*** 平面構成の習作 (貼り絵) おず作 ***
[創作プロセス] (1) 既存の美術作品を一つ選ぶ(今回はパウル・クレーの抽象画) (2) 前述の作品中に用いられている技法・効果から任意のものを選択する (3) 選択した技法・効果を用いて新規に平面コンポジションを創作する * 完成品(↑上図)が元の美術作品(↓下図)と似ている必要はない ・・・ 実際、似てないです(^ ^) [使用材料] 黒ケント紙 ・ 灰色ケント紙 ・ 新聞紙 ・ スチレンボード(台紙) *** 研究題材-「果物の国のモニュメント」パウル・クレー作 ***
抽象画なのでどこからどこまでがモニュメントで、どこからが田園風景なのかはっきりしませんね。でも私は、透明感を持ちつつも自己主張の強い中央部の塊(これがモニュメントなのでしょうねぇ)が背景に溶け込んでゆく様子が好きです。背景は多くの層(レイヤー)が折り重なったように描かれていますが、中央のモニュメントもまた作品全体を構成するレイヤーとして表現されているため、「モニュメントを背景の一部」または「背景をモニュメントの一部」とした多角的な読みとり方が出来るように思います。「建築物の環境への融和」、「建築物の透明性」などというテーマへの拡大解釈(?)もできてしまいそうですね。 パウル・クレーは幾つかの技法を織り交ぜて、この抽象画に遠近感を与えているようです。シンプルでありながら深みのある構図だと思います。一連の水平線として描かれた背景に対比して、ところどころで使われている斜線が一点透視法に似た効果で作品に遠近感を与えているようです。この構図は明確な消失点(一点透視法で全ての線が集まる点)を持たないので、正確には一点透視法と呼べないから、とりあえずこれを擬似的透視投影法(なんだかコンピューター・グラフィックで使うような用語ですね)と呼んでおきます。構図が明確な消失点を持たないことが、この作品がシンプルでありながらも単調ではない一因だと思います。おそらくパウル・クレーの思惑通りに、つい画面のあちこちを視線が巡回してしまいます。クレーは擬似的透視法以外にも、水平線の幅に変化を持たせることや、色の対比を使うことで作品に遠近感を導入していますね。 さて、こうして「果物の国のモニュメント」を私なりに鑑賞した後、今回新規に平面コンポジションを創作する上での基準を幾つか設定してみました。ポール・クレーがこの作品中で使ってはいても私が使わなかったものもありますし、少し変えて使ってみたものもあります。擬似的透視投影法(パース)は擬似的平行投影法(アクソノメトリック)に変えて使ってみました。 [新規の平面構成を創作したときに用いた技法・効果] (1) 構図の核となる存在感のあるオブジェクトを中心にコンポジションを構成する (2) 前述のオブジェクトが背景に溶け込んでゆくような流れを作る (3) 擬似的な平行投影法(アクソノメトリック)を使い構図に立体感をもたせる (4) 構図に多角的な読みを与えるように配慮する こうして出来上がった貼り絵 (記事中で最初の画像) は構図を多角的にしようとするあまり多少煩雑になりすぎてしまった感は否めませんが、自分で設定した基準に沿って構成を考えていくというプロセスからは学ぶところが多かったです。基準に沿いながらも、もう少しシンプルな表現ができるようになりたいと思います。
http://www2.swissinfo.org/sja/swissinfo.html?siteSect=2550 |
絵・スケッチ
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