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日本一のHERO俳優 【宮内洋】 出演作品エピソードガイド&各種レポート

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(観劇:12日夜/17日夜/20日夜)

【 作品データ 】

演出/原田光規 芸術監督/小林拓生 原作/KAIKA 脚本/まつだ壱岱 出演/高崎翔太、榎木薗郁也、谷桃子、渡部紘士、加藤亮佑、若原瞳、宮内洋、他
 
【 STORY 】
祐介(ユウ)と圭(ケイ)。青春時代を同じ大学で過ごした二人は親友同士だった。イケメンで明るく積極的なユウは女子に囲まれキャンパスの人気者。キョドっていて人見知り、少々オタクっぽいケイはそんなユウに憧れを抱き、いつも一緒だった二人。だが、いつしかユウに対し共依存からの自己同一化へと陥って行くケイと、そんなケイの感情を拒絶するユウ。疎遠となったまま大学を卒業した数年後。キャンパスの人気者だったユウは冴えないフリーターとなっていた。一方ケイは、学生時代に 「若者を集めて起業する」 と言っていたユウの夢を「自分の夢」として企画運営会社 「オールサイド」 を作り成功を収めていたが、その裏では世間を騒がす少女連続失踪事件を起こし、若者たちを合法ドラッグで支配しようとしていた。

【 雑誌 「スナックス」 編集長 三上洋司 】
三上洋司編集長は出所の怪しげなゴシップ記事が売りの三流雑誌 「スナックス」 編集長。編集部では人あたりが良く、くしゃみをすれば 「編集長、花粉症ですか〜?」 とイジられ、部下の遅刻を注意すれば 「拗ねてるんですよ〜」 「涙目が可愛い♪」 とおちょくられ、最後には 「編集長はほっといて仕事しましょ」 と完全に部員たちの玩具にされているお茶目なオジサン

だがそれはあくまでも表の顔・・・。

「スナックス」 先週号に少女連続失踪・長期家出事件の記事を書いたフリーライターの武蔵(後藤健流)は、事件を追う過程で連続失踪事件の背後に六本木のカリスマ企業 「オールサイド」 が経営する 「クラブ・ドラゴン」 が絡んでいると知る。事件と 「クラブ・ドラゴン」 の関係をすっぱ抜けば 「スナックス」 始まって以来の大スクープだと意気込むが、それを聞かされた三上は態度を硬化させ武蔵の取材を止めさせようとする。

実は三上の旧知である野方克美会長(若原瞳)率いる 「クラブ・ドラゴン」 では、野方会長の部下が少女を次々に誘拐・監禁しては 「クラブ・ドラゴン」 から離れられなくなるようドラッグ漬けにしてから解放していた。野方会長は 「幻の合法ドラッグ」 と呼ばれる 「ベストフレンド」 を使い、自分の手足となって働く若者たちを生み出していたのだった。三上はそんな野方会長の悪行を知りながら、「クラブ・ドラゴン」 が 「スナックス」 広告掲載の大口スポンサーであるが故に事件をもみ消そうとするような、マスコミ人にあるまじき腹黒い一面を見せる。

「大人の事情」 を盾に事件を見て見ぬふりをしようとしている三上に苛立つ武蔵と、編集長である自分の指示に従わず事件に首を突っ込み次第に暴走して行く武蔵を苦々しく思い、どうにかしなければと思案を巡らせる三上。

知り合いの大木刑事(大友七菜)らと連携しながら 「クラブ・ドラゴン」 へ潜入した武蔵は、監禁されていた少女たちを救出しカリスマ企業の闇を暴こうとするが、そこへ三上が客席からラスボスのごとく登場し、野方会長と裏で繋がっていたことを暴露する。ただ、三上本人は会長とは昔からの古い付き合いと言っているが、三上の部下である編集部員の斎藤(堤裕樹)が実は野方会長の側近で、三上のお目付け役だった所を見ると、実は野方会長からも全く信用されていなかったのではないかと思われるのだが。しかも騒動の最中、武蔵を追って来た大木刑事と警官たちが乗り込んで来たと知るや 「では、私はお先に」 と野方会長を残してさっさと逃げるなど、卑怯すぎて笑える。だから野方会長も信用してなかったのか。悪の組織のラスボスってよりいつ裏切るか分からない大幹部のレベルだな。

この作品の主人公はユウ(高崎翔太)とケイ(榎木薗郁也)。二人の関係性を縦糸に、彼らに関わる人々や事件を横糸に構成されている。つまり 「少女連続失踪事件」 も二人の関係性を炙り出すための伏線として使われていて、ケイは 「ユウちゃんの夢」 を叶えるためにこの事件を起している。ユウの夢とはつまり 「起業して金持ちになり女の子に振られる心配がない生活」 であり、ユウの夢は自分の夢と解釈したケイが、卒業後に企画運営会社を設立し、グループの傘下にした 「クラブ・ドラゴン」 と経営していた野方会長を操っていたと思われる。だが、ケイの最終目標は 「ユウちゃんを自分のものにすること」 で、そのために全ての人とカネを投入して 「クラブ・ドラゴン」 にユウを監禁し 「ユウちゃんの誕生日パーティ」 を行う計画を立てたのだった。

武蔵はケイに監禁されていたユウを救出し、ユウの彼女が武蔵の幼馴染だった(個人的にこの設定だけはご都合主義すぎて好きになれない)という縁で親友となった二人。街を出て行くユウと彼女を駅まで見送った武蔵はその帰路、雑踏の中で背後から突然首を絞められる。「・・・編集長!?」 それは黒レザージャケットと白い手袋に身を包んだ三上。「大人に逆らっちゃあいけないねぇ」 時代劇口調のキメ台詞を残して消える三上。素人とは思えない早業の殺しだった。

何故、三上は武蔵を殺害したのだろうか?三上はケイの存在を知らない。野方会長は事件を全て認め拘留されている。自分と野方会長の繋がりを知っているのは武蔵だけ。捜査の手が伸びる前に始末しなければと考えたのか。しかしお目付け役の斎藤だっている。野方会長の部下だって沢山いる。武蔵だけ口を封じても意味がない。編集部を潰された逆恨み?自分の言う事を聞かなかったから?そんな単純な理由ではないはずだが・・・分からない。武蔵を殺さなければ収まらなかった三上の気持ちがどうしても理解できない。

もしかしたら描かれていなかっただけで、三上は今までにもこういった 「裏の仕事」 を野方会長から請け負っていたのだろうか。例えば組織を裏切った者の始末とか。だから何のためらいも葛藤もなく、武蔵を手にかけられたのかも知れない。その見返りが三流雑誌への広告掲載だったとしたら虚しすぎるが。

「今」 と 「過去」 が、ある時は交錯し、またある時は平行する時間軸で展開していく難解な作品。かつ、主人公のユウとケイには精神・心理学的な観点からのアプローチも必要で、毎回観た後にとても苦しく辛い感情に襲われ、この作品を演じる役者さんたちの精神状態は大丈夫だろうかと本気で心配になるほどだった。ただ、私的にはとても好きな作品であり、特に冒頭の群舞とテーマソングは非常に気に入っているので、早くDVD作って下さい →トウキョウ演劇倶楽部様

['14/8/21 up date]

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