も残されており、彼が落書きした数式を確認する事ができた。その後特許庁に勤務しながら重要な論文を立て続けに発表し、「特殊相対性理論」でなく「光量子仮説に基づく光電効果の理論的解明」によってノーベル賞に輝くが、それは相対性理論を理解できた者が世界に1人しかいなかったからである。
・・・質疑応答は以下・・・
Q:太陽は、水素からヘリウムへの核融合を続けているのか?
A:軽い原子核が重い原子核になる核融合が起きているが、太陽内部の位置によって原子核の種類は様々だろう。
Q:なぜ自然界の核融合は鉄までなのか?
A:鉄以上の原子量を持つ物は、それより軽くなったほうが「得」。有力な説は来週お話しする。
Q:(物質を対消滅させてしまうはずの)反物質が、なぜ無いのか?
A:反物質はたまに宇宙線の中に見つかる。反物質は寿命がほんの少し短い。後日(市民大学で)、反粒子の不思議な世界もやろうかなと思っている。
・・・他にも、教授からは「数物系に女性が少ないのは富国強兵思想の名残」、「血液型は1,300種類あり、性格判断などインチキ」等、楽しくも興味深い話が尽きませんでした。(I記)
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