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第4回バンクーバーサイエンスカフェ第4回報告
日時 2019.7.27
テーマ 宇宙の暗黒物質がわからない。物理に激しく絶望
タイトルはかなり刺激的であるが、要するに近年の物理学の進歩で宇宙を構成する物質の本質に限りなく肉薄出来てきたと思って居たが、実は我々が扱ってきた物質は質量換算で宇宙を構成する要素の5%以下に過ぎず、大半は暗黒物質、暗黒エネルギーと呼ばれる正体不明の物であるというお話。
答えは YES
近年の宇宙観測技術の進歩で宇宙の現状、特に銀河の動きが精度良く観測されるようになってきた。それによると望遠鏡等で観測される物質の全質量(光学質量)と星の動きから計算される質量(力学質量)との間に大きな違いがあることが判ってきた。銀河や星雲が拡散せず纏まった動きをしている事実を説明するためには、観測されていない物質が存在すると考えない限り不可能である。
一方ビッグバン以来膨張してきた宇宙であるが、やがては宇宙を構成している物質間に働く重力のために収縮に向かうと考えられていた。処が最近の観測によれば減速せずに逆に膨張が加速していることが明確になって来た。これを説明するために導入されたのが暗黒エネルギーである。この暗黒エネルギーも加速膨張を物理的に説明できる唯一の物との認識が確立している。
最近のデーターによる、宇宙の構成物質の割合を、誤差を含めて以下に示す。
暗黒物質22.8%(誤差±1.5)暗黒エネルギー 72.6%(誤差±1.5)観測物質 4.6%(誤差±0.2)
答えは 判らない。だから暗黒。勿論幾つかの仮説が提案され、研究が進められている。スーパーコンピューターやAIを活用してデーター処理速度が桁違いに速くなっている現状から、そう遠くない未来に解明される事が期待される。(時間の関係で暗黒物質、暗黒エネルギーに関する研究開発の現状説明は省略された)
○加速膨張する宇宙の未来は?
先生が今最も注目されているのはこのまま加速膨張が続いて行けば、銀河は勿論星も全ての物質が素粒子の段階までばらばらになり、その素粒子も相互作用可能な距離より遙かに離れてしまうことで、宇宙は終焉を迎えるというビッグリップ(この反対が一点に収斂するビッグランチ)理論。但しその時期は1000億年以上先の話との事。
こんな物を研究して何になるのか、研究の意義はとの私の不躾な質問に対する先生の答えは以下であった。
その存在がほぼ100%確実視されていながらその実態がよく判らないのでは、物質の本質を極める物理学の完成は無い。更に暗黒物質、暗黒エネルギーの正体が判明すれば、量子力学、相対性理論の信頼性向上、などにつながる。 (河田記) |

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