『ロー入試』

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法科大学院受験生は、入試においてこの「単純」な質問と対峙します。





司法制度改革によって、受験生に求められる司法試験への準備や心構えも大きく変わりました。

大きな点としては、誰でも受けられる試験ではなくなったこと。

そして、旧試以上に経費がかかり、より効率のいい時間の使い方が必要となること。

また、その後に待つ現実的な話で言えば、

「法曹資格を得る=即座に働ける、稼げる」という図式が、ほぼ崩壊しつつあるということ。





法曹への道のり、法曹としての道のり。

これらはある種、旧試以上にハイリスクなものになっています。






そういうリスクを承知した上で、あえて挑戦する理由は何か?

そしてその理由は合理的なものか?

タイトルの質問に戻ってみましょうか。

『なぜ法曹を志望するのか』

ロー入試のステメン、あるいは面接対策として、この質問への解答を準備する過程で、

受験生は、自分の目標や立場と向き合い、改めて「志望動機」を整理する機会が与えられます。













約1年前に「夢」という記事を書いたのを覚えておられる方なら分かるかもしれませんが、

俺の場合は、中学の段階で既に法曹を、より具体的にいえば弁護士を目指していました。

とはいえ、その頃の内容を志望動機に反映させると、

「法曹に対する漠然とした憧れ」

こんな程度のレベルだったと思うのです。

雑誌やテレビの情報、あるいは人づての話に感化されて、

「弁護士ってカッコいいなぁ」という憧れに毛の生えた程度、とでも言うのか。

たぶんその後で、テレビ等で別の職業の輝かしい姿なんかを見たらば、

今度は「あの職業カッコいいなぁ」となっていたであろう、そんな程度。










その俺が、今現在こうして法曹を志望するようになった、その根源的なきっかけ。

それは、高2の時に起こりました。

俺の高校生当時といえば、今とは違ってやっと「iモード」が浸透してきた時期です。

着メロが4和音っていうだけで「このブルジョアめ」とか言われてた、そういう時代(汗笑)。

そして、その時期は同時にいわゆる「架空請求」や「ワンギリ」の増加が騒がれてもいました。

「出会い系」や「エロサイト」がリンク先になっている迷惑メールが、毎日10件は届いたりとかね。

でもって、勘のいい方ならもうお分かりでしょうが、





ある日、当の俺自身が架空請求に引っかかりました。





こらこら、そこ、笑うな。 そして見下すな(汗笑)

そのメールは、普段見慣れたような「エロ」を連想させるものではなかったため、好奇心からクリック。

しかし、行き着いた先は出会い系サイトで、開くや否や「入会手続完了」の文字。

「身に覚えの無い方は、こちらで自動退会手続処理をするので、下記の欄に番号とアドレスを」

という文言に従い、俺はご丁寧にどちらも入力して、備考欄に状況を説明。

今にして思えば、悪質業者の思うがままに個人情報を曝け出したわけです。




翌日から、執拗な取立てが始まりました。

長くなるので掻い摘んで言えば、


・会員手続は完了してるから、月額8300円を口座に振り込まないと退会できない

・振込が無い場合には、「悪質会員」と認定して履行請求をさせてもらう

・その上で、NTTに開示請求をして住所特定することもありうる

こんなとこです。




一週間も経つと、今度は上記のメールと並行して「債権回収業者」なるグループからの電話も来ました。

こちらを「悪質会員」に指定して、ヤクザ口調で振込を迫るそれは、もはや脅迫的なものでした。

最初の1回以外は無視しつつも、日に日に催促の頻度は増えていく。

今にしてみると業者の言い分には突っ込みどころ満載なのですが、

高校生にしてみれば、「振込」「債務不履行」「請求」といった縁のない言葉には動揺するのみで、

幾つかの個人情報を握られている以上、ただ「怖い」という感情しか残らなかった。





部活を早退する日が続き、夜も眠れなくなり、

たとえ身に覚えが無くても、郵便貯金を切り崩して催促に応じれば楽になるかとも考えましたが、

こういうものは「一度払ったら最後」というのもよく分かっていました。

そんなある日。

自分なりに解決方法を探していた折、タウンページに載っている消費者生活センターの番号を見つけました。

藁にもすがる思いで電話をかけ、

相談員の方に「落ち着いてください」と宥められながら、自分の身に起こったことを洗いざらい話しました。






その結果はあまりにもあっけないもの。

・今回のそれは典型的な架空請求であり、話を聞いてもまず契約の体を成していない

・仮に契約が有効であったとしても、未成年者が単独でなした契約は原則取消しが可能

・番号とアドレスを変えれば問題ない、ちなみにNTTに開示請求など論外

この2週間、悩みに悩んだのは一体何だったんだろう。

ほんの10分間、終始穏やかに説明してくださった相談員さんの応対は、まさにそう感じさせるものでした。






そして同時に、今回の一連の出来事で俺が学んだことが二つ。

自分の不注意に対する反省は勿論ですが、まず一つは、

「世の中にはルールがあるのだ」ということ。

当たり前のことではありますが、我々が暮らすこの社会には様々なルールが存在する。

それは、快適に生活するために人を助け、時に人を縛るルール。

学校に入学する、コンビニでモノを買う、定期券を買う。

普段気にかけない、日常のこんな一時にも契約は成立しています。

高校生くらいの年齢では、知覚することのほとんどない、法律という見えないルール。

今回の騒動で、法律に間近に触れたことで、自分が有する「権利」と「義務」を目の当たりにしました。








そしてもう一点は、「ルールに精通している者の意義」。

請求、催促、取立て。

高校生にとってこれらの行為はあまりにも重く、

当時は今ほど架空請求が認知されていなかっただけに、その恐怖は深刻でした。

けれど、あの相談員さんの指摘で、当時の俺はどれだけ安心させられたことか。

法律というルールに精通していれば、たとえ架空請求の催促が来ても「怖い」と怯えることなく、

問題点を指摘し、冷静かつ論理的に対処が出来たはず。





また、法律の存在は知覚しにくいだけでなく、

その難解な文言も相まって「とっつきにくい」という印象を与えがちですが、

「人」の言葉と思考によって解釈される法律は、時に誰かの安心と満足をなし得るものでもあります。

この時の俺がまさにそうだったようにね。





社会に存在する無数のルールを理解することの重要性。

そしてそのルールに精通している者がいることの重要性。







ほとんど間を置かずに、俺は机のオブジェと化していた六法を引っ張り出します。

中学時代に「俺は弁護士になる!」と話半分で喋ったら、親父が知らぬ間に買ってきたものです(汗笑)











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平成10年度版なんで、もう10年前のもんです。

民法はまだ文語体だし、会社法は商法から分離してないしね。

写メを取る時に久々に開いてみましたが、今じゃほとんど使いもんになりません(汗)






ともあれ、高2の時、俺はこの六法を購入以来再び開いて、民法を眺めました。

「何が何だか」で閉じる、それでも見てみる、の繰り返し。

けど粘り強く条文を引いていくと、法律の醍醐味が何となく分かってきた。

開いていたのが判例六法だったことも、今にして思えば効果的だったのかもしれません。

過去の紛争と、それに対する判例を見ることで、

条文のわずか数行、さらには数文字の用語に存在する解釈の幅を知り、「生きた条文」を実感できた。







きっと当時は半分も理解出来ていなかったであろう、あの時の民法の「勉強」。

それから進んできて今現在、こうして法科大学院に入学が決まるまで決して一筋縄ではありませんでした。





法学部総構えで挑んだ大学入試では、エゴと勉強不足のせいでことごとく失敗し、

一浪の末入学すると、法律学の難しさ、あるいは法律の限界にぶち当たり、

研修先では、華やかに見える外見とは異なる実務の世界の過酷さを叩き込まれ、

後々のために死ぬほどバイトに打ち込み、打ち込みすぎたせいでローへの受験勉強が1年出遅れ、

その他にもいろいろ。

転んでは起き、起きては転んで、思えば本当に絵に書いたような「七転八倒」の道のりでした。

けれど、来た道を引き返そうと思ったことだけは、一度もありません。





それは、今年になって「実力試し」として改めて解いてみた旧試択一での点の伸びであったり、

法科大学院に半免での入学が許されたことで、

これまでやってきた勉強が決して間違いではなかったと再確認できたからでもあるだろうし、

別の道も見てみようと就職ガイダンスや公務員試験を覗いてもみたけれど、結局はこうして、

楽しみを覚えた法律の勉強に戻ってきた自分の「諦めの悪さ」を信頼しているからでもあるだろうし(汗)






今は、4月からのロー生活を待ち受けている段階。

3年の時間と400万の学費を預けるからには、

元を取ってお釣りが来るくらいまで、法科大学院を使い倒したい。

仲間同士で徹底的に議論したり、閉館時間まで体力の許す限り勉強したり。

講義中に「あんた本当に半免?」と囁かれるような基礎的なミスをしても、

そういう「恥」は今のうちにいくらでもかいて、後々のために備えたい。

(もちろん仲間の足を引っ張らない程度にですけど汗)






ただ単に法律職に就きたいというのであれば、その進路は法曹以外にも存在します。

書士、社労士、公務員、それこそ消費者生活センターの相談員だってそうです。

けれど、やはり俺の場合、

法律を直接用いて紛争解決に携わる現場の第一線に身を置きたいと考え、法曹を志望しました。

そして、こういう結論に至るにあたって、

その動機を形成する様々な経験の中でも特に、






「架空請求をきっかけに、六法全書を開いてみた」





この行為が、志望動機の根底に歴然と存在するのは確かです。

法曹の強みは、自らの思考や手段に「法律」という客観的な土台があること。

そのルールを用い、伝え、解釈するエキスパートとして、社会の紛争解決に自らを役立てたい。

おこがましいですが、今でも俺は愚直にそう思っています。





8年間地道に育ててきた、自分の夢。

それを叶えるための試練であれば、どんなに厳しかろうが受けて立ちます。

その第一関門「ロースクール」・・・いざ。

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